赤目四十八滝~長坂山 / 名張

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投稿者
上田 哲也
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日程
2017年11月21日 (火)~2017年11月21日 (火)
メンバー
グランフロント大阪店:上田
天候
曇り/晴れ
コースタイム
赤目四十八滝・駐車場~5分~日本サンショウウオセンター・登山口~20分~乙女滝~15分~大日滝~60分~百畳岩~50分~岩窟滝~25分~百畳岩~60分~長坂山(584.7m)~30分~赤目四十八滝・駐車場
コース状況
赤目四十八滝は滑りやすい所、濡れている所が何箇所かありますので軽登山靴が望ましいです。
大日滝へは飛び石伝いに川を渡る必要があり、かなり急な石段を15分ほど登る必要があります。
長坂山トレッキングコースは道標などが整備されていますが健脚向きです。

入山料400円

水場:なし
WC:駐車場、千手茶屋、笄滝にあり
難易度
Google Map
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感想コメント

三重県名張市にある赤目四十八滝に行ってみました。

赤目四十八滝は古より山岳信仰の聖地だったとされ、滝の入口には役小角(修験の祖)が開いたという延寿院があります。また赤目では古くから鉄が採れた事から、それらの採掘に修験者が関わっていたと言われ、修験と関わりの深い忍者もこの地で修行していたとされています。

伊賀忍者の頭領の一人だった百地丹波は、赤目四十八滝近くの伊賀竜口、山ひとつ挟んだ大和龍口(室生龍口)に屋敷(砦)を構えていたといい、現在でも百地家の子孫が暮らしている事などから、この辺りの山や滝が忍びの修行場になっていたと考えられます。

「伊乱記」によると、丹波は天正伊賀の乱(1579年)の際に鬼瘤峠に侵攻した織田信雄の軍勢を伊賀衆らと共に待ち伏せ攻撃し、大将の柘植三郎左衛門を討ち取るなどして撃退。第二次天正伊賀の乱(1581年)では、侵攻した織田信長の軍勢を喰代砦で迎え撃ちますが、圧倒的な戦力差で落城。名張の柏原城に転戦します。

決戦の地となった柏原城の篭城戦では、幾重にも包囲された城から配下の忍びを出して織田軍に夜討ちを繰り返し、激しく抵抗を続けますが、最後は消息不明に…。地元の豪族で忍者を束ねる上忍でもあった丹波は捲土重来を考え、土地勘のある間道を使い密かに伊賀を脱出したと考えるのが自然かもしれません…。

ちなみに百地三太夫というのは江戸時代に書かれた「賊禁秘誠談」に登場する架空人物で石川五右衛門に忍術を教えたという設定ですが、「伊乱記」に名前が出ていない事などから百地丹波とは別人と言われています。ただし「太夫」名の人物がいた記録があったり、三太夫の屋敷跡というのが残っているそうで、真相は謎のままです。

日本サンショウウオセンターの入山口から出発。入山口の手前の遊歩道北側に、心を鎮め幸せを呼ぶという「じゃんじゃの水」あり。じゃんじゃん(豊富に)出ているのと、修験者の錫杖じゃんじゃんに似ている事から名付けられたといいます。また伊賀忍者の百地三太夫らは修行の際に豊富な水の流れでその身を清め、心を鎮めたとか…。

川沿いの遊歩道を歩いて行くと行者滝があり、霊蛇滝、不動滝、乙女滝と大小様々な滝が続きます。大日滝は川を飛び石伝いに渡り、けっこう急勾配な石段の道を15分ほど登らないといけないので、浮石などの危険判断ができる経験者向け。かなり落差があり、下からも見えないので忍者が隠れて禊行(滝浴び)するには最適な雰囲気がありました。

千手滝、布曳滝、縋藤滝、陰陽滝を経て、百畳岩に到着。撮影や寄り道するとコースタイムの倍近く掛かります。姉妹滝、柿窪滝、雨降滝、笄滝、骸骨滝、斜滝、荷担滝、雛壇滝、夫婦滝、琴滝、琵琶滝を経て、最後の岩窟滝に到着。休憩後に百畳岩まで引き返すと長坂山トレッキングコースへ。

長坂山への道はしっかり整備されていますが、最初の30分間の登りが結構キツイです。展望ポイントまで来ると比較的歩きやすくなり、一旦林道に下りた後に山道へ戻り、約1時間で長坂山の山頂に到着。三角点あり、展望なし。気温6度。山頂の少し手前に展望ポイントがあるので、そこで休憩するのが良いかもしれません。

帰路はそのまま道を下って駐車場に戻りました。秋の赤目四十八滝は日没が早いので、長坂山トレッキングコースに行く方は早朝に出発した方が無難です。

フォトギャラリー

赤目四十八滝の紅葉

延寿院

じゃんじゃの水

霊蛇滝

不動滝

赤目四十八滝の紅葉

大日滝

赤目四十八滝の紅葉

赤目四十八滝の紅葉

赤目四十八滝の紅葉

千手滝

布曳滝

七色岩

雨降滝

琵琶滝

岩窟滝

遠くに伊賀富士(尼ヶ岳)

長坂山の山頂

山頂付近からの展望

名張を望む

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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