北八ヶ岳 池めぐりとハンモックでゆらゆらメルヘン旅

このエントリーをはてなブックマークに追加
投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
浦和パルコ店 店舗詳細をみる
日程
2024年06月25日 (火)~2024年06月26日 (水)
メンバー
単独
天候
1日目 曇り/2日目 雨→晴れ
コースタイム
【1日目】北八ヶ岳ロープウェイ(50分)縞枯山(45分)茶臼山(50分)茶水池(60分)雨池(70分)双子池
【2日目】双子池(30分)亀甲池(90分)北横岳(60分)北八ヶ岳ロープウェイ
コース状況
・茅野駅から北八ヶ岳ロープウェイまでバスで50分、1500円。現金のみ、行きはアルピコのバス営業所で購入、帰りは車内で後払いです。
・北八ヶ岳ロープウェイは片道1400円。20分間隔で運転してます。
・双子池ヒュッテはテント、ハンモックも事前予約が必要です。テントでも小屋のメニューを小屋の外のテーブルで食べることができます。トイレは小屋の横なので少し遠いです。
・ハンモックは指定地に看板やロープがありますが、張れそうな木があればどこに張っても良いそうです。
・ハンモックは日中も利用可能、レンタルもあるそうです。
難易度
Google Map
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

 ここ最近は登山がご無沙汰だったので、足慣らしと癒しを求めて北八ヶ岳へ出かけてきました。北八ヶ岳といえば、豊かな水と森、足元の様々な苔を観察できるのが魅力です。周辺の山小屋には名物ランチやデザートがあり、ハイキングついでに楽しむこともできます。南八ヶ岳の岩稜帯とは違って、のんびり散策気分を満喫できるのが北八ヶ岳。冬にしか行ったことがないので、ゆっくりと森林浴しながら歩いてきました。
 今回はバスの便が多くアクセスしやすい北八ヶ岳ロープウェイから入山。帰りは蓼科山経由で下りるつもりでしたが、前日の沢で足首を痛めていたので、贅沢に帰りもロープウェイで楽々下りました。
 
 初日の目的は雨池散策。どうせなら周辺の縞枯山、茶臼山経由してから北上しようと計画しましたが、北八ヶ岳とはいえゴロゴロした岩の登り下りは足に優しいとは言えず、思っていたより時間がかかりました。早く雨池に癒されたい。ちょっぴり必死になって雨池を目指すと、その前に茶水池、その先にはなだらかな木道が続き、雨池に着く前に長閑な景色に出会えました。
 深い森の中を黙々と歩き続け、木々の間にゆらゆらとした湖面が見え隠れするとようやく雨池に到着。池というよりは湖のような大きさで、白駒池よりも広大です。せっかくなので腰を下ろしておやつタイム。ぼーっと眺めていると左にのそのそ動くものが。カモシカです。水を飲みに来たのでしょうか。そっと見守っていましたが、こちらに気付くとたちまち逃げていきました。僅かな時間でしたが、近くで様子を見れて貴重なひとときでした。
 ほのぼのした気持ちで後は双子池を目指すだけ。初めての場所で、テントより慣れていないハンモック泊をする予定なので、余裕を持った時間に到着したかったのですが、最後の林道が地味にきつく感じました。道は豪雨によって深くえぐられヘアピンだらけ。ショートカットできる近道は見当たらず、ひたすら道なりに進んで、双子池にたどり着いたのは結局16時頃でした。

 小屋の入り口のそばには雄池が佇んでいました。噂通り素敵な場所です。受付に行くと、出迎えてくれたのは可愛らしい女性のオーナーさん。売ってるお土産は可愛いいものばかりだし、センスが光ります。今回は小屋のご飯も予約しました。小屋泊でなくとも夕食がいただけます。ご飯が美味しいと有名な小屋なので、予約しないのは勿体無いと、ついでに翌日の朝ごはん用におこわも注文しておきました。夕食の時間は17時45分、それまでに寝床を整備しなくては。早速、テントサイトのある雌池へ向かいました。
 平日の梅雨時期ということもあってか、私以外にはテントが1張あるだけでした。湖畔ギリギリは景色が良さそうでしたが、風があり雨の心配もあるので、無難に看板の立てられているハンモック指定地に決めました。  
 太い木に固定するかと思っていたら、意外にも華奢なシラビソだったので、持参したスリングを何度か巻きました。ハンモックを良い感じに張ったら次はタープ。今回は2人用のツエルトを使いました。いつも閉じる底部分は広げて、張綱で固定したら立派なタープが完成。横のジッパーを締めれば保温性もアップ。屋根だけのタープではなくツエルトにして正解だったかもしれません。
 寝床の用意ができたらお楽しみのディナータイム、うきうきしながらヒュッテへ向かいました。注文したのは信州牛のチーズカレー。噛みごたえのあるお肉が入ったボリューム満点のカレーで、量も多く満腹になりました。外で食べてもちょうど良い気温だったので、雄池を見ながら贅沢に過ごしました。お膳を下げに行ったら、オーナーさんと一緒に元気な黒いワンコがお出迎え。お名前はあずきちゃんだそうです。あずきちゃんに吠えられながらまた雌池へ戻りました。
 満腹の幸せに浸りながら、ハンモックに座ってまったりコーヒータイム。そのままうとうと眠りに落ちました。

 翌朝は雨の音で起床。はっとして起き上がると、なんとハンモックから体が半分はみ出た状態で寝ていたようです。ひどい寝相の悪さですが、ハンモックから落っこちたり寝違えたりはしていなかったので良しとします。
 雨は数時間降り続けましたが、5時過ぎには止みました。本来なら5時には出発して、蓼科山経由で下る予定でしたがすっかり意気消沈。朝ごはんにおこわを食べながら、この日の予定を組み直しました。ちなみにおこわはちまきになっているので行動食にもおすすめです。
 足の調子も良くはないことだし、バスの時間も限られているので、最も楽なロープウェイに戻るコースに決定しました。そうと決まったら早速撤収に取りかかります。雨に濡れたままのツエルトは収納袋に入らないので、ザックを防水していたビニール袋に放り込みました。帰宅してから洗わなくてはいけないので片付けも大変です。
 準備が整ったら出発。雌池を見納めていたら、みるみる晴れてきて青空さえ覗きました。何とも恨めしい。気を取り直して亀甲池へ向かいます。亀甲池からは北横岳までの急登をつめればほぼゴールです。ただこの登りがなかなかきつく森林限界が一向に近付きません。標高差400mほどですが、こちらも大岩がごろごろで歩きにくく辛い道のりでした。
 頂上に着いて見えたのは行きたかった蓼科山、南八ヶ岳の稜線。夏の北横岳は下る程緑が燃えるように生き生きとして、アルペンムード満載でした。多くのハイカーや観光客で賑わうのも納得です。せっかくなのでお土産を見て、のんびりお茶してから帰りました。

 今回はロープウェイから入りましたが、双子池へは東側の麦草峠や大河原峠からも近いです。北八ヶ岳の雰囲気を存分に味わえるので、お泊まりでのんびり訪ねてみてはいかがでしょうか。

【使用ギア】
○ハンモックを吊るすのに120のダイニーマスリング×2使用。シラビソの木にクローブヒッチで固定しましたが、摩擦が効きすぎてクローブだと緩めるのが大変でした。
○ハンモックの上にはファイントラックのツエルト2ロングをタープとして張りました。四隅はペグで固定、風が強く雨の心配もあったので入り口のダブルジッパーはハンモックの部分だけ開けて、縦側の入り口はシャットアウトしました。タープでも良いですが、ジッパー付きのツエルトは寒さと雨を凌げて安心です。シーム処理はされていないので、アライテントのシームコートで目止めしておきました。
○スリングとハンモックの間にはアクシーズクインの雨返しを使用。ステンレス製10gでハンモックに雨が伝って濡れるのを防ぎます。(取寄品です)
○シュラフはダウンの3シーズン用・イスカのエア450Xを使用。ダウンパンツと化繊のインサレーションジャケットを着てちょうど良い温かさでした。
○地面にはハイマウントのオールウェザーブランケットを広げ、ザックと靴は大きめのビニール袋に入れて防水しました。
○ザックはオスプレイのミュータント52。シュラフ、防寒着、ツエルト、ハンモック、シート、行動食、ランタン、水1.5Lを入れて少し余りました。40Lクラスでちょうど良い荷物でした。ハンモックではなくテントの場合は満杯になると思います。
◯足首を痛めていたのでカーボンのトレッキングポールを1本のみ使用。

【使用ウエア】
○レインウェアはミレーのティフォンシリーズ。
◯ベースレイヤーは化繊のロングスリーブ+アンダーはファイントラックのドライレイヤーベーシック。

フォトギャラリー

双子池ヒュッテでのディナー。信州牛の焼きチーズカレー。ボリューム満点で美味しい!

北八ヶ岳ロープウェイの売店にはエーデルワイス柄の小物が売られてます。数年前にも買ったけどチロリアンが可愛くてまたリピートしてしまった。

縞枯山荘の青い屋根ははメルヘンな雰囲気そのもの。

茶臼山から見る縞枯山。かかっていた雲が取れました。

縞枯れています。幼木が育っているのでちゃんと世代交代しているようです。

最初の池・茶水池。麦草峠にあります。

雨池でカモシカに遭遇。癒されました。

雨池はかなり広大です。

双子池ヒュッテの魅力的なお土産。

今日の寝床。なかなか快適に過ごせました。

急遽購入した雨返し。雨のハンモックもこれがあれば安心です。

寒さが心配でしたが温かく眠れました。

翌朝の双子池。テントサイトは雌池沿いにあります。

お花はあまりありませんでしたが、雨に濡れたオサバグサが可憐でした。

大岩ゴロゴロした枯沢を登ります。

亀甲池。コンパクトでも存在感あります。

北横へ向かう道は急登で疲れます。テント背負ってないから楽なはずがなかなかきつい。

やっと森林限界。行けなかった蓼科山。

ごつごつ南八ヶ岳。全山縦走も憧れます。

下りてきて北横岳を振り返ります。冬も良いけど夏もなかなか素敵。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

この記事を見た人は次の記事も見ています

アクセスランキング

浦和パルコ店 - 登山レポート

同難易度の登山レポート

  • スタートナビ
  • おとな女子登山部