大分県 傾山(1605m) ~思いがけない雪に祖母傾縦走もれなく敗退~
- 投稿者
-
酒井 健
さいか屋藤沢店
- 日程
- 2016年03月14日 (月)~2016年03月15日 (火)
- メンバー
- 酒井 留奈、友人
- 天候
- 1日目:雨のち雪時々吹雪 2日目:快晴
- コースタイム
- 1日目:九折駐車場<70分>林道<130分>三ツ尾分岐<150分>坊主尾根水場分岐<50分>傾山山頂<100分>つづら小屋
2日目:つづら小屋<65分>林道<110分>九折駐車場
- コース状況
- 前回来た時よりも明らかにピンクテープが細かい間隔で付いているので道迷い等はしにくくなっていると思う。三ツ尾手前から雪が付き登山道が不明瞭になっているがテープがしっかりあるので確認しながら登って下さい。降りたてだったのでアイゼン無くても登れた。
上畑コースの“1000m看板”くらいまでは雪があり、それから下は無くなっていく。林道より下はない。
- 難易度
感想コメント
九州の中でも屈指の祖母傾縦走をそういえばまだ実行していなかった。漠然とそんな思いがあり今回計画を立て向かった。
傾山登山口である九折駐車場からスタートし、健男社をゴールとする今回の計画。初日の前日から雨が降り続きそのまま当日を迎えた。午後前には上がるという予報とおり小康状態になってきたところで出発。それでも予定より2時間遅く午前10時。初日の宿泊は“つづら越小屋”なので遅くても16時着を考えていた。
ルートとしては“上畑(ウワバタ)”を登り小屋に荷物をデポして傾山頂ピストンでもよかったが、完全縦走となるとやはり“三ツ尾コース”になる。
“観音滝”を過ぎ、林道に出たところで小休止。ほとんど雨は止んでいるがまだまだ曇り空。雨具を着たままの状態で登る。登り始めて40分を過ぎたところから周りの景色が白くなり、登山道にも部分的に雪が見え始めてきた。
最初は雪に喜んでもいたが、登るにつれ土よりも雪が多くなり“三ツ尾”の分岐に着いた時には登山靴がしっかり埋まるほどの積雪になっていた。残念ながらこれは想定外だった。13日に祖母に登ったによると全く雪は無かったとのこと。つまり13日から14日に下で降っていた雨は上では雪だったということだ。実際にはこれから登って行くルート上の雪にトレースは一切ない。それはそれで自分がトレースを付けるのは気分がいいので得した感じにはなるが、予定していた時間よりもだいぶ遅くなってしまう。ここにきて出発を遅らせたことを悔やんだが後の祭り。とにかく先に進もう。
坊主尾根との分岐の道標には小さいエビの尻尾ができている。尾根上は風も強くガスっているのでピンクテープを確認しながら登る。ルートを左に入ると若干風が弱くなる。一度下るが、ここも当然真っ白でどこでも歩けそうな錯覚に陥る。一つ一つテープを確認しながら倒木をくぐってまたいでまた登って行く。立派な「傾登山道」の看板を通過し、岩の間を進むと“傾山”山頂だ。時刻は16時半。いや~着いたね。
そんなに広くはないが展望はいい山頂でも当然真っ白。何一つ見えないし、風は強いしで数分の滞在で山頂を後にした。この後は尾根上の急傾斜の下りだ。慎重にいこう。小屋まではまだ1時間以上の道のりだ。
距離はそんなに長くはないが雪付きの急傾斜はやはり時間が掛る。なんとか下り切り、傾斜が緩くなるとあとは小屋までひたすら横歩き。所々膝下まで足が埋まり、疲労と相まってペースが遅くなる。
かろうじてヘッドランプを使用しなくても歩ける明るさがあるうちに今夜の宿泊地である“つづら越小屋”に着いた。時刻は18時。いや~お疲れ様でした。
今回は縦走はもちろん今年から発売となるファイントラックの“カミナドーム”を使用するという目的もあった。しかし小屋の周囲もしっかりと雪が積もり、小屋泊にすることは早々に決めていた。しかし小屋の中は非常に寒かった(温度計で-1℃。けど体感はそれ以上)のでテントを張ることにした。空間を小さくすることで非常に暖かい。食事を済ませ就寝。
残念だが下山を決めていたので朝はゆっくり起床。コーヒーを淹れ朝食を済ませパッキング。前日の天気が嘘のような快晴。今までもこうゆう下山をしてきたが毎回後ろ髪を引かれる思いだ。しかしこのコンディションと距離や時間を考えるとやはり下山がベター。天気が良くてもしょうがない。またもう少し暖かくなったらリベンジといこう・・と思いながら“九折越(ツヅラゴシ)”の分岐から“上畑コース”を下り始めた。
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