ぬめって怖いズミ沢~滝子山
- 投稿者
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るんちゃん(おとな女子登山部)
浦和パルコ店
- 日程
- 2024年07月03日 (水)~2024年07月03日 (水)
- メンバー
- 山の先輩
- 天候
- 曇→晴
- コースタイム
- 駐車場(60分)三丈の滝(60分)モチヶ滝(80分)ナメ滝(30分)登山道(40分)大谷ヶ丸分岐(20分)滝子山(10分)大谷ヶ丸分岐(100分)駐車場
- コース状況
- ・滝子山は笹子駅から歩いて行くこともできるので、駅から歩いているハイカーの方がたくさんいました。
・モチヶ滝は右壁の中間あたりを登りますが滑りやすいです。残置ハーケン、ロープありますが下からでは確認できませんでした。
・最初のナメ滝は右側、左側にそれぞれクラックがあり、それに沿って上がれます。
・登山道に沿った沢なので巻きたいときは巻けますが、モチヶ滝や多段滝は高巻きが厳しい所もあります。
・下りは登山道から。通常ルートの他に難路と書かれたショートカットの道もあります。切れ落ちた狭い足場で文字通り難路でした。
- 難易度
感想コメント
秀麗富岳十二景の一つ、滝子山に沢から登ってきました。遡行の達成感とピークに立つ達成感、時間がかかって体力も削られますが、2つの達成感を得られるのが沢登りの味わい深い所です。今回はレイヤリングを蔑ろにして、寒さで体が思うように動かなかったことを除けば、山頂から富士山も見えて満足度の高い山行となりました。
秀麗富岳十二景の5座目の滝子山。滝という名前がついている通り、沢に沿って登山道が走っているので、滝の様子も観察できる夏にぴったりの山です。
水量が多く、始めのうちから飛沫にあたり濡れた状態が長く続きました。レインを着るべきでしたが、上に上がることに必死になってしまいレイヤリングが疎かに。登って楽しむ滝も、沢登りなのに冷たい水を避けて、水線上ではなく端っこからよじ登ってしまいました。
核心は後半のモチヶ滝。大きく分けて二段の30mほどの滝で、前半は傾斜が立っている岩の登り、後半はシャワーを浴びながら寝ている岩を這って終了です。右側を登りますが、足を置いた岩はツルツルでグリップがあまり効きません。頼みのラバーソールが効きにくいので慎重に進みました。
ロープを出してリードしてもらいますが、先輩も中間が見つからず一苦労。このままクライムダウンもあり得るかと思い、先輩のスポットの覚悟も。それでも絶妙なバランスとハーケンを見つける冷静さ、私にはない覚悟で終了点の木まで登ってしまいました。いつかこんなリードが出来たら...そんな気持ちで私も続きました。
想像より滑り、掴めそうな岩もあと一歩届かない。ロープが繋がっていてもこの怖さ、それでも意を決して膝も使い登りました。沢登りは特に下半身が痣だらけになります。膝当てをそろそろ買わなくては。どうにか登ってあとはナメのつもりが、モチヶ滝はまだまだ続きました。
上部の寝ている滝を越えるのですが、今まで足下が滑っていた恐怖と、水の冷たさに戦き進めなくなってしまいました。靴を信じることも出来ず、寒いしもう無理と半べそをかきそうになると、様子を見かねた先輩がロープを出し肩絡みで引き上げてくれました。情けなさをぐっと押し込み、次回は寒さ対策をしっかりしなくてはと気持ちを切り換えました。
続くナメ滝を越え、癒しの景色を楽しんだら沢は終了。濡れた装備は外して登山の準備をします。代えの靴を用意しなかったので私はそのまま登ることに。行程が長かったので、後半は乾いた靴下と靴が恋しくなりました。常に軽量化と快適さのせめぎ合いです。
登山道は歩きやすく、沢靴でも足に優しく安心でした。途中景色が開けて、金峰山や八ヶ岳の稜線が見えました。クリンソウが咲く道を抜けたら、後は山頂までの急登をつめます。登りきった先では、富士山が少しだけ顔を出していました。ご褒美が拝めたので満足して下ります。
この下りが長く大変でした。登った沢を見ようと帰りは難路を選択しましたが、想像以上に難路で歩きにくく苦労しました。それでも登った場所を俯瞰できて、また別の面白みがありました。
日が暮れかけた頃なんとか下山。朝から晩まで滝子山を楽しめた一日でした。
【装備】
○30mロープ×1
○シューズ 渓流/KR-3XR
○ザック ミレー/プロライター30
○スマホはロックサック/スマートフォンケース〈ラージ〉に入れて防水しました。(2枚入)
○スマホと遡行図はパーゴワークス/スナップに収納していつでも確認できるように。
○ザックの中には20Lほどの大きめの防水スタッフサックを入れて中身が濡れないようにしています。
フォトギャラリー
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。