雪崩にご注意!!南八ヶ岳

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投稿者
家田 森
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日程
2011年02月28日 (月)~2011年03月02日 (水)
メンバー
浦和パルコ店 家田
浦和パルコ店 林  (以上2名、硫黄岳)
銀座店 向山   (以上3名、赤岳) 
天候
曇り時々雪
コースタイム
3/1 美濃戸口6:15-7:15美濃戸山荘7:30-9:15赤岳鉱泉9:45-11:45赤岩の頭12:20-13:20赤岳鉱泉(向山さん合流)

3/2 赤岳鉱泉7:35-8:20行者小屋8:20-9:20階段上9:30-9:55行者小屋10:10-11:00南沢大滝分岐11:45-12:15美濃戸山荘12:30-13:15美濃戸口
コース状況
今年の八ヶ岳は暖かいようです。

○美濃戸口~北沢
2/28に美濃戸口に着いた時には…大雨。当然翌朝にはツルツルに凍っていて、すぐアイゼンをつけるハメに。中腹以降はしっかり雪だったようで、平日で天気も悪いこともあり、3月頭にしては雪量も多く、薄い踏み跡程度。

○赤岳鉱泉~硫黄岳
赤岳鉱泉~硫黄岳方面は先行者3名分のトレースがしばらく続き、追って行くと引き返してくる学生3名に出会う。赤岩の頭までは雪が深く視界が悪かった為引返してきたという。彼らは翌日天狗まで行く予定で、今日はルート工作だという。見上げた心がけである。硫黄までのトレースは僕らが付けると別れると、案の定、彼等はルートを間違えていたようだ。ここは、毎年トレースが違っているくらい、森林限界辺りからのルート取りが難しい。ましてや確かに視界が殆ど無い。気を抜くと胸まで埋まるバージンスノーの中を、記憶と所々にある赤テープを頼りに一歩ずつ歩みを進める。全身でラッセルしながら最後の急登を詰め、赤岩の頭へ。息も絶え絶え、疲労困憊。5m先の道標がかろうじて見える程度の視界の中、雪屁に気をつけながら更に歩みを進める。雪面と景色の境目も判別しない稜線を、山頂直下の岩塊のところまで行ったところでリターンを決める。さすがに今回雪山デビューの林君と二人でここを越えるのはリスクが高いと判断。慎重に来た道をたどり、ショートカットで一度道を間違えつつ、赤岳鉱泉に下る。

○赤岳鉱泉~赤岳中腹(文三郎道)
夜間いっぱいまでひたすら降雪。期待通り!?ルートは分かるがトレースは殆ど消えている。先行者はいきなり中山乗越の取り付きを間違えていて、声をかけてから結局先頭で歩く。地蔵尾根のトレースも消えていたので、初心者2人を連れては危険と考え、文三郎道をとる。当然こちらの方がトレースは無い。が、ここで一個だけ持参したワカンを装着した林君が若さと体力を見せ付けてくれる。セカンドでルートを指示しながらつぼ足ではまる僕を尻目に、思いのほかいいペースで進む。2月頭に横浜の鈴木さんがいらした時は出ていたという階段もしっかり埋り、雪の急斜面になっているが、それでも‘林ラッセル’は突き進む。交代するそぶりさえ見せないその後ろ姿には惚れ惚れ見とれてしまうが、足元の雪が怪しくなってきた。今にも「ズシッ」と鳴り響きそうな…。階段の上くらいでいったん止まり、遅まきながら弱層テストをしてみると…笑っちゃうくらい教科書どおりの弱層。約20㎝位のところから綺麗にスッとずれた。天気予報ではこのあと気温も上がるとの予報もあり。ここより上は今の所雲の中、視界は昨日並になさそうで、風も相当強いこともあり。ここで今回2連続のリターンを決める。

○行者小屋~美濃戸口(南沢)
行者小屋に着く頃には2名分のトレースも着いていたが、林君はそのままワカンでラッセル。3月にしてはやはり雪が多く、美濃戸山荘までしっかり雪があり、美濃戸口までも凍ってる所も多かったのでそのまま12本アイゼンを着けたまま美濃戸口まで下山しました。
難易度
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感想コメント

 今回は雪が悪かった、の一言に尽きます。
「何とかの一つ覚え」ともいいますが。自分は赤岳に17年連続、雪の赤岳に19回、雪の硫黄も10回以上登頂していますが、こんなに「雪が」怖かったのは、学生時代以来かもと思います。

 硫黄岳ピークにある雨量計小屋に何度かビバークしたことがあるのですが、その下りがやはり今回くらい視界が無く、その時も相当神経を消耗しながら赤岩の頭まで下りてきたことを思い起こします。最初の硫黄岳は次の赤岳アタックの予行くらいのつもりが、深雪ラッセルで体力も思いの外消耗し、普通に条件がいい時に登頂できたよりも、林君にはいい経験をしてもらえたかな、と。

 春日井店の枝中さんもおっしゃる通り、山は逃げません。次頑張ろう。でも、今シーズン中に登っておきたいという無駄なこだわりもあったり…
 投稿しようとおもったら、瑞穂店の高野さん大井さんが、同日、阿弥陀の南稜を行ってらしたとか!すご~い!!

 

フォトギャラリー

美濃戸口着時は雨。それ以上歩く気にならず、八ヶ岳山荘にて仮眠。

一応晴れ間。基本的に天気は悪い。

赤岳鉱泉に休憩所が出来てた。これはありがたい。

硫黄岳へ向かう、赤岩の頭の稜線にて。視界殆ど無し。

赤岳鉱泉の朝食、秋刀魚。なんと夕食はステーキだった!写真撮りそこないました。

中山乗越へ向かう。一晩で20㎝は積もったか…

行者小屋前の雪ダルマとM氏。

林ラッセルの勇姿。

分かりますかね?弱層テスト。

下山する頃、下界は晴れ。翌日から天気良さそうだったりする。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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