近畿百名山・三国岳と雪の夜叉ヶ池
- 投稿者
-
本田 康之
イオンモール各務原店
- 日程
- 2018年03月02日 (金)~2018年03月02日 (金)
- メンバー
- 名古屋栄店 本田康之・足立
四日市店 高井
イオンモール各務原店 田中
明石大久保店 木徳
- 天候
- 曇り/晴れ
- コースタイム
- 広野ダム(90分)542尾根取付(79分)国境稜線(78分)三国岳(46分)夜叉ヶ丸(30分)夜叉ヶ池(12分)夜叉ヶ丸(60分)夜叉ヶ池登山口(108分)広野ダム
- コース状況
- アプローチ
・国道365号大門より県道231号で広野ダムへ
・公共交通機関はありません
①広野ダムまで冬季でも除雪されています
②広野ダムから夜叉ヶ池への岩谷林道は11月中~6月中あたりまで冬季閉鎖です
③広野ダムにトイレがあります
④岩谷林道~542尾根(小広谷右岸尾根)の取付まではほぼまっすぐの林道で、この時期はいくらかデブリ跡があります。民家がある場所を右岸に見て、そこから2回目に岩谷川を渡る橋を渡った箇所が尾根の取り付きです。マーキングはありませんが、真上の尾根に向けて適当にあがります。
⑤尾根まで上がると、県境稜線までは一本道で危険箇所はありません
⑥県境稜線~三国岳までは樹林もまばらになり、風が強くなります。こちらもほぼ一本道で危険箇所はありませんが、三国岳直下は広くなり、さらに三国岳山頂も何もないのでガス時は注意
⑦三国岳~夜叉ヶ池は岐阜県側に雪庇があり、特にP1206鞍部~夜叉ヶ池間が切れています
⑧P1206はトラバースでまけます
⑨夜叉ヶ丸にも標識などは埋まってありません
⑩夜叉ヶ丸~夜叉ヶ池まではさらに切れており、アイゼンが望ましく福井側の樹林帯に逃げてもいい
⑪夜叉ヶ池は凍結し、その上に雪が積もっているので、窪地のようになっています
⑫夜叉ヶ池からの夏山登山道は沢沿いで冬季は使えませんので、夜叉ヶ丸から登山口に走る広い尾根を下りますが、頂上からの最初の下りが急で、1000m付近の分岐以外は間違う箇所はありません。なお、この尾根はよく使われていますのでトレースがあるかもしれません。
⑬登山口に降り立つ際、橋が見えず、沢を渡る箇所が雪の状態により危険です
(今回は雪がうまく繋がっていました)
⑭夜叉ヶ池登山口にトイレがありますが、冬季は使用できません
⑮立ち寄り湯は今庄365温泉やすらぎが550円(10:00~21:30 火曜休)
⑯余呉トレイルマップが最も参考になります
- 難易度
感想コメント
三国岳(みくにだけ・1209m)は福井・岐阜・滋賀の三県境にあり、近畿百名山の一つ。夏場はひどい薮の山で訪れる人は少ない。冬季は福井県側は広野ダム、滋賀県側は菅波集落の奥といずれも長いアプローチになりますが、雪が締まってくるこの時期こそ登りやすくなります。
今回は雪の夜叉ヶ池も見たくて、広野ダムから入山し、三国岳への最短ルートである542尾根ルート(小広谷右岸尾根)を使い、県境稜線から夜叉ヶ池、下山は夜叉ヶ丸から直接、夜叉ヶ池登山口にダイレクト下降できる尾根を使って、周遊してきました。
深夜に着いた広野ダムはさすがに寒く、空を見上げると星が見えず、パラパラ雪らしきものが降り、寝ている間にアラレのような物が降ったと聞きました。実際、朝は遥か向こうの主稜線は雪が降っていそうなガス混じりで、天候回復を信じて進みます。前日に雨が降ったであろう雪質はちょうどいい感じに締まるものの雪の中はサクサク状態、スタートからアイゼンではなくスノーシューを選択。予定時間通リに尾根に取り付け、とても歩きやすい542尾根は快適そのもので、よいスピードで歩けました。
県境尾根に出ると真っ白い上谷山とこれから進む三国岳がすばらし光景を見せます。ここから三国岳はスノーシューにはもってこいの広い斜面で、特に三国岳直下はきれいな雪原で薄い樹氷とのマッチングが美しく、とても夏が背丈を超える薮になっているとは思えない姿に感動を覚えました。三国岳からは360°パノラマの光景が広がるも余呉トレイルマップを眺めても山深い奥美濃の山々は判別に難しく、遥か向こうの白い能郷白山や横山岳あたりがわかる程度で勉強不足を痛感。
次の夜叉ヶ丸は近づくに連れて、尖った山容が際立ち、三国岳とは対照的、山頂付近は大きめの雪庇で切れていました。私達はそのままずっとスノーシューでしたが、ここでアイゼンに変更してもよかったかもしれません。夜叉ヶ丸に立って初めて、夜叉ヶ池の全貌が見え、ここまでようやくたどり着いた実感がわきます。夜叉ヶ丸から夜叉ヶ池はアイゼンが望ましく、稜線沿いに下降すると緊張感が得られるでしょうが、スノーシューが主の私達は左の樹林帯沿いに下降。
夜叉ヶ池はほぼ無風の安らぐ空間でバーナーを持って来なかったのを後悔しました。
下山に使った夜叉ヶ丸からの尾根も薄い数日前のトレースがあり、快適な尾根でここもスノーシューが最適です。今日は週末、明日、入山する方は私達のトレースが十二分に使えるでしょう。
本当に雪質がものをいった山行でした。
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