三重県 楯ヶ崎 ムツミヤ山南壁『Impression』と海金剛『Stand by me』
- 投稿者
-
戸田 竜也
アミュプラザみやざき・やま館店
- 日程
- 2021年01月21日 (木)~2021年01月22日 (金)
- メンバー
- グランフロント大阪店 戸田
GRAVITY RESEARCH サンガスタジアム by KYOCERA 平嶋
本社 土方
井坂ガイド
- 天候
- ☀/☂
- コースタイム
- 駐車場→(20〜30分)取付
- コース状況
- 『Impression』
楯ヶ崎へと続くトレイルを駐車場から5分ほど下るとムツミヤ山へと向かう踏み跡が左手の方に出てくる。目印は丸っこい岩(写真参照)。
踏み跡ははっきりせず、頂上方向へ適当に登っていく。
頂稜に着いたら、東側に向かって少し歩くと、下りに差しかかる手前の倒木に赤テープが巻いてある(写真参照)。これが目印で、斜面側に進むとさらに杖サイズの木の枝が地面に刺さっておりそれにも赤テープが巻いてある。
赤テープに導かれるまま急な斜面を降りていくと、岸壁に行き当たる。
フィクスのアンカーが2つ打たれていて、それにロープを固定して懸垂下降。
登り返しがあるので、2P目の終了点にも同じロープを固定しておき、登高器はここにデポ。
取り付きにはビレイステーションがなく、下地もあまり良くないので、フレークにスリングを巻くかカムで作成する。
1P・2P目ともに終了点はフィクスのアンカーが2つ。
ルートを登り切ったあとはロープ登高して終了。
『Stand by me』
楯ヶ崎までのアプローチを降りて行き、阿古師神社の手前で緑色に苔むした石がゴロゴロしているガレた沢を詰め上がる。踏み跡はほぼない。
稜線まで出たら、急斜面を適当に降りていく。やや踏み跡らしいものがある。
海岸まで出ると、左手の岸壁の上部に顕著なクラックが見える。これが『Stand by me』。
取付はそのクラックの直下ではなく20mほど左側の緩傾斜帯。
1P目の終了点はカムで作成。
2P目の終了点は巨大フレークに巻かれている残置コード(カラビナ3つ残置あり)。
3P目の終了点は立木に巻かれた残置コード(カラビナ3つ残置あり)。
ルートを登り切った後は、そのまま上に抜けることもできるようですが懸垂で降りました。50mロープ2本を繋いで2回。3P目終了点→2P目終了点→海。
最後の懸垂はそのまま鉛直方向に降りると海なので、波打ち際あたりから左に大きくスウィングして取り付きへ。
感想コメント
高知の大堂海岸で登る予定でしたが、天気が悪く三重に転進。
初の楯ヶ﨑となりました。
1日目
天気が良すぎて暑い。Tシャツ1枚で過ごせるとか、熊野はいったいどうなってるんでしょう?最高すぎました。
「Impression」5.10d 2P NP
1P 5.10d 平嶋リード OS
威圧的なルーフにかなりビビりますが、ルーフ部分はガバが多くそれほど難しくありませんでした。個人的にはルーフに入る前のフィンガーチップが厳しかったです。時間をかけるとダメですね。フォローでもしんどい。
2P 5.10c 平嶋リード RP
出だしの激悪オフフィンガーが厳しい。私はジャムが効いている感じがしなかったので結局保持でなんとかしました。他の方の記録でも言及していますが、グレードは辛く感じます。5.11aくらいでいいんじゃないでしょうか。私にとっては、最後のバーティカルなフィンガーパートでトレーニングと称して仲間がカムを6個くらい連打するという暴挙に出たため、回収に余計な労力を取られたので5.11bくらい。
2日目
打って変わって朝から怪しい天気で、7時に駐車場で小雨、アプローチを開始して海まで出たあたりで雨足が強まったため撤退することになりました。
止みそうにない雨。
「これからどうする・・・?」という相談をするものの、登る気持ちになっている状態で良い代替案が出てくるわけもなく、ダラダラ昼まで過ごしていました。
すると昼ごはんを食べ終わったあたりで雨があがり、雨雲レーダーを見てもこれから雨が降る気配はないということで、もう一度行こう!という話に。
正直なところ、道路はまだビチャビチャに濡れていましたし、日が照っているわけでもなかったので私は気乗りしなかったのですが、「せめて取り付きまで行きたい」という仲間の熱意に負け、13:00ごろから再びアプローチ。
壁まで着いてみると岩はほぼほぼ乾いており、なんとか登れる状態。
行ってみるもんですね。
「Stand by me」5.10d 3P NP
1P 5.7 戸田リード OS
すっきりしたラインを選ぶとプロテクションが取れず、しばらく右往左往し、仕方なく藪の濃いラインに突っ込むことに。
パンツ、破けました。
2P 5.10b 戸田リード OS
出だしの藪パートをトラバースでこなし、ハンドクラックの柱状節理から上へ。
途中からチムニーになりますが、プロテクションが取れないので外に出ました。
最後に終了点に向かって恐怖のトラバースが待ってます。
3P 5.10d 井坂リード OS
長いハンドサイズのクラックが見事に続きます。
途中シンハンド気味になるところがしんどかったですが、フィナーレはこれでもかと効く気持ちのいいハンド。充実感に包まれます。
今回はほとんどフォローに回りましたが、一度も落ちることなく2本のルートを登れたことでクラックの苦手意識が少しなくなりました。
次はリードで登るため訪れたいと思います。
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