冬季小屋を使った初冬の燕岳
- 投稿者
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本田 康之
イオンモール各務原店
- 日程
- 2019年11月27日 (水)~2019年11月29日 (金)
- メンバー
- 名古屋栄店 本田康之
他1名
- 天候
- ➀曇り➁雪/曇り➂快晴
- コースタイム
- 11月27日
中房温泉(27分)第一ベンチ(30分)第二ベンチ(26分)第三ベンチ(33分)富士見ベンチ(29分)合戦小屋(29分)合戦沢の頭(41分)燕山荘(35分)燕岳(7分)北燕岳(7分)燕岳(38分)燕山荘
11月28日
停滞
11月29日
燕山荘(46分)合戦小屋(26分)富士見ベンチ(60分)第二ベンチ(41分)中房温泉
- コース状況
- アプローチ
・国道147号北穂高より県道25号・県道327号で宮城ゲートより中房温泉へ
・公共交通機関はなしで、穂高駅からタクシーになります
➀中房温泉へ進む県道は手前の宮城ゲートにて毎年11月末~4月下旬まで冬季通行止
➁中房温泉駐車場は登山者用を使用、第一駐車場が近い
⇒年によってはこの時期は冬用タイヤ用意
➂中房温泉登山口にトイレ(冬季用)があります
➃第一ベンチに水場があり、冬でも水がとれます
➄登山口~第一ベンチ、第三ベンチ~富士見ベンチ~合戦小屋が比較的急です
➅合戦小屋のトイレは営業中のみです。幕営指定地。
➆合戦沢の頭手前で森林限界を越えるので風がきつくなります
➇合戦尾根は冬季は鎖が外され、燕山荘直下のトラバース道は冬季は左の冬季ルートを使用
➈燕山荘は左から周り込んで行きますが、曲がり角に冬季小屋があります
⇒ドアに冬季入口と書いてあり、取っ手で持ち上げますが結構、硬いです
⇒中につっかい棒がありますので、これでドアを支えておくとよい
⇒扉で仕切られたトイレがあります
➉冬季小屋周辺が最も風が強いですので飛ばされないように
⑪燕山荘~燕岳は危険箇所はありませんが、基本、トラバース道です
⑫燕岳も北燕岳も岩峰の上に頂上があります
⑬燕山荘冬季小屋は一人1000円必要で中に料金箱があります
⑭燕山荘幕営地は燕山荘本館北側です
⑮立ち寄り湯は安曇野しゃくなげの湯が700円(9:30~21:30:第一水曜休)、山のたこ平が500円(10:00~21:00)など
- 難易度
-
感想コメント
燕岳(つばくろだけ・2763m)は常念山脈の北部にある花崗岩と花崗岩砂礫とで構成された山で日本200名山の一つ。その美しい山容から北アルプスの女王と呼ばれ、大天井岳や常念岳や蝶ヶ岳に通じる表銀座コースの起点としても人気が高い。
冬季も同様に初級の山として紹介されていますが、北アルプス三大急登の合戦尾根を控え、アプローチも容易いものではありません。
燕岳の登山口がある中房温泉へ通じる県道は例年12月~4月下旬まで冬季閉鎖になり、燕山荘は11月下旬で小屋閉めになります。燕山荘には冬季小屋があり、アプローチがまだ確保されているこの数日が雪山での宿泊を味合うにはいいタイミングになります。今回、冬季小屋が使えるのが分かっていても万が一のテントは持参しての装備なので軽量化にはつながっていませんが、今年の1月に悪天の為に撤退した時の12.2kmの林道歩きよりは随分、楽です。
今年は雪がとても少なく、燕山荘の画像を確認しても稜線に雪がない状態で、水の確保を一番心配していましたので、第一ベンチの水場で4ℓ追加。案の定、合戦小屋手前まで雪が全くない状態が続き、早いペース。合戦小屋、合戦沢の頭と少しずつ、雪道に変わり、パートナーはアイゼンを装着、少しは雪山らしくなってきました。途中、小屋閉めを終えた燕山荘のスタッフが大量に下山、彼らも何かしらのアイゼンを装着していました。昼前には燕山荘に到着してしまい、強風でしたが、展望が効く燕岳往復を行いました。燕の稜線もほぼ雪がなく、雪があっても凍結せずと、夏とあまり変わらない状態で残念ですが、表銀座の稜線だけが見え、展望はまずまず。
冬季小屋に宿泊するのは私たちだけでテント泊が一組以外、他のパーティーは日帰りで帰って行きました。昼までに到着しているので私たちだって日帰りは出来ましたが、今回は夕日や朝日を見るのが目的ですので、小屋の周りの雪を必死にかき集め、なんとか水を増量し、明日に備えます。
天気予報通リ、午後からガスが立ち込め、夜間は風雪になっていました。今回の冬型が弱いと見て、2日目は下山せずに停滞、すると15時頃からガスが晴れ、昨日と違い白く雪山らしい稜線と槍ヶ岳の背後に北アルプスの縦走路が見えました。このまま夕方まで夕日にやけるまで待って、画像を収めましたが停滞したのが功を奏しました。もちろん、小屋周辺は十分に雪が付いたので、水分の確保も心配なし。夜は寒気の影響で氷点下10度台で確かに冷え込みましたが夜空は輝く星空でした。
あくる朝は日の出を待って、日の出の画像を収めましたが、雲海に浮かぶ富士山は感動的でした。入山時とは違い、第二ベンチあたりまでは量は少ないですが、雪は積もっており、一面の樹氷は別世界でした。下部はこの樹氷から落ちた雪が積もっと感じでしたが、中房温泉周辺の山々は一面の樹氷状態で美しかったです。
本日11月29日の15時をもって、林道が冬季閉鎖されますのでいよいよ冬山シーズンの始まりですが、その前に少しだけ味わってきました。
最後に燕山荘の冬季小屋はトイレ部分が区切られ、しかもバイオトイレです。小屋内からも展望が効きますので、快適そのものです。もちろん、使用できないこともあるのでテント持参が基本ですが、有難い存在であるのは間違いありません。
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