初冬の蝶ヶ岳~常念岳~大天井岳~燕岳縦走!<3日目>
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2012年11月05日 (月)~2012年11月05日 (月)
- メンバー
- 天候
- 晴れ後曇り
- コースタイム
- ■1日目(11/3) 三股駐車場→(130分)→まめうち平→(215分)→蝶ヶ岳ヒュッテ
■2日目(11/4) 蝶ヶ岳ヒュッテ→(50分)→蝶槍近くの三角点→(75分)→2592mピーク→(165分)→常念岳→(75分)→常念小屋
■3日目(11/5) 常念小屋→(120分)→東天井岳→(75分)→大天荘→(10分)→大天井岳→(5分)→大天荘→(30分)→巻き道分岐→(125分)→大下りの頭→(85分)→燕山荘→(185分)→中房登山口
- コース状況
- ■常念小屋~大天井岳
特に危険箇所なし。
2012/11/5時点では稜線上に雪はない。
■大天井岳~燕山荘
大天井岳からの北側斜面は急な下り。
2012/11/5時点では積雪が深く(30cmほど)、滑落に注意。
為右衛門吊岩付近は積雪のためルート不明瞭。
■燕山荘~中房温泉登山口
2012/11/5時点では、第3ベンチより上は積雪と凍結。アイゼン必須。
- 難易度
感想コメント
→2日目はこちら
■3日目(11/5) 常念小屋~大天上岳~燕山荘~中房温泉登山口
今回の山行で最終日が最も厳しい行程となってしまいました。
というのも、本来は2日目に大天井岳まで歩いて、大天荘あたりで止まるのが一番バランスが良かったのですが、この季節は大天井岳周辺の山小屋はクローズ。
したがって一気に常念小屋から中房まで下りなければならず、コースタイムは10時間ほど。
時間的に厳しいことは分かっていたので朝6時、日の出とともに出発。
この日も晴れ。風はありません。
もし悪天候、あるいは雪の状態が悪ければここから一の沢へ下ろうと思っていましたが、大丈夫そうなので迷わず大天井へ向かいます。
横通岳の斜面の水平歩道はとても気持ちがいい。
そして、この日も左手に槍が眺められます。
この2日間、ずっと背後から槍の視線を感じている気がしてドキドキしていました。
かなり快適に歩き、コースタイムどおりに大天上岳に到着。
やっぱり山頂からの景色はいいね。
立山、剱岳がかっこいい。白馬の山も白い。
そして、まだ自分が足を踏み入れていない双六、鷲羽、水晶あたり山々に憧れます。
ちょっと休んで大天井岳から下り始めるのですが、この斜面でかなり難儀。
急斜面な上に雪が深く、かなり危険。
アイゼンを装着して慎重に下ります。
ちょっとした岩場を越えてしばらくは快適な稜線の道なのですが、為右衛門吊岩のあたりで再び雪が深くなり、道が消えました。
夏にここを歩いたことのある友人に先導してもらい、なんとかこの危険地帯を通過。
大下りの頭まで来たときはかなりホッとしました。
これまで3日間、快適にダベりながら歩いていたのですが、ここはさすがに真剣になりました。
ここから燕山荘まではあと1時間ほどなのですが、雪道を歩いてきてさすがに疲れが出てきたのかペースが上がらず。
結局、予定より2時間ほど遅れて14時過ぎに燕山荘に到着しました。
さすがにこの時間になれば日没時間が気になります。この季節の日没は17時ぐらい。
燕岳を往復すると1時間ほどかかるので、今回は燕岳ピークは断念。
燕山荘から中房まではコースタイムで2時間50分。
夏に来たときは2時間半ほどで余裕で下りることができたので「ギリギリ日没に間に合うか」と思っていたのですが、燕山荘からの中房への下りも雪が積もり、しかもところどころ凍っていて、アイゼンを装着せざるを得ず、ペースは上がりませんでした。
第2ベンチあたりまで下ったところで日没。
ヘッドライトを点けて、下山完了したの17時40分。
やはり知っている道とはいえ、夜に山道を歩くのは怖かったですね。
3日間お天気に恵まれ、友人と楽しい話ができ、最高の景色を眺めることができ、雪道も歩け、おいしいご飯も食べることができて最高の山行になりました。
今年は海外の山も含め40回ぐらい山に登っていますが、今年一番の山行になったと思います。
反省点としては、やはり最終日の行程がキツすぎたこと。全行程約24kmのうち14kmほどを最終日1日で歩きました。
普段、自分としてはテント泊装備(18kgほど)でコースタイム通り、日帰り装備であればコースタイムの70%ぐらいで歩いているのですが、このシーズンは荷物が軽くてもコースタイム通りに行かないことを認識しておく必要があります。
稜線や南側の斜面は積雪や凍結はないけれど、北側の斜面や樹林帯は雪があります。
そして、雪も中途半端な状態で、岩が露出してるので、よりコンディションが悪いです。
楽しさとともに、いろいろ教訓を得た山行でした。
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