冬の定山渓天狗岳①:中央クーロアール
- 投稿者
- 小山田 隆博
- 日程
- 2022年01月28日 (金)~2022年01月28日 (金)
- メンバー
- 小山田 他1名
- 天候
- 晴れのち雪
- コースタイム
- 天狗沢出合い()天狗平()中央クーロアール取り付き
- コース状況
- 天狗平までは狭い谷中を進む。まだデブリの痕跡は少なかったが例年時期が進むと数箇所デブリに大きく埋まっていることが多く注意する必要有り。
○中央クーロアール
雪にどのくらい埋まっているかで難易度が大きく変化します。今回はかなり埋まっていました。残置もところどころあるが、イボハーケンと小さいサイズのカムがあると楽。
- 難易度
感想コメント
しばらく登攀をしていないのでムズムズしてきて、近場の定山渓天狗岳に行ってきました。。この山こそ、札幌クライマーには『近くて良い山』に違いありません。急峻で雪崩の危険の高い山なのでどちらかというと3月や4月に行くことが多いかもしれませんが、どちらにしろ雪崩には最新の注意が必要です。
朝イチの出発は白井川の長靴渡渉。スノーブリッジがかかっている場所を選べばスノーシューでも渡れるようで次回はこちらを選びたいと思います。狭い谷中を抜けて天狗平まではトレースがあり多少が楽ができました。天狗平からは威圧的な頂稜が見ることができ、デルタフェースや東稜など各ルートを確認できます。
天狗平からはトレースがなく、汗をかきながらのラッセルです。傾斜もきつく、なかなか壁が近づかない!ここまでは快晴の青空で太陽も眩しいくらいでした。デルタフェース基部は大きな亀裂が入っており、慎重にこの上部を巻くように進み、中央クーロアール取り付きにたどり着きました。中央クーロアールは残念ながらかなり雪に埋まっていました。
・1ピッチ目:小山田 45m
雪が無いと少しかぶった壁に苦労するのですが、今日は除雪に苦労しました。少し登ると楽にはなりましたが、ラッセルをしつつ登るような状態。少しカブリ気味のコーナーを右手の壁のスタンスを使い乗り越えて、ピッチを切りました。イボハーケンで終了点を構築。
・2ピッチ目 Tさん 20m
少し簡単なピッチでTさんには物足りなかったようで申し訳なかったです。10mほどでクーロアールを抜けて稜上を少し進み、潅木で終了。
・3ピッチ目 小山田 35m
このピッチが猛烈に悪かったです。急峻な稜線上を登るのですが、足元の雪が安定せず、崩れると下はブッシュ帯でバイルが刺さらない上にブッシュも掴むと折れる、おまけに傾斜もきつく不安定な体勢・・。ランニングもなかなか取れず油断していたこともあり、かなり精神的にヤラレマシタ・・・
3ピッチ目の終了店の立木から懸垂下降で中央ルンゼに降り立ちました。頂上行くには少々時間が足りず。またの機会です。下りはあっという間でまだ十分に明るいうちに下山できました。
今シーズン残りは少しこの山に通って鍛えようかと思っています。カミホロとはまた違った魅力があり、シビアなルートも多い山です。
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。