侮れない冬の小樽赤岩!スカイリッジ~蒼氷ルンゼ

このエントリーをはてなブックマークに追加
投稿者
小山田 隆博
日程
2015年02月13日 (金)~
メンバー
小山田(サッポロファクトリー店)
枝中(GRサッポロ)
天候
曇り後雪
コースタイム
除雪最終地点(25分)赤岩峠(1時間)赤黄のガレ(40分)スカイリッジ取り付き(3時)スカリッジ終了点=マンモス岩下(20分)蒼氷ルンゼ(2時間30分)蒼氷ルンゼ終了点(1時間30分)赤岩峠(15分)除雪最終地点
コース状況
アプローチ
赤岩峠までは除雪されてませんので、30分ほど林道を歩きます。峠からはトイレの横から沢沿いに海岸まで降りて、しばらくは海岸沿いを西へ歩きます。今回はトレースがありましたが、スノーシューがないとラッセルが大変です。
 海岸沿いでは天候によって高波に注意が必要なこともあるようです。波打ち際に立つ目立つ青い岩塔を過ぎると左手にやがて蒼氷ルンゼさらに西に少し進むとスカイリッジにつながる赤黄のガレに出ます。
【スカイリッジ】
赤黄のガレを登っていくと、ルンゼの中央に現れるリッジです。全体的に非常に脆い上に細いリッジが連続します。残置支点は見当たりませんでした。脆いので支点も取りにくいですが、根気よく雪を掘り起こすとハーケンやキャメロットが決まる箇所があります。全4ピッチですが、積雪状況により難易度はかなり変わると思います。最後はマンモス岩の下に出て終了。
【蒼氷ルンゼ】
 ルンゼ途中から正面左手の岩の間をぬけていきました。本来ルートは忠実にルンゼ詰め上がるのかもしれません。チムニーのような岩の間を突き当りまで登りロープを付けそこから2ピッチでしたが、傾斜もきつい上に脆い岩質で非常にデリケートな登攀となりました。もちろん残置はありません。とくに1ピッチ目の出だしが非常に悪く苦労しました。その後も、急な雪壁をラッセルしながら抜けました。
難易度
Google Map
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

月末に利尻に行く計画なので、そのトレーニングを兼ねて小樽赤岩に行ってきました。海岸沿いを歩いて西端に位置するスカイリッジと蒼氷ルンゼは夏季は落石の危険性から登攀の対象ではありませんが、冬はがれを詰めて登ることができます。さほど難しくないということで、なるべく泊まり装備に近い重いザックを背負い、少し軽い気持ちで行ったのですが、手痛い洗礼を浴びました。
スカイリッジは脆い岩質な上に細いリッジが大量の積雪に覆われ、支点は取れない、アックスは決まらない、ラッセルは腰以上、雪庇は出てる、となかなかの悪条件がそろったクライミングでした。
それでも時間がまだあるということで蒼氷ルンゼの継続に向かいましたが、これがまた厳しいものでした。脆く、アックスの決まらないグズグズの急傾斜のルンゼの登攀は消耗しました・・・。本来ルートはちょと違ったかもしれません。最後まで急な雪壁、深く潜るラッセルが続き、さらになんと遊歩道見つけられない始末。しばらく右往左往しましたが、なんとか他のパーティーのトレースを発見し、無事に赤岩峠に戻ることができました。
 久しぶりに10時間近い行動をして利尻に向けて良いトレーニングになりました。それにしても、冬の赤岩、侮れません!

フォトギャラリー

スカイリッジ3P目。なかなかのロケーションです。

出発は住宅街の終わりから。

赤岩峠のトイレも雪の中。

冬に赤岩に来たのは初めてです。東方面。

中赤岩付近

まずは海岸までおります。

なんと、トド?の死骸が打ち上げられ、鷲が肉をついばんでました。

赤黄のガレです。

ガレを詰めて左手のリッジを登りました。

海を見ながらのクライミングはいいけど、脆くて大変です。

スカイリッジ2P目をいく枝中さん。

なんと赤黄のガレを滑るスキーヤーがいました。

ラッセルに苦しんだスカイの4ピッチ目。

最後は大きなマンモス岩の下に抜けて終了。

ここが蒼氷ルンゼ

正面の岩の間を登りました。

斜面がきつくなります。

天気も悪くなり、雪も降りだしました。

最後までラッセルに苦しめられました・・・。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

この記事を見た人は次の記事も見ています

アクセスランキング

同難易度の登山レポート

  • スタートナビ
  • おとな女子登山部