西穂~奥穂縦走

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投稿者
吉田 精一
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日程
2012年08月29日 (水)~2012年08月31日 (金)
メンバー
さいか屋藤沢店 植田
さいか屋藤沢店 吉田
天候
曇り
コースタイム
西穂山荘(3:00)西穂高岳(1:00)赤石岳(1:00)間ノ岳(0:30)間天ノコル(1:00)天狗ノ頭(0:30)天狗ノコル(1:00)畳岩尾根ノ頭(1:00)コブ尾根ノ頭(0:10)ジャンダルム(0:30)ロバノ耳(0:30)馬ノ背(0:10)奥穂高岳(0:30)穂高岳山荘 合計11時間20分
コース状況
明け方にかけての雨で岩が濡れていましたが、赤石岳通過辺りから乾いていました。
ロバの耳から風が出ましたが影響なし。
難易度
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感想コメント

穂高連峰最難関ルートと呼ばれるこのルートは、技術もさる事ながらエスケープルートが1か所のみで、体調や天候による進退の判断が一番の難題といえます。
また、今回の西穂からの縦走は、奥穂からの縦走に比べ標高上は登りになっていますが、危険個所に下りが多く、難易度は高くなっています。
十分な装備・時間・技術に加え、縦走経験者との山行をおすすめします。

西穂高岳から一気に高度を下げて赤石岳に取り付きますが、下りは三点支持を心掛け、鎖にカラビナを掛け安全第一で着実に下りましょう。
間ノ岳あたりまでは比較的余裕をもって行動できるので、核心部へのウォーミングアップのつもりで技術の確認をしながら通過しましょう。
天狗ノ頭の逆層スラブを何とかこなし、唯一のエスケープルートがある「天狗ノコル」への下りは最初の難所となります。鎖に頼りすぎず、三点支持で落ち着いて下りましょう。
中間点の天狗ノコルからは、いよいよ核心部となります。特に、ここからコブ尾根ノ頭までの登りは、ニセピークに何度も心折られる長く急で危険な一番いやらしい箇所といえるでしょう。左に鋸のような形の「飛騨尾根」が見えたらもうひと頑張り。ジャンダルムへ繋がる飛騨尾根へ着実に近づくとコブ尾根ノ頭の頂上へ。正面にアルピニスト垂涎のジャンダルムがドンッ!とそびえています。頂上は広く、ジャンダルムを真正面に見ながらの昼食は最高です。
と、実は今回の縦走ではジャンダルムの頂上を踏んでいません。あとジャン頂上まで10分の距離にありながら、午後からの雨予報と、遠くで聞こえた雷の音。パートナーの植田君には申し訳なかったのですが、そこからの危険個所と安全地帯までの時間を考え、ジャン……まいちゃいました…。
それはさて置き、ロバノ耳の下りもかなり危険です。落ち着いてホールドを探しましょう。
ロバを過ぎて馬ノ背までの登りもガイドブックにはあまり載りませんが、細い岩ルートの直登でかなり厄介です。畳岩尾根の登りから奥穂までは基本的に生きた心地がしません。
で、最後の最後に馬ノ背があります。ここまで、見事なクライミング技術を披露してきたパートナーの足が唯一止まった場所です。圧倒的です。怖いです。でもワクワクするナイフリッジです。
右から取り付き、後はリッジ中央をよじ登ります。
植田君が「ホールドはしっかりして落ちません!」と元気に先行していましたが、私は2回ほど大きめのホールドが抜けそうになり肝を冷やしていました。
なんとか、馬ノ背をクリアーし奥穂頂上へ続くガレ尾根へ。奥穂高岳が安全地帯というのもどうかと思いますが、本当にホッとしました。
ちなみに、穂高岳山荘に着いて暫く後に雨が降り出しました。

フォトギャラリー

西穂高岳から最難関ルートのスタート!

ルート上にガスがかかり雰囲気が出てきました。

赤石岳からの西穂高岳。ゴツイです。

間ノ岳頂上付近。

後続のザイルパートナー。カッコイイ!

天狗ノ頭へ。

天狗ノ頭頂上。もうちょっとで半分。

天狗の下り。ちょっといやらしいです。

西穂~奥穂の中間点。天狗ノコル。

畳岩尾根ノ頭へのきつい登り ①

畳岩尾根ノ頭へのきつい登り ②

飛騨尾根。ジャンへの目印。

コブ尾根ノ頭への超きつい登り。

あこがれのジャンダルム。

ロバノ耳からのジャン。こっちのほうがイカツク見えます。

ロバからの下り。難関です。

ガスに浮かぶ馬ノ瀬。足が止まります。

THE 馬ノ瀬!

右から取り付きます。どきどきの瞬間。

達成感と脱力感の画。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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