悪天候の間の晴天を狙った残雪期の白馬主稜!

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投稿者
田中 祐士
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日程
2016年04月12日 (火)~2016年04月13日 (水)
メンバー
松本店(山本)
天候
晴のち曇
コースタイム
4/12 駐車場-(1:50)-猿倉荘-(2:00)-白馬尻小屋
4/13 白馬尻小屋-(1:30)-八峰-(4:00)-白馬岳山頂-(1:00)-白馬尻-(2:30)-駐車場
コース状況
例年より遥かに少ない積雪量のため猿倉までの道路に雪は無く、七峰辺りまでの雪稜や雪面には亀裂が入っている箇所も。当日は、前日までの季節外れの降雪により根雪の上に10㎝程の表雪があり、隠れた亀裂などに注意して歩くこともしばしば。核心である頂上直下の雪庇はそこまで張っておらず、ロープなしで何とか抜けることが出来ました。
難易度
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感想コメント

冬季バリエーション入門、雪山シーズンの締めくくりとして定番の白馬岳主稜へ初めて行ってきました。この時期は猿倉までの林道がクローズしている為、アプローチの長さがややあるものの、コンパクトな行程の中に充実した内容が盛り沢山!人気ルートであるという事を改めて認識しながら、バリエーションルートを満喫して参りました。



4/12

9:30 駐車場発!初日の工程は、主稜取り付きのベースとなる白馬尻(大雪渓の末端)までの為、遅めのスタート。

11:00 猿倉荘着。ここまでは除雪済み。そこからワカン/スノーシューを装着し、残りの半分のアプローチを歩く。

12:00 白馬尻着。初日は快晴のため、空と雪面の日差しから逃れるように早々に幕営。

14:00 ルート偵察。明日のアタックは明朝スタート。八峰までは幅広い雪面を歩く為、暗闇でルート取りを誤らない様に入念に下見を行う。

17:00 夕飯。明日の行程に備えて早めの就寝となりましたが、さすがに明るすぎて中々寝付けませんでした(笑)


4/13

3:00 BC(ベースキャンプ)発。気温はそれほど低くなく、重ね着したシャツの上にオーバージャケットを羽織っての登行。雪が締まり歩きやすいが、この後の行程を考えふくらはぎを労わりつつの歩く。

5:00 八峰着。雲から顔を出した朝日に照らされた美しい主稜が姿を現し、この山行の充実を約束された様な気持ちにさせられる。

 
6:30 5峰~3峰のナイフリッジ。全体的にそれほど細くは無いが、踏み外しに注意。
https://youtu.be/8OHYQvDAmDQ

7:30 2峰への登り。https://youtu.be/PhpfWd92a64

8:30 頂上直下の登攀。抜け口手前までは想定よりも斜度は無かったが、最後の3m程は雪庇がややハングしている分、傾斜を感じて苦戦。何よりも恐怖を掻き立てた要因は、根雪の上に付いた新雪が足元で崩れていく状況。新雪の下の根雪までしっかりキックステップして慎重に進みました。https://youtu.be/lexyWKDZicU

9:00 頂上着。予報通り空が徐々に雲を帯び始めたため、足早に大雪渓から下山。

10:00 BC着。たった今登ったばかりの主稜を振り返ると、すでに降下してきた雲に覆われて全容を拝むことはできなかった。雲はすぐそこまで降り始めている事を再認識し、登頂の余韻に浸る間もなく、乱暴にテントなどをザックに詰めて下山することとなった。

13:00 駐車場着。幸いにも駐車場まで天気は荒れず、申し合わせたようにその後で雨が降り始めた。予想通りの結果とはいえ、悪天候の間の晴天を狙った最高の登山を行えた事が、登頂出来たこと以上に喜ばしく感じられた。

フォトギャラリー

初日の快晴の下、白馬主稜を仰ぐパートナー。

長い林道を経て、ようやく入口の猿倉荘へ。

ここからは、砂防ダム用の平坦な道をトレッキング。

大雪渓末端の白馬尻の小高い丘に本日の宿を幕営。

初日はここまで!という事で、残雪でキンキンに冷やしたビールを頂いちゃいました。

残雪期は雪が緩むまでが勝負!3:30に出発。

八峰周辺。

これから始まる主稜を仰ぐ。

ようやく朝日とご対面。

一週間前くらいのテント場跡。

快適なナイフリッジが気持ちいい♪

雪が緩んで結構沈みます。

二峰へは左側から。ややスリリングだったことを考えると、右回りがベターか。

そして、頂上への最後の核心へ!

抜け口の手前5m位まではダブルアックスで快適な雪壁登だが、残りの数mが悪かった。

お約束の頂上パノラマ!

下山開始!

BCから見た主稜。天気が荒れ始め、すでに山頂が見えない。

くたびれ始めた下山中のサプライズ!近すぎて息遣いまで聞こえる。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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