飯豊連峰・杁差岳 天上の楽園へ

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2015年08月25日 (火)~2015年08月27日 (木)
メンバー
天候
25日曇り 26日強風のち晴れ 27日曇り
コースタイム
■25日:飯豊山荘→(100分)→夫婦清水→(120分)→丸森峰→(70分)→▲地神山1849m→(60分)→▲北股岳2024m→(25分)→梅花皮小屋(避難小屋泊)
■26日:梅花皮小屋→(120分)→▲門内岳1887m→門内小屋→(120分)→地神山→地神北峰→▲頼母木山1730m→頼母木小屋→(40分)→▲大石山1567m→(120分)→▲杁差岳1636m→(5分)→長者平→杁差岳→(150分)→頼母木小屋(避難小屋泊)
■27日:頼母木小屋→(60分)→地神北峰→(120分)→夫婦清水→(120分)→丸森尾根登山口→飯豊山荘
コース状況
■丸森尾根は急登りが続きます。ガレて崩れている箇所もあり。通行時(特に下り)は慎重に。
■夫婦清水は分岐から歩いてすぐの小さな沢です。水場の矢印が出ています。
■避難小屋の常駐は9月1日まで。
■水場は、夫婦清水、頼母木小屋、梅花皮小屋はとても美味しい水が豊富に出ていました。
■小国~飯豊山荘のバスは運行本数少ないです。事前にバス時刻の確認を!
難易度
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感想コメント

「でっかい山に登ってこい!」
なにげない会話から、ふっと以前から登りたかった山を思い出した。
新潟・山形・福島をまたぐ、東北のでっかい山。
そうだ、飯豊に行こう!

夜行バスと電車を乗り継ぎ、飯豊山荘登山口へ。
「初っ端からこれか!」
聞きしに勝る、登りごたえ。胸突き八丁の急登が続く丸森尾根。
木の根、石をつかんで攀じ上る。途中の夫婦清水で、冷たい水を補給して、結構いいペースで登り続ける。
今まで下から見ていた雲の上に出ると、いきなり山の稜線が!
ずっとカズっていた樹林帯とは別世界。めまぐるしく変わる雲の海に2人ともしばし見とれてしまう。
「すごい、雲の上だ」
途中立ち寄った門内小屋で、台風の影響で、明日の朝は荒れるかもしれないという情報が。ここで留まるか少し迷ったけど、とりあえず梅花皮小屋まで足を伸ばすことに。
小屋の手前の北股岳までいくと、とうとうポツリポツリと雨が降り始めてしまった。雨具を着るまでもなく、なんとか明るいうちに、小屋に到着。

深夜からどんどん風が強まっていく。明け方にも風は弱まらず、雨も叩きつけてきた。
「御西までの稜線は、台風の南風がぶち当たるから、ちょっと危ないかもな」
小屋の管理人さんがいうなら、かなり厳しいかも…何より明後日の天気がイマイチ読めない。
とりあえず、明るくなるまで小屋で様子を見ることに。雨は次第に弱まってきたけど、以前風が強いまま。ここで、東へ縦走することは断念して、とりあえず門内小屋まで戻ることに。
強風に煽られながらの稜線は、想像以上に怖い。ピークでは2本足で立ってられないほどの烈風が吹きぬける。ザックのスタビライザーが頬を打ってめっちゃ痛い…
それでも稜線を歩いていると、雨雲が飛ばされ、しだいに晴れてきた。
門内小屋に立ち寄り、小屋の管理人さんに、杁差の方面はどうかとうかがってみる。
「風は強いけど、地神岳まで抜ければ、大丈夫だよ。」
「こっから頼母木まで、2時間ありゃいける」
よし、行こう!
行き先を杁差岳へ変更して、頼母木小屋へ向けて出発。歩いて行くとどんどん雲が流れていく。
途中度々強風で足をとられながらもなんとか地神岳を越えると、おじさんの言うとおり、風が弱まり歩きやすくなった。
「ナベさん見て!海がみえる!」
目の前に広がる山々の奥に青い海岸線が光ってる。遠く目を凝らすと、小さく浮かぶ粟島も見えた。
「すご~い!」
もう、この目の前に広がるこのスケール感に圧倒されてしまう。なんて深くて大きな山なんだろう。
赤い屋根の頼母木小屋が見えてきた。小屋に荷物をデポして、アタックザックで身軽になって、杁差岳を目指す。白いガス隠れていた杁差岳も歩いているうちに、だんだんガスが切れて全容が現れてきた。
しかし、鉾立峰を越えて、杁差岳に着くころには、頭上に雲ができてしまい、日が隠れてしまった。
草の上に腰かけて温かい土のぬくもりを感じながら、流れる雲を眺め、しばし休憩。
そういえば、昨日から、歩きっぱなしだった。
小屋に戻ると、今日の宿泊者は私たち2人だけだというので、なんとも贅沢に小屋の2階を使わせていただき、のんびりと夕食を食べて、就寝。前日とはうって変わって静かな夜で、2人ともあさまで、安心して爆睡。

翌朝は明るい霧の中、お世話になった管理人さんにお礼を言って出発。稜線までの道中に咲いている可愛らしい花に癒され、ゆっくりと丸森尾根を下山し、バスの時刻まで、飯豊山荘の温泉と、美味しいお蕎麦をいただいてのんびり過ごしました。

初めての飯豊は、自然豊かで懐の深い山と、そこに携わる暖かい人たちに心癒される山旅になりました。今回の山での出会に、本当に感謝、感謝。
最後に、一緒に歩いたナベさん、ありがとうございました。また行きましょう。

※印は渡辺さん撮影写真です。

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おまけ。「うまい!うますぎる~」(夫婦清水にて)※

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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