裏剱から水平歩道~紅葉の黒部をハードに歩く
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2011年10月11日 (火)~2011年10月13日 (木)
- メンバー
- 天候
- 曇り→晴れ
- コースタイム
- 【一日目】
JR信濃大町駅(8:00)→扇沢(8:50,*ここまで立山黒部アルペンルート)→室堂(11:00)→剱御前(13:50)→剱沢小屋(14:45)→剱沢雪渓(15:30)→真砂沢ロッジ(17:30) テント泊
【二日目】
真砂沢ロッジ(7:00)→二股橋(8:30)→仙人池ヒュッテ(10:50,休憩45分)→仙人温泉小屋(13:20)→雲切新道(14:00)→仙人ダム(16:30)→高熱隧道(16:50)→阿曽原温泉小屋(17:50) テント泊
【三日目】
阿曽原温泉(6:40)→折尾谷(8:20)→大太鼓(9:20)→150mの手掘りのトンネル(9:45)→黒部峡谷鉄道欅平駅(11:30)
- コース状況
- 【室堂~別山乗越~剱沢小屋】
ここは“勝手知ったる”立山・剱岳登山のたびに訪れた場所。室堂では『立山玉殿の湧水』で喉を潤しましょう♪別山乗越からは少々の積雪あり。この時期のアルプスでは想定の範囲内ですが、「軽アイゼン」は必携です!10月10日までの連休でこの近辺の小屋はほぼ営業が終了します。事前にお確かめください。
【剱沢雪渓】
剱沢雪渓の様子は刻々と変わります。特に秋はクレバスが多く発生し非常に危険!落ちたら一生出てこられない場所も多く、剱沢小屋などで情報を入手しましょう。この時期は雪渓上はほぼ歩けないです。今回も剱沢小屋のご主人の指示通り「2回トラバース」したのみ。雪渓脇の急斜面の夏道を行きます。それにしてもご主人の丁寧な説明といただいた地図(コピー)はわかりやすく助かりました。ありがとうございます(^_^)。
【剱沢南股~仙人新道~仙人池ヒュッテ~仙人温泉】
沢沿いはガレ場、慎重なトラバース道。仙人新道からは急登ですが歩きやすい道。紅葉真っ盛りのこの時期は裏剱が見えてきてテンションが上がります↑↑!!仙人池のサンショウウオを鑑賞したら仙人温泉までの道は再びガレ場で、鎖、ハシゴの連続です。
【雲切新道】
2006年、開設された道。古い地図には載っていません。よく整備されていますがとにかく距離が長い(ToT)/~!!黒部川(仙人ダム)へ下りていく道はなかなかスリリングです。「高熱隧道」(関電施設内)は吉村昭の同名ノンフィクション小説を読んでから臨みましょう!
【阿曽原温泉~欅平(水平歩道)】
その名の通り「水平」です。眼下に黒部川を臨みながら高度感のある“へつり”です。折尾谷の名曝、ヘッドランプを着けての150mのトンネルなどのチェックポイントを楽しみながら欅平へと下りてきます。
- 難易度
感想コメント
「下ノ廊下」が10月7日に崩落により通行止めに!亡くなった方もおり、当然の措置でしょう。しかし、我々にとってはこれにより過酷な行程を強いられることになりました。
「剱沢雪渓」は最新の詳細な情報を入手してから入りましょう。雪渓の状態は常に変わり続けており、剱沢小屋、剣山荘、真砂沢ロッジなどの小屋では情報を持っています。我々は剱沢小屋でかなり詳細な情報を得、助かりました。小屋閉め後ですが剱沢小屋のテント場にはテントが数張。水は豊富に湧いており、朝晩は冷えますが(雪の心配もある)、静かなキャンプが楽しめそう。肝心の剱沢雪渓は注意が必要ですが、なかなか面白い道です。季節により変わる道を各季節ごとに楽しみたいもの。
「仙人新道から仙人温泉小屋」辺りまでは紅葉がピーク♪!シャッターを押す手が止まりません。仙人池ヒュッテのロケーションのよさにまた感動。裏剱を望む絶景にまたシャッターを…。サンショウウオたちは小さく可愛く、しかし冬はどうしているのか、彼らの心配をしつつ優雅な休憩時間がつい長くなります。
「水平歩道」は…。何も語りません。一度歩いてみてください!黒部の開発の歴史、先人の苦労、足がすくむような光景、そういった見所がたくさんあります。
そして、多くは触れませんが、『黒部峡谷鉄道』と、長野県大町市の『市立大町山岳博物館』はおすすめです。黒部峡谷鉄道では黒部川の沿線の風景に癒され、山岳博物館では登山と日本アルプスのの歴史、山の地質・地学が学べ、山ヤなら、いや山ヤならずとも刺激を受けること間違いなしです。
フォトギャラリー
・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。