錫杖岳 早秋を感じて

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2014年09月29日 (月)~2014年09月30日 (火)
メンバー
天候
コースタイム
9月29日
入山=槍見温泉(6:00)~錫杖沢出会い(7:00)~錫杖前衛フェース取付き(7:40)~「注文の多い料理店」開始(8:10)~終了(10:20)~烏帽子岩取付き(11:20)~「東肩ルート」開始(11:40)~終了(12:30)~懸垂終了(13:20)~「左方カンテ」終了点(14:20)~懸垂終了(14:50)~錫杖岩小屋(15:50)

9月30日
出発(6:00)~「見張り塔からずっと」開始(7:00)~下部岩壁終了(9:40)~上部岩壁取付き(10:30)~登攀終了(12:00)~錫杖岳山頂(12:30)~牧南沢のコル(13:30)~岩小屋(14:10)~槍見温泉(14:40)=下山
コース状況
最近の晴れのおかげでぬかるみなどなく、快適な登山道でした。
岩も乾いており、天気も良く最高のクライミング日和でした。

明け方は寒く、日中は日差しで暑く温度差は大きかったです。

「注文の多い料理店」は終了点にしっかりしたボルトが打ってあり、中間は全てナチュプロです。キャメロットの#4と#5はあったほうが良いです。

「烏帽子岩」の下部では岩がもろくかなり気を遣いました。上部に行くにつれ硬くなりますが、上部はラインが分かりにくいです。3ピッチで頂上まで行ける良いルートでした。

「見張り塔からずっと」は山頂まで行ける長いルートです。下部は支点がとりにくく、ナッツやハーケンを多用しました。上部は核心が2ピッチ続き、ここがこのルートで一番楽しい部分。支点は取りやすいので快適に登れます。山頂からは明瞭な道と赤テープが付いているので、登攀の余韻に浸りながら下山できます。
難易度
Google Map
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感想コメント

錫杖はいつ来ても良い所でした。
今回のパートナーは池袋店の杉原君で、同じ大学山岳部つながりで以前もロープをつないだことがありました。
お互い力量が同じだとリズムよく快適に登れ、予想していたより早く驚きました。

「注文の多い料理店」は今回初めてでした。ルート自体とても良いもので人気の理由がわかりましたが、錫杖のほかのルートに比べると難しいので、ある程度うまくならないと取付けないと感じます。
なので前から行くのを渋っていたのですが、行ってみると問題なかったです。
クラックが多いから練習していたのですが、ジャミングはほとんど使わないです。
その代りワイドクラックをたどるので、膝がかなり効き両手で支点セットもできたり。
初めてこのルートを見つけて開拓した人はどんな気分だったのかなあと想像しながら、各ピッチ楽しめました。

この日は無風快晴の最高の天気で、槍穂を裏側からすべて見渡すことができました。
しばらくここで住んでもいいねなんて話しながら、次の目的地烏帽子岩へ。
この岩はとてもかっこいい岩で、とても気になっていた岩でした。
1ピッチ目はボロボロでうすかぶり気味の凹角を登ります。ここがとても悪い。
その上は少し張り出したハング下を右にトラバースして行き、クラックを直上。そうすると頂上へ付きあがります。
山頂とはまた違った景色が楽しめ、ここも贅沢な場所でした。
懸垂は往路を下りて行きました。
秋風がやさしく吹いていて、たそがれてしまいます。

「見張り塔」は下部で時間をかけすぎてしまいました。
一応ハーケンを持っていて良かったと感じるほど、支点がとりにくいです。
もっと的確に素早く支点構築できるようにならなければ駄目でした。がんばります。
上部の核心1ピッチ目はうすかぶりのフェースから左上クラックをたどるもの。
落ち付いて行かないと、いきなりのハングに戸惑いますが支点はとれるので快適です。
2ピッチ目は凹角からフェース登り。凹角出口の浮石チョックストーンは、横の棚に浮石となって置かれていました。落とすとビレイヤーに当たるので注意が必要です。

やっぱりアルパインは頂上に向かうから良いのだなあと感じました。
フリークライミングルートとして錫杖は取り上げられていますが、ゲレンデとは違い山の中なので、それなりの経験と準備が必要です。
最低でも懸垂下降がスムーズにできないと、ここは厳しいのかなあと思います。
今回も懸垂に戸惑い真夜中に下山するパーティがいましたが、楽しく上るためしっかり準備をしていきましょう。
久々の本チャンで自分に足りないものがたくさん見えてきたので、来年の秋に向けたくさん登っていきます!

フォトギャラリー

いざ錫杖へ。

注文の1ピッチ目を登る。

2ピッチ目。正規のラインとは外れていたみたいです。

3ピッチ目の核心部。

5ピッチ目はきれいなクラック。

注文最終ピッチ。意外と楽しい。

左が本峰で、右が烏帽子岩。

最高の天気と絶景と。

烏帽子の1ピッチ目はボロボロ。

注文の下降支点はばっちり。

見張り塔下部の大きい壁。

どこでも登れます。

ナッツやハーケンが頼り。

岩塔だらけ!

紅葉盛期はもう少しです。

見張り塔上部の1ピッチ目。

2ピッチ目。両方とも良いピッチ。

名残惜しみながら最終ピッチ。

とうちゃく~!

山頂のピッケルとともに。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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