北アルプス剱岳 八ツ峰上半縦走 核心は・・・

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2012年09月25日 (火)~2012年09月27日 (木)
メンバー
天候
快晴!
コースタイム
【25日】
室堂(95分)=雄山(185分)=剱沢キャンプ場
歩行時間:4時間40分 休憩:45分 合計:5時間25分
【26日】
剱沢(85分)=長次郎谷出合(130分)=五六のコル(50分)=六峰(85分)=八峰の頭(115分)=剱岳(165分)=剱沢
歩行時間:10時間30分 休憩:45分 合計:11時間15分
【27日】
剱沢(50分)=剱御前小舎(80分)=雷鳥沢(55分)=室堂
歩行時間:3時間05分 休憩:35分 合計:3時間40分
コース状況
【室堂周辺】
室堂~一ノ越、雷鳥沢~室堂は綺麗に舗装された遊歩道です。
地獄谷は有毒ガスの為、通行禁止です。

【一般ルート】
立山~剱沢、剱沢~新室堂経由雷鳥沢は比較的歩きやすく、危険個所はありません。

【雪渓】
剱沢雪渓、長次郎谷はクレパス、シュルンド等、注意が必要です。
長次郎谷下部はクラック等でズタズタです。
早朝のよく締まった状態なので歩けましたが、日中の雪が緩んだ状態の通行は非常に危険です。

【八ツ峰縦走】
快適なクライミングルート
岩が脆い場所もあるので落石注意。
残置ロープが何か所かありますが、信用できません。明らかに切れかかっているものもありました。
今回、登りではロープ不使用。
下りは六峰と八峰で懸垂下降しました。
八峰の頭からはクライムダウンしましたが、途中ザレた斜面で危険な所がありました。
池の谷側からクライムダウンしましたが、長次郎谷側にも降りれるようで、下から見ると長次郎谷側の方が足場がしっかりしているように見えました。

【北方稜線】
ある意味、今回の核心。
踏み跡が多数あり、ルートの取り方が難しいです。
ザレ場、ガレ場が続き、足元が非常に不安定です。

【剱岳~剱沢】
一般ルートですが、カニの横ばいなど、切り立った壁面を下る所もあり、岩慣れしていない方は立ち往生必至です。
滑落事故が続きましたが、不安な方はカラビナ&スリングで確保して通過することをお勧めします。

【剱沢キャンプ場】
水場・WCあり
到着日の9/25~野営場管理所が閉まり、幕営は無料になっていました。
5分ほど下った剱沢小屋で雪渓の状況等、確認できます。
難易度
Google Map

より大きな地図で 20120925剱岳 を表示
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感想コメント

行きたいと思いながら行けていなかった剱岳。
バリエーションルートからの初登頂となりました。

3日間とも天気に恵まれ最高の山行となりました♪

当初は4人でアタックの予定でしたが、真砂岳手前で大走りを下山する腰痛の治りきらない小島さんをお見送り。
翌日、剱岳から白山にいる小島さんに手をふりました。
最終的に八ッ峰アタックは鈴木さんと2人になってしまいました。

到着日、剱沢小屋に雪渓の状況を聞きに行くと状況を書き込んだ略図を基に比較的安全なルートや目印等、丁寧に説明していただきました。
状況は聞く限り最悪でしたが・・・
本峰に登って長次郎谷を下り、五六のコルに行くルートも提案いただきましたが、時間的に厳しい。
出発時間を遅らせて明るくなってから雪渓に入ることにしました。
聞いた通り、長次郎谷の入り口はひどい状況でした。
早朝の固く雪がしまった状態だったから歩けましたが、雪が緩んで来たらとても歩けません。

八ッ峰上半の縦走は快適に楽しむことが出来ました。
高度感があり、登る毎に景色も変わり、展望も広がっていく。
雲一つないピーカン晴れで富士山まで綺麗に見えました♪

対照的に北方稜線は足場が悪く、ルートもわかりにくいです。
八ッ峰より気を使いました。

また、八ッ峰、北方稜線とも、時間的に常に太陽に向かって歩く・・・
ルートを見上げるたびに太陽が眩しかったです。

二日目はガッツリ岩を楽しみましたが、最終日は穏やかな山歩きを堪能できました。
秋の気配が漂う立山で、心地いい風に吹かれながらのんびりと景色を楽しみながらの下山。
充実した三日間の山旅でした♪

フォトギャラリー

八ッ峰上半全景。後立山連邦をバックに。

初日は立山縦走。神社は閉まっていました。

ベースキャンプとなる剱沢へ。テントの数が少ない。

チングルマと秋の空。

剱沢雪渓を下って長次郎谷出合。クレパスだらけです。

右側シュルンドはかっぽりと口をあけて水がドウドウと流れています。左側はクラックだらけ。右端を恐る恐る通りました。

六峰Dフェースの頭より五峰。遠くに槍ヶ岳が見えます。

チンネを登っているパーティーがありました。

八峰の凹角を登る鈴木さん。気持ちのいいクライミングです♪

八峰より長次郎谷を見下ろす。

八峰の下り。短いですが切れ落ちてます。

八峰の取り付き。スリリングなトラバースを過ぎれば特に問題なし。あっけなく頭へ。

八峰の頭より振り返る。赤線が懸垂下降ルート。

北方稜線を本峰へ。

剱岳初登頂!祠は修理のため下山されておりました。

下山は一般ルート。カニの横ばいは切り立った岩壁にこれだけの足場しかありません。怖いと思う方は近づくべからず。

別れの朝。源次郎尾根の向こうに八ッ峰が見えます。最後まで青空でした♪

奥大日岳を正面に見ながら気持ちのいい稜線歩き。

チングルマが朝日に輝いています。

立山はすっかり秋色♪

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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