南紀の岩場でワイドクラックを初登
感想コメント
一週間前にマルチピッチの開拓に訪れた際、アプローチ途中にある屋根状の岩壁に目をつけていた。
次はそこに行こうと東さんと約束して帰ったが、こんなに早く再訪することができるとは。
今回は奥さまのMさんも一緒で、嬉しい。
私は、登るルートはもう一目見たときから決まっていた。
最奥にある、かぶったワイドクラックだ。左に斜上しておりスケールは12〜15mくらいだろう。
ナチュラルプロテクションのルートなので、ボルト打ちは必要ない。
東さんは、難しそうなルートにボルトを打つ作業をはじめるが、私はまだ登る気持ちになれなくて、Mさんとお茶しながら海を眺めて過ごした。
あっという間にルートが出来上がったようで、東さんのトライを見学した。
オンサイトで完登。グレードは5.12aとのこと、さすがです‼︎
私もそろそろやらないといけないと重い腰を上げ、Mさんにビレイしてもらいワイドクラックにトライした。
最初が難関だが、ハンドジャムがよくきいてくれる。3mくらい上がったところで頭がつかえてどうにも先に進めなくなった。
一旦降りて、もう一度考えなおした。
東さんが兼用の終了点を作ってくれるそうで、上に登ると危ない浮石があったとのこと。
離れたところから眺めると、想像以上に大きい岩が落とされていた。
終了点ができ、トップロープでトライすることができたので、通しでやってみた。
これをリードで登れるだろうか?
葛藤しているうちに疲れでそのまま寝てしまっていたら、東さんがもう一本ルートを作っていた。
Mさんがオンサイトで完登し、これで私以外の2人が成果を出した。
今日、絶対にやらないといけない。
日暮れが迫り、この一本がラストトライになる。
集中して、私の限界を出し切った結果、無事完登することができた。
カムは1番から6番まで全部使った。上手い人なら5番や6番は必要ないだろう。
ロワーダウンでの回収は難しく、フォローでの回収が安全だということで、東さんが登ってくれた。
東さんからは「さっき登った自分のルートより難しかった!」と最高級のお世辞をいただいた。
最近姫路の海岸の岩場にあるワイドクラックをトライ中で、そちらの方が格段に難しいが、やっていたおかげで今回登ることができたように思う。
奥深いワイドクラックの世界をもっと体験してみたいと思った。
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