マルチピッチクライミング@錫杖岳

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投稿者
浅川 洋明
四日市店  店舗詳細をみる
日程
2014年10月16日 (木)~2014年10月16日 (木)
メンバー
Gravity Research三重 浅川、井坂G
天候
コースタイム
槍見温泉(90分)~前衛壁取付き、『黄道光』登攀開始(360分)~『黄道光』終了点。懸垂下降(40分)~前衛壁取付き(60分)~槍見温泉
コース状況
天気も良く、岩の状態も良好。アプローチは錫杖沢出合から急登のため注意。
難易度
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感想コメント

『黄道光』。このルートを登ろうと二人で決めたのは、錫杖岳に出発する前日でした。
マルチピッチクライミング自体、まだ2,3回しか経験のない私にとっては限界ギリギリ、むしろ限界に挑戦するグレードのルートです。


緊張で前日はほとんど寝られないまま、高揚しつつアプローチを開始。アプローチ中は相方、井坂Gの歩くスピードに必死に合わせていたので余計なことを考えることなく錫杖岳、前衛壁に到着。


少しの休憩後、すぐにお互いの装備を整えて取付きへと向かいました。
『黄道光』の取付きは『左方カンテ』の1P目途中の右側(ボルトあり)にあります。そこまではロープレスで登り登攀開始。


1P目(11a)を誰が登るかじゃんけんで決めて、私が勝ったので浅川→井坂Gの順でその後はつるべで登ることに。1P目はボルトのみで登れます。途中ラインを見誤ってフォールしそうになりながらも、何とかオンサイト。


1P~2P目は草付をトラバース。


2P目(11c)は井坂Gがリード。『黄道光』の核心ピッチとも言われる2P目はハング~左上クラック~フェースへと抜ける内容の濃い好ルート。ボルト、カムを併用して登るのですが終了点で待っていた井坂Gのギアスリングにはほとんどギアが残っていませんでした。


3P目(11b/c)は再び、私がリード。前半はボルトを使用して中間部はクラックを登り再びフェースをボルトを使用して登るのですが、後半はボルトが連打されているので適当に間引いても良さそうな感じです。『黄道光』の後半に差し掛かり気力、体力共に使い果たして何とか終了点までたどり着きました。正直、必死すぎてどんなふうに登ったかその時の記憶は曖昧です。


4P目(11a)。最後のピッチです。3P目から継続して登ることもできるようですが、ロープの流れが悪くなるためピッチを区切ることもできます。その場合、ハング直下でハンギングビレイとなります。私はロープの流れを気にするというよりは、リードで抜ける自信が無かったので、井坂Gにリードを託しました。抜群の高度感と露出感で最後の最後までしびれました。日も傾き水分もろくにとってなかったので寒さと疲労で指が攣って半泣きでしたが、終了点に着いた時の達成感というか解放感は最高でした。


歓びもつかの間、すぐに懸垂開始。60mの懸垂3回で取付きに。


今回は自分の持てる気力、体力、技術全部を出し切った最高に辛いクライミングでした。けれどクライミングはその辛さがスパイスとなって最高に楽しい経験になると思うんです。実際、登ってる最中は逃げ出したくなっていたのに下山後には、井坂Gと来年はリード、フォロー共にノーフォール、ノーテンションを目標にリベンジを誓いました。
PS…一緒に行ってくれた井坂G、ありがとうございました。



使用ギア:ハーフロープ60m  2本
     キャメロットX4   #0.3~0.75 2セット
     キャメロット    #1~2 2セット
     クイックドロー   16本(内アルパインクイックドロー4)
     スリング120cm   2本 
     

フォトギャラリー

晴天の中クライミング

紅葉と錫杖前衛壁。白壁のすぐ左のラインが『黄道光』

入山箇所。

徒渉箇所。増水時は注意

1P目。

ナイススマイル。

大自然の中でクライミング。癒されます。

振り返るとうっすら雪化粧の穂高連峰

2P目。

ハング越えた後が悪い。

3P目。ハングが威圧的。

3P目のフォロー。ハンギングビレイ中。

紅葉をバックにかっこいい~

終了点にて。うれしかった~

振り返ると日没間近の穂高の山々

懸垂開始。

空中懸垂の視界。気持ちよさそうでしょ!?

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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