鹿児島県 遠征① 屋久島縦走 淀川登山口~淀川小屋(泊)~花之江河~宮之浦岳~永田岳~鹿野沢小屋(泊)
- 投稿者
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酒井 健
さいか屋藤沢店
- 日程
- 2014年06月09日 (月)~2014年06月10日 (火)
- メンバー
- 福岡パルコ店 酒井
- 天候
- 晴れ/雨
- コースタイム
- 1日目:淀川登山口<45分>淀川小屋 2日目<85分>花之江河<60分>投石岩屋<80分>宮之浦岳<35分>焼野三又路<60分>永田岳<70分>鹿之沢小屋
- コース状況
- 焼野三叉路から道幅が狭くなり、雨が降っていなくても夜露で湿っているササに触れると濡れます。状況によってはレインの着用が必要。永田岳から鹿之沢小屋間はところどころ崩れ段差が大きい個所や、ロープ個所が幾つかあります。
- 難易度
感想コメント
23時30分の鹿児島本港行きに乗車するため天神高速バスセンターへ向かう。翌6時過ぎに着き、7時45分の高速船ロケット1でいざ屋久島へ。
1日目
9時45分、宮之浦港着。年間降雨量が桁違いに多い6月のわりにはもれなく晴天。ラッキー。しかし、今日はそんなに歩かないので明日からもこの天気に期待をしつつバスで安房に向かう。
昼食を済ませ、バスを待つ間に近くを散策。13時35分発の紀元杉行きバスに乗り終点まで行く。紀元杉のバス停から100mほど戻ると看板とともに“紀元杉”が姿を現す。車道からはもちろん、木製階段が設置されていて下に降りてより近くで見ることができる。
紀元杉バス停から距離にして約1.4km。途中にある“川上杉”を通過し、さらに登り坂を進むこと約40分で“淀川登山口”到着。まだ慣れていないザックの重さが体に堪える。
トイレを済ませ出発。距離も短く、高低差もほとんどないのでゆっくりと登りながら、初日の宿泊地“淀川小屋”を目指す。
淀川小屋に到着後、先ずは寝床を確保。この日は単独の男性が3人と我々のみ。ゆったりと場所を使うことができた。淀川小屋はヤクシマヒメネズミが出没するのでザックを開けっ放しで放置すると中まで入って食料をあさるので注意が必要。厳重に口を閉じて外に出る。
裏の川で水を汲み、煮沸する。そして珈琲を淹れ、夕食に取り掛かる。
外も暗くなったところで小屋に戻る。夜行バスではあまり寝られず船で熟睡した私は、明日のために爆睡した。
2日目
起床5時。朝食を済ませ、ダメもとで外に出てみる。曇天模様に変わりはなく、降ってはいないが時間の問題だった。中に戻り、荷作りを済ませ再び出ると、完全に雨具が必要な状況。やっぱりね。
ゆっくりと登り始め、“花之江河”に着いた頃には多少雨が弱くなっていた。そんなことよりも、あたり一面がシャクナゲだらけ。これは本当スゴイ。知っているものより花は大きく、とにかく高い位置に咲いている。雨にも風にも負けずしっかり咲いているシャクナゲに元気をもらい、いざ宮之浦岳へ。
嫁にブーブー言われながらも残念ながら“黒味岳”は諦めて分岐を通過する。回復傾向のないこの状況のなかで往復約1時間はリスクが高い。そう思うでしょ?それなのに、ブーブーも雨も一向に強まるばかり。やれやれ。
ヤクザサが広がる稜線に出ると、今まで以上に風に煽られる。“投石岩屋”を過ぎ、濡れたと言うよりも半分川ぽっくなている登山道を慎重に登る。岩は思いのほか滑らないが、木道はツルツルなので注意が必要。本来ならば景色はもとより、奇岩を眺めながら登るのだろうが、見渡す限り真っ白。そんな中トイレの看板を通過し、いつの間にか“栗生岳”まで来ていた。手前に“翁岳”があるはずが見逃したらしい。なにせここまできたらもうひと踏ん張りだ。雨も景色も関係なくひたすら山頂を目指す。
奇跡的に山頂に着いた途端に雨が止み晴れ間が出た。と、ちょっと妄想。まぁ現実は今までで一番風が強くその風に乗って雨粒が痛いのなんの。結局、九州最高峰にして最南端の100名山“宮之浦岳”の山頂には滞在時間5分。数枚の写真を撮り、再度リベンジを誓い、下山を開始。
この天気が明日も続くことを考えると、今日のうちに“新高塚小屋”に行くべきかを“焼野三叉路”で休憩しながら考えていた。しかし時間が掛る。迷った末に、“永田岳”経由で“鹿之沢小屋”に下ることにした。
永田方面はとにかく登山道の幅が狭い。上からは雨、横からは濡れたササが容赦なく体を濡らしてくる。進むにつれ若干道幅が広くなり、歩きやすくなる。分岐の白い看板を右に上がると、黒くて太いロープが設置されている。これを登ると“永田岳”山頂である。とても狭く、看板もけっこう痛んでいた。王道コースからちょっと外れるとこうも違うものなのか。
慎重にロープを下り、分岐に戻る。あとは小屋まで下るだけ。しかしここからが遠かった。コースタイムは約40分。道幅が狭くなり、崩れている個所も数カ所。段差もかなりひどく、全体的にちょっと荒れ気味。要所少々にはロープが設置され、急な斜面を下り、ようやく“鹿之沢小屋”に着いたときにはすでに1時間が経過していた。濡れたせいもあるのか、かなり疲労困憊。雨が強くなる前に小屋に着いて本当によかった。
他の登山者がいたら絶対にできないがこの日はもれなく貸し切り。そうとなればずぶ濡れになったレインウェアを筆頭に、小屋中に濡れた衣類を干しまくる。ご丁寧に登山靴の中まで・・・。トホホ。中敷きを外し、とにかく乾かす。
小屋の裏にある川から水を汲み、珈琲を淹れてようやく落ち着く。夕食後、小屋からちょっと離れたトイレに行く。そんなに匂いも気にならず快適。小屋に戻り、暗くなってきたところで就寝準備。ラジオで天気の確認。どうやら明日の午後からは回復傾向にあるらしい。ひとまず期待をして就寝。
ところが、時間が経つにつれ外は嵐と化し、明け方まで轟音が止むことはなかった。睡眠不足決定~。
3日目に続く・・・。
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