谷川連峰 東黒沢白毛門沢 ~ ナメとスラブの絶景を愉しむ (湯檜曽川支流)
- 投稿者
-
伊藤 岳彦
横浜西口店
- 日程
- 2013年09月10日 (火)~
- メンバー
- 単独行
- 天候
- 曇時々晴
- コースタイム
- 東黒沢橋 (40分) 白毛門沢出合 (60分) タラタラのセン (120分) 白毛門山頂 (90分) 東黒沢橋
- コース状況
- ■ 白毛門登山口駐車場には多くの駐車スペースがあります。
■ 遡行にフェルトを使用し、上部スラブ帯でステルスに履き替えると快適です。
■ 沢筋を忠実に辿ると、踏跡があり、藪こぎなしで山頂に出られます。
■ 東黒沢では9月平日でもキャニオニングを楽しむ方が多くおられます。
- 難易度
感想コメント
湯檜曽川を挟んで谷川岳、一ノ倉岳と対峙し、大パノラマの広がる白毛門(1,720m)。
名前の由来であるジジ岩とババ岩をもち、アプローチの良さから多くの登山者を迎える谷川連峰屈指の展望の山です。
白毛門というとふつう、樹林帯の急登を汗ダラダラで登る夏山と、きついラッセル訓練でわが身を苦しめる冬山の2つを思い浮かべる方が多いと思いますが、沢登りで山頂を目指すのなら「爽快」のひと言に尽きるのではないでしょうか。
白毛門沢は白毛門の南面を勢いよく流れる豪快な沢で、これといった悪場もないので、初級者でも上越らしいナメとスラブを楽しめる渓として人気があります。
静かなブナの森を彩るナメや大滝はどれも快活そのもので、ジジ岩とババ岩を眺めながら、源頭部では爽快かつダイナミックなスラブの世界を堪能することができます。
大滝「タラタラのセン」や大ナメ滝を越えると視界が開け、白い雲と透きとおるような青空を目指すようにスラブ帯を攀じ登り、山頂へと導かれるこのルートは、ゴルジュに代表される沢登りとしての暗いイメージが微塵もなく、太陽をいっぱい浴びながら、豊富な清流と戯れることで、日頃感じることのできない清々しさを心の底から味わうことができます。
アプローチ皆無で、しっかりとした登山道で下山できる点も安心ですが、きっちりと名のある山頂へ藪こぎなしドンピシャリで登り詰めることができる遡行のスッキリさは、比類のないものであると思います。
グングンと高度を上げていく沢なので、日帰りとしてはそれなりの体力が要求されますが、上越の沢入門として大変オススメです。
なお白毛門沢は東黒沢と合流して湯檜曽川に注ぎますが、東黒沢本流も沢歩き入門に適しており、ピストンで沢ハイキングを楽しむ方もいれば、沢を詰めてウツボギ沢を下降、美渓として名高いナルミズ沢(宝川水系)への最短ルートとして遡行される方もおられます。
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・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。