尾瀬晩秋 小淵沢遡行 ~ ナメと連瀑に癒される小さな沢旅 (片品川中ノ岐沢支流)
- 投稿者
-
伊藤 岳彦
横浜西口店
- 日程
- 2013年10月23日 (水)~
- メンバー
- 単独行
- 天候
- 曇
- コースタイム
- 大清水(80分)小淵沢入渓点(180分)登山道(120分)大清水
- コース状況
- ■ ナメが多いので沢靴はフェルトが最適です。
■ 最後の2条12m滝には左岸に明瞭な巻道があります。
■ 小淵沢田代への登山道は刈払いされていますが、道標は少ないです。
- 難易度
感想コメント
尾瀬というと、賑やかな喧騒に包まれた大人気スポットのイメージがありますが、沢旅であれば、ハイシーズンとメインコースを外すだけでとても静かな世界を満喫することもできます。
尾瀬の沢登り――群馬県側の片品川流域は、登攀的な要素はないので決してメジャーではありませんが、ナメが連続するやすらぎの渓が多いことで知られ、尾瀬特有である湿原のフィナーレはとても幻想的なものです。
ちなみに片品川は尾瀬沼への登山口である大清水を起点に3つに流域に分かれ、遡行対象となる沢も限られるようです。
根羽沢流域――大薙沢左俣右俣・カラノマタ沢・湯沢
一ノ瀬川流域――センノ沢・柳沢(2段30m滝をもつ)
中ノ岐沢流域――北岐沢(本流)・小淵沢・猿沢下降 など
このうち小淵沢(おぶちさわ)はナメ滝と連瀑を楽しめる癒し系の沢で、難しい要素は特にはありません。
林道アプローチも便利なうえ、登山道で下山できるので、一味違う尾瀬を知る意味でも最適な沢だと思われます。
手頃な距離感でありながら、尾瀬という山の深さを静寂に包まれながらひしひしと感じられるところもまた魅力的なのではないでしょうか。
初めて沢登りをされる方と一緒に行くのにもオススメしたい沢の一つです。
別名でニゴリ沢という名前があり、確かに出合付近の水が濁っているように思えましたが、中流より上の水はとてもきれいでした。
紅葉も終わりに近づいている晩秋の尾瀬。
その知られざる静謐な世界をひっそりと体感できたことは、新鮮な驚きでした。
まだまだ自分の知らない世界が果てしなく広がっているという感覚。
沢登りに限らず、雪山であれ、尾根歩きであれ、まだ見たことのない世界を見てみたいという飽くなき好奇心と、そこで呼び覚まされる瑞々しい感性だけは、いつまでも大切にしていきたいと思います。
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