豪雪の甲武信ヶ岳敗退/山梨・埼玉・長野県【奥秩父山域】

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2014年02月12日 (水)~2014年02月14日 (金)
メンバー
天候
1日目/曇り、2日目/晴れ、3日目/雪
コースタイム
コース状況
とにかく積雪量が多いです。大雪の後もありスタートの梓山バス停から程なくして市街地のアプローチ段階でラッセル状態でした。
山の中に入っても入山者のトレースはなく、かなり動物の踏み後も数多くあり、まぎらわし感じでしたので、ルートファインディング必至でした。

十文字小屋から先の尾根にもドカ雪状態のラッセルが続き、大山などは山の形が分からないほどの積雪量でした。

かなりの体力を要する状況でした。
今回は大雪の後だったので平年の積雪量は未知数です。
難易度
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感想コメント

今年の大雪は山でも影響大でした!

甲斐の国(山梨)・武蔵野国(埼玉)・信濃の国(長野)の3県にまたがる山なので山名の由来が甲武信ヶ岳です。
予想以上の降雪は山でも威力があり強力な壁として目の前に立ちはだかりました(汗)。
予測としては3日あれば甲武信ヶ岳を抜けて歩き通せると考えましたが大自然の前では無力だったようです。しかし、悔しい思いが残ったのも事実。
今回は順調にトレイスを築けたわけではなく、動物の踏み後にも惑わされルートファインディングをするだけでも時間を取られました。

1日目に十文字小屋まで進む予定でしたが、沢筋に入ったところで道が不明瞭になりタイムアップ。小屋へは諦め後戻りし初日はビバークしました。
と言うか、冬期シーズンは営業小屋が閉鎖していますので、この山域の入山の場合幕営山行になります。
この初日のロスがかなり影響してしまいました。

2日目はかなり早立ちしたのですが、終始ラッセル続き。相当しんどいです。積雪量は十文字小屋から先では胸丈以上の積雪と急斜面なので全然進めません。
計画では甲武信小屋でしたが、とても到達できる状況ではなく撤退を決めました。
しかし、単独ラッセルはアドレナリン全開状態が何時間も続くので過酷です。
でも足が前に進んでしまうのは、やはり歩いた者でしか見ることができない景色に出会うため。
その自己の願望達成のために、計画を練って冬山に挑戦しているのですが、今回に関しては初日のロスなど響き、順調に進めなかったのもあり悔しさ一杯で終わってしまいました。

帰りの道中はラッセル時間の時間に比べものにならない短時間で下山できてしまうので、冬山では登りで使う時間の予測が難しいです。
ロスの時に決断に迷って途中で引き返したトレイスが、結果的には正しかったりもするので、その辺りも順調ならば…たらればは無しにしたいのですが、やっぱり始めの直感的な判断が案外に正しかったりするので尚更悔しい下山となりました。

また改めて再挑戦したいと思える豪雪の甲武信ヶ岳山行でした。

フォトギャラリー

大雪の後の登山…雪は必然的に多いんだろうなぁ

やはり。スタート直後の戦場ヶ原の道路からすでに雪が(踏み後無し)。これはさすがに予想外です。

毛木平の駐車場に来るだけでも一苦労。

駐車場から進むと分岐があります。

甲武信ヶ岳は千曲川の源流です。源流遊歩道のコース(先ほどの写真の分岐別コース)などもあります。

動物の踏み後が多くあり、積雪に邪魔され正確な目印となるテープなど発見できません。取り付きが不明瞭になり。コースの確認作業に時間を費やされ初日は引き返しました。

初日に確認していた目印らしきポイント。結果的にはこれが正解でした。

沢沿いを直登すると、ようやく分かりやすい看板を発見。今回はかなり安心しました。

赤テープも出現。今回は何が何でも見落とさないぞ!

尾根を目指して登りのパートをこなすと看板があります。ここから十文字小屋までは2時間かかりました。

まさに豪雪のラッセルとはこの事。やっと小屋が。初日からラッセルしか記憶にありません。コースタイムも全然読めません。

甲武信ヶ岳までの道のりへ。まず初めのピークである大山の手前はかなりの急勾配ラッセルでした。

山の形がわからない程の積雪量。斜面をトラバースしますが滑落しないように注意でした。

大山の登りを8割くらい終えた頃に鎖が出現。この手前も雪の中に岩があったりと完全にクライミングでした。

ほっとする景色に出会えました。

今回、いい景色が見えたのは大山の山頂のみでした。

大山の山頂。この先の武信白岩山の手前の登りで2日目に時間切れを迎え撤退を決断しました。小屋に戻りました。

十文字小屋は冬期解放小屋でしたが2013年から受け入れを止めています。今回は何から何まで予想外!冬場はツエルトの携行をかなりオススメします。

悔しい思いの残る登山でしたがいつかのリベンジに燃えています。

帰りの一枚。この直後、今年2回目の大雪の降雪が。自然の力はものすごいです。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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