黒部下ノ廊下vol.1~黒部ダム→阿曽原温泉は核心部!
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2012年10月18日 (木)~2012年10月19日 (金)
- メンバー
- 天候
- 一日目:☂ 二日目:☀、三日目:☀
- コースタイム
- 【1日目】
黒部ダム(40分)ロッジくろよん(テント泊)
【2日目】
ロッジくろよん(40分)黒部ダム(80分)内蔵助谷(120分)白竜峡(75分)十字峡(45分)半月峡(35分)東谷吊橋(10分)関電人見平宿舎(50分)阿曽原温泉小屋(テント泊)
【3日目】
阿曽原温泉小屋(90分)折尾谷(40分)大太鼓(40分)150mの手掘りのトンネル(90分)欅平
- コース状況
- 【黒部ダム~ロッジくろよん】
危険箇所皆無。しかも舗装道。湖畔の紅葉を愛でながらのんびり歩こう。ただし、黒部ダムから下ノ廊下への入り口がわかりにくいです。二日目に我々も迷いました(+o+)。早朝ゆえ周囲に人もおらず、単独でやはり下ノ廊下を行く予定の登山者の方と一緒に探し回りました。運よくダムの対岸から荷物を扇沢方面へ運ぶトラックに乗った方がやってきたので伺い事なきを得ましたが…。
【黒部ダム~内蔵助出合】
下ノ廊下へ入っても(入っている?)この辺りは危険箇所はまだありません。河岸をヘツることも、頭上の岩に頭をぶつけることもなし。
【榛ノ木平~白竜峡~十字峡】
“核心部”へ入ります!!『黒部別山谷』、『白竜峡』の前後は常に断崖!右手には黒部川が流れ、左は岩壁が迫る!細いワイヤーロープだけが頼り。頭上はくり抜かれた岩が迫り、何度か頭を打つこと必至!十字峡広場が唯一開けた場所で休憩敵地です。
【十字峡~関電人見平~阿曽原温泉小屋】
十字峡から先も危険箇所の連続ですが、半月峡、S字峡を越えると落ち着きます。東谷吊橋を渡れば“人の営み”が感じられる関電人見平。『高熱隧道』は吉村昭著の同名小説を読むとなお感慨深く歩けます。
- 難易度
感想コメント
昨年10月7日、下ノ廊下十字峡付近で大崩落が発生し、登山道が閉鎖されました。同日亡くなった方もいらっしゃいました。僕は予定していた下ノ廊下縦走を急遽『室堂~仙人池~水平歩道~欅平』の縦走に変更しました(*こちらのほうがアップダウンが激しくキツイ(*_*)!)。よって今回はリベンジ登山。
18日(木)、小雨のなか信濃大町駅前に集合。まずは明星セレクトの蕎麦屋で決起集会。下山後は電車を乗り継ぎ信濃大町駅まで戻るので、鷲尾さん、飯沼さんの車二台を駅近くの駐車場へ停め、僕と坊上さんの車で扇沢へ。この日はのんびりゆっくりロッジくろよんまで紅葉を愛でながらのハイキングです♪夕方簡単なクライミング、セルフレスキューの講習を行い、その後はキムチ鍋を皆で囲んで明日からの安全登山を祈願しました。
19日(金)、朝から快晴。しかし、黒部ダムから下ノ廊下(旧日電歩道)への入り口がわからずウロウロ(@_@;)。前日に駅の係員の方などに伺っておくほうが無難です。駅構内から外へ抜けるのですが、早朝は駅へ入るドアが閉まっています。脇の道を入るのですが知らなければここは…。しばらくは危険箇所もなく会話も弾みます。紅葉の具合は…“やや早い”くらいか。見上げる山の中腹くらいが真っ盛りでした。黒部ダムの標高が1550mでこの周辺は紅葉見ごろ。下ノ廊下が始まる内蔵助出合が1360m、関電人見平が880m、この間が下ノ廊下ですがこのときの紅葉は1500~1700mくらいが見ごろだったのでしょうかね~。スタートして3時間ほどの別山岩屋辺りから本格的な下ノ廊下、つまり肝が冷えるヘツリが始まります。この辺りから皆ヘルメット着用。ハーネス、スリング、カラビナ、明星はロープも用意し、有事に備えましたが、結局ヘルメット以外の出番はありませんでした。しかし、岩をくり抜かれた登山道は狭く、皆何度か頭を打ちましたのでヘルメットは必携です。東谷吊橋まで緊張感を強いられますが長いこの橋渡れば(*この橋もスリリングで楽しい♪)、あとは楽しいハイキング。でも後半で8時間近く歩いてきた脚にはこたえます(+o+)。高熱隧道は奥で噴出する高熱泉の影響でモワッと感じるほどの灼熱区間。しかもこんな山奥なのに関電の電車が登山道を横切っており(いや、横切っているのは電車がではなく「登山道が」かな)、時々作業員の方の乗った電車が通ります。通過前には警笛が鳴りますがご注意を。
阿曽原温泉小屋に着き、テント設営、夕食を済ませ、星空が広がってから露天風呂へ行きました。飯沼さんが星空を見ながらしつこいほど「サイコーです!」を連呼するほど素晴らしいロケーション、お湯、です!!小屋に泊まった鷲尾さんのレポートにもありますが、小屋の食事も美味しく、夜にDVD鑑賞会を催してくれるなどオヤジさんのお人柄もサービスもよい小屋です。
黒部下ノ廊下vol.2はこちら。
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