エーデルワイスの園～東北岩手・早池峰山～

福島に続き東北シリーズ第2弾。母の実家のある岩手県。
一年に一度、夏休みに家族旅行を兼ねて連れて来てもらった。

青い空、白い入道雲。
どこまでも続く信号のない道路と、その両脇に広がる向日葵とトウモロコシ畑が懐かしい。



そんな岩手県は名峰・百名山、早池峰にやって来た。



高山植物の宝庫として有名なこの山は、さすが人気があるのか駐車場は県外ナンバーの車がずらりと並んでいた。

登り出しは生憎のガスの中…山頂の様子は望めない。沢を渡り、ただただひたすら岩の斜面を四足になりながら登り進んで行く。
けれどその道中は、足元には様々な花達が目を楽しませてくれ飽きる事がない。

浮石に注意しながら最後の一登りを終えると、そこには360度…とまではいかなかったが、想像以上に広い山頂が素晴らしい眺望をプレゼントしてくれた。



そして何よりの楽しみであったのが、ここにしか咲かない、ハヤチネウスユキソウの可憐な姿。
エーデルワイスに最も近い品種で、思っていたよりも大きくてフワフワで可愛い。
風になびいて揺れるその姿を、人目もはばからず何度も何度も夢中になってカメラに収めた。



そして一番驚いたのが、下山後に分かった早池峰山の全体像。

「こんなにも大きな山を登って下りて来たの!?」

と、あまりの迫力と雄大さにしばしその場に立ち尽くす私。
最初がガスで覆われていた為に、最後にサプライズを貰った様だった。



その日の夜は、岩手出身である宮沢賢治がこよなく愛したという高原のある『銀河鉄道の夜』の舞台で、満点の星空を眺めながら眠った。
爽やかな風、夏でもこんなに星が見えるなんて…




…と、ちょっとポエマーちっくになってみた、まるで『僕の夏休み』でした(＞ω＜)☆；*。★