残雪飯豊もいいで~西俣ノ峰から頼母木山

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
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日程
2017年05月03日 (水)~2017年05月04日 (木)
メンバー
山の先輩3名
天候
快晴!
コースタイム
1日目 梅花皮荘(15分)登山口(80分)十文字池(60分)西俣ノ峰(100分)大ドミ(90分)薮の草付(30分)頼母木山(10分)頼母木小屋

2日目 頼母木山(20分)薮の草付(60分)大ドミ(60分)西俣ノ峰(40分)十文字池(60分)登山口
コース状況
・序盤の急登は松の落ち葉で大変滑り易いです。滑落要注意。
・十文字池から雪道出てきますが、その後は大ドミ辺りまで夏道と雪道交互になります。登りはアイゼンつけた方が楽です。
・頼母木小屋トイレ使えます。水は煮沸したものタンクに汲んでありました。門内小屋の補修も終わったそうです。管理人さんが常駐するのは夏期からです。
難易度
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感想コメント

 5月4日の熊祭りに合わせて、飯豊の積雪期ルート西俣ノ峰から頼母木(たもぎ)山まで歩いてきました。当初は熊祭りのみの予定でしたが、予報は晴れ!ということで、いてもたってもいられなくなり急遽一泊二日のプランで臨むことにしました。

 小玉川に向け走る車窓から見えたのは、朝日を浴びて輝く飯豊連峰。あそこを今から歩くと思うと楽しみすぎて笑いが止まりません。変なテンションで降り立った梅花皮(かいらぎ)荘では桜がちょうど見頃、新潟より遅い春を迎えたばかりの小玉川のひんやりとした空気が、興奮気味の頭を少し落ち着かせてくれました。
 岩手、山形から駆けつけてくれた先輩方は既に準備万端、私も宿でトイレを借り準備を整えいざ出発。のどかな田んぼ道を歩いてこのままのんびりと行きたいところでしたが、杉林を抜けると右手からいきなり急登スタート。足を上げる高さが明らかに他の山とは違います。これ、この感じ、この足がつりそうな急登、たまりません。飯豊に来たんだ~という喜びをこっそりと一人噛みしめていました。

 十文字池を過ぎさらに雪の急登を登ると、急峻なダイグラ尾根から突き上げる主峰・飯豊本山が現れました。何と神々しいぃ。後方には朝日連峰や蔵王、吾妻連峰など東北の名峰がずらり。そして前方の高く白い峰々の上にちらっとわずかに見えているのが目指す頼母木山。遠いなぁ。凄いなぁ。あぁ嬉しいなぁ…。もう止まらない。
 西俣ノ峰まで来ると、朳差(えぶりさし)がいっそう大きくなりその巨大さに改めて驚かされました。暖かい陽気のせいで朳の東側は小規模な雪崩が頻繁に発生し、その瞬間だけは空気が緊張しているように感じました。この時期にしか見られない貴重な一面です。
 大ドミを過ぎさらなる急登を終えると緩やかな雪原が出現、下りではぜひ駆けてその広大さを味わいたいものです。上部の藪を少し漕いで頂上直下に降り立つと今度は新潟側の景色が開けました。朳の先には日本海と佐渡、田植えの終わった新潟平野は西日を受けてキラキラと光を放つ。生まれ育った地の一番きれいな瞬間を、大好きな山の上から眺められるなんてこの上なく幸せを感じます。
 日が傾きかけた頃、頼母木の山頂を踏んで本日お世話になる小屋へ。GW中のこの天気、混雑は止むを得ないと覚悟していましたが、我々を含め20名弱にも拘らず十分なスペースで寝ることができました。美味しい熊汁も頂いて、パーフェクトな美しい夕焼けを見て大満足、ぐっすり眠りに就きました。

 あくる日も快晴、朝日を拝み、熊祭り目がけて元気に出発。名残惜しいので、途中気持ちの良い場所を見つけると寝そべったりしながらゆったりと下山させてもらいました。
 再び降り立った小玉川は昨日と打って変わって大賑わい。人の波をかき分け進んで行くと、飯豊の山の神に感謝の意を捧げる神事の真っ最中でした。マタギ衆の厳かな声に合わせて、私も心の中で感謝の気持ちを添えました。

フォトギャラリー

朳差と日本海に沈む夕日。夢のような時間。

桜咲く小玉川。

何だか懐かしい風景。

いきなり急登。さすが。

十文字池付近。

朝日連峰。「あれが大朝日で、あれが以東で…」ふむふむ。

朳の鉾立の三角が際立っている。

崩れ方激しいね。

飯豊本山。神ってる!

西俣着いた。遠い。

急登は続くよどこまでも。

急登に疲れたのでストレッチ。

さらに急登。終わらない。

頼母木着いた。長かった。

翌朝、吾妻辺りからご来光。

お世話になりました。朝から小屋の修理で大忙し。

ちょこっとモルゲンがかった朳。

ちょっと藪。いやけっこう藪。

じょんのび~。おらほんね幸せらわ。

熊祭り目がけてまっしぐら。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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