登山向け セルフレスキューのススメ

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2013年03月19日 (火)~2013年03月20日 (水)
メンバー
天候
コースタイム
一日目 スキー場内でビーコンのシチュエーショントレーニング

二日目 栂池高原スキー場から鵯峰周辺での実地
コース状況
全域ザラメ雪
難易度
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感想コメント

17年来の付き合いがあり、以前にもBCスキー・セルフレスキュー講習をお願いした山岳ガイド師に、今回は登山向けとしてオーダー講習をお願いいたしました。

初日はビーコン捜索。
想定されるシチュエーションからリーダーが行うメンバーのハンドリング。
ビーコン特定から掘り出し。「V字コンベア法」。
要救を雪崩走路から退避させる「グライド」までを行う。

翌日は実際に山に入り、雪崩リスクマネージメントを。
積雪評価の方法と、地形から過去の雪崩を読み取り、積雪状態が不安定だった場合の行動を学ぶ。
講習を迎えるまでの気候変動がまるで春模様だったため、積雪評価は全層域でザラメ…。
とりあえず、評価の方法を学び、過去の雪崩を樹木や地形から読み取り、安全な行動につなげる情報収集を学ぶ。

おまけとして、十数年前の過去、白馬乗鞍から発生した雪崩が栂池自然園を越えて、スキー場上部にまで到達した雪崩跡を観察。
実際の走路を歩くと広く広がった沢だが、植生などからその規模と動きが伝わってくる。
見上げれば発生した斜面が見えるが、はるか彼方。不自然に植生がはげた栂池自然園の縁は、そこの植生を吹き飛ばした痕。
スキーツアールートとしては比較的有名なのだそうだが…。

来期はハイシーズンにと約束をして、講習終了。
所属しているBCコミュニティも来シーズンに再度セルフレスキュー講習を行う予定です。
雪山に行かれる皆さん。ぜひ受けて頂く事をお勧め致します。

フォトギャラリー

スキー場の一部を借りて、ビーコントレーニングへ。

想定条件を真剣に聞く。

竹の刺さっている範囲をデブリ範囲と仮定。

翌日は地形判断を含む、雪崩マネージメント。

ここは雪崩がよく発生する沢状地形。

ここで積雪評価方法を学ぶが、全層ザラメ・・・

講師のお手本。

説明に真剣。

雪の柱のサイズ。

スノーショベルを乗せ、テスト。

各自でピットを掘ってみる。プローブは深さを見ています。

気温上昇で全層ザラメだけど、顕著な弱層は生きていた。

一か月ほど前に同一エリアで自身が起こした雪崩の弱層と同一とみられるものが残っていた。今の状態であれば雪崩れることはないけれど。

初心者二人に地形を読んで雪崩リスクの少ないルートを探して通ってもらう課題。

迷いながらも正解。なぜ正解だったかは講習内容で細かく触れられています。

最後に巨大な雪崩痕跡を行きます。雪崩発生面はあの後ろの白い山肌。ここも植生を見るとどのように流れたかが想像できます。が、現実のものとは思えない非リアルな感じが・

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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