黒戸尾根からの甲斐駒ヶ岳・鋸岳 縦走
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2014年08月21日 (木)~2014年08月22日 (金)
- メンバー
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- 1日目
竹宇駒ヶ岳神社-(120)-笹ノ平分岐-(95)-刀利天狗(40)-五合目-(45)-七丈小屋-(50)-八合目-(60)-甲斐駒ヶ岳-(70)-六合目小屋(石室)
休憩含む合計時間:9時間10分
2日目
六合目小屋-(50)-烏帽子山-(10)-三ツ頭分岐(60)-中ノ川乗越-(35)-第二高点-(70)-鋸岳・第一高点-(10)-角兵衛のコル-(130)-角兵衛沢から戸台川-(115)-戸台-(25)-戸台大橋
休憩含む合計時間:9時間50分
- コース状況
- 黒戸尾根は長い。樹林帯をひたすら登る。
甲斐駒ヶ岳から六合小屋までは基本的に下り。鎖場のトラバースや下降があるが黒戸尾根の鎖場をクリアしてきていれば問題なく通過できる。
時々ハイマツやダケカンバなどがうるさいが、藪こぎという程ではない。しかし濡れていると相当不快と思われる。
六合小屋は南側の斜面に建っていて登山道からは屋根が見えるが、ガスっていると見えない可能性もあるので注意。小屋はきれいで快適に過ごせるが、ネズミが出るので夜は食料を吊るした方が良いだろう。小屋の裏に一人用テントを張れるスペースもある。
鋸岳までに水場があるのはこの小屋付近のみ。
砂礫地を過ぎると北側の斜面の樹林帯を踏み跡を追いながら下りつつ進むが、全体的に道は悪い。踏み跡は明瞭だが、けもの道のような薄い踏み跡もあって迷う部分もある。
迷っても基本的に道は稜線に沿っているので、斜面を直登すれば復帰できる。
ちなみに自分は三ツ頭手前で下りすぎてしまい、稜線に戻ったら烏帽子山に向かう尾根に出たのでそのまま烏帽子山まで行ってしまった。烏帽子山から三ツ頭分岐までは10分とかからない。
中ノ川乗越へは、切れ落ちた急斜面を下る。最初の危険個所。一部道が崩壊していて、穴があいている。穴の下にはただ空間があるのみ。踏み抜いたらお終いである。
中ノ川乗越には1人用テントを3張りほど張れるスペースがある。
中ノ川乗越から第二高点へは岩稜の間のガレ場を登る。右側の岩稜沿いに踏み跡があり、割と安定している。上部で左にトラバースして岩稜を上がると、鉄剣の刺さった第二高点に着く。特に危険なところはない。
ここからは緊張する場面が続く。
第二高点から南西稜を下る。踏み跡はしっかり。ピンクテープも所々付けられている。下って行くと時々右手に分かれる踏み跡があるが無視する。下りきったところでガレ場に出る。対岸の岩稜までトラバースして、そのまま岩稜沿いに下ると、岩棚に道が付いている。斜面に付けられた細い道を慎重にトラバースしていくと上部に鹿の窓が見える。鹿の窓までの岩溝に長い鎖が付けられているのでそれに沿って登る。岩溝右側の岩稜沿いは一見登りやすそうだが、浮き石が多く悪い。
鹿の窓をくぐると第一高点が見える。少し下ってナイフリッジに沿ってトラバースした後、鎖の手前でナイフリッジを越える。ここはかなり怖い。
鎖を使って下り、すぐに鎖の使って登り返す。この登り下り(特に登り)は斜度がかなりある。落ちれば右側の切れ落ちた谷に吸い込まれる。
あとはただ第一高点を目指して歩くだけだ。頂上はそこそこの広さがあるので、天気が良ければ達成感に浸りながら眺望を楽しもう。
下りは、角兵衛沢のコルからガレ場をひたすら下るのみ。どこに足を置いてもガラガラと崩れる。相方がいる時や他のパーティがいる時は特に注意しよう。
ひたすらガレ場を下るといずれ樹林帯に入る。樹林帯も長いが足元がふかふかしているので足に優しい。
戸台川の河原に出たら、渡渉して対岸へ。しばらくは分かりやすい道が付いている。
堰堤手前で右岸に渡り、階段で下流側に降りる。(この時は堰堤付近の上流側に水が全くなかったので適当なところで右岸に渡った。)
あとは駐車場までひたすら河原を歩くのみ。駐車場から戸台大橋までは30分とかからない。
- 難易度
-
感想コメント
荒れそうな北アルプスから逃げて、南アルプスへ。
長大な黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳、そして難ルートの鋸岳への縦走を計画。久しぶりのテント泊装備を担いでの登山は鈍った体に堪えましたが、弱風・快晴という天気に恵まれ、無事歩き通すことができました。
というより、このルートは雨の日に絶対行きたくないですね。
小屋泊まりしたことでテント装備一式無駄になりましたが、良いボッカトレになりました。
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