南アルプスファストパッキングの旅-塩見岳~荒川岳-

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2015年09月20日 (日)~2015年09月21日 (月)
メンバー
天候
晴れ
コースタイム
1日目
駐車場<25分>鳥倉登山口<75分>三伏峠<50分>本谷山<110分>塩見岳<120分>蝙蝠岳<180分>二軒小屋ロッヂ

2日目
二軒小屋ロッヂ<130分>マンノー沢頭<60分>千枚岳<60分>荒川岳(東岳)<35分>荒川中岳<10分>荒川前岳<105分>高山裏避難小屋<135分>小河内岳<80分>三伏峠<50分>鳥倉登山口<30分>駐車場

※早歩きで行動しています。このコースの標準タイムは、1日目:17時間、2日目:19時間20分です。
コース状況
2500m辺りまで森が広がっているため道はフカフカしているか、土のトレイルのため足に優しい。
森林限界付近が石と土の混ざった道になるので、足が置きづらかったり、石が濡れて滑りやすかったりと注意が必要。
森林限界より上はザレと岩のトレイル。塩見岳山頂付近や荒川岳から荒川中岳への下りなど急な岩場ザレ道が多い。他にも千枚岳~荒川岳間、荒川前岳から高山裏避難小屋への下り最初の尾根道など、ザレて痩せた尾根も多いので、滑落はもとより落石をしないよう慎重な登り下りが必要。
難易度
Google Map
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

今回は少し足を延ばして南アルプスへ登ってきました。

南アルプスと言えば豊かな森!同じ「アルプス」の名前がついていても北アルプスとの違いはここだと思います。それに加えて今の時期は紅葉が始まる頃!期待に胸を膨らませて走ってきました。

スタートから塩見の小屋の辺りまで森の中。シラビソやらダケカンバの濃い緑とたまに出てくるナナカマドの紅葉が鮮やかでした。道も柔らかく歩きやすい。森林限界がおおよそ2700mくらいのようで、今回の1泊2日の行程で登りパートは森の中の印象が強いです。

塩見小屋を過ぎてからがアルプスらしいザレと岩の道。特に山頂直下の登りは岩場の急登なのでストックはしまっておいたほうが安全です。今回は連休真っただ中ということもあってすれ違うことも多々ありました。落石しないように注意が必要なところです。

塩見岳を越えて蝙蝠岳の稜線は、同じアルプスでも先ほどの道とは雰囲気の違った広い尾根道。ザレた道ですが勾配がなだらかなので走りやすいです。今回は天気が良かったから問題ありませんでしたが、ガスの中だったら進行方向を見失いやすそうなところなので、天気が悪い時は要注意なコースです。

蝙蝠岳から二軒小屋への下りの尾根道のシラビソの森は「THE・南アルプスの森」です。苔むした地面に迷路のようにくねくねとトレイルが続いて森を堪能しながら走ることができました(^^)


2日目の千枚岳へと続く道はいきなりの急登。今回のコースの核心部がココでした(笑)朝イチで体がまだ温まっていないこともあって2~3Kmしか進んでないのに、いつの間にか日の出を迎えてました。
途中マンノー沢頭を越えたあたりから勾配も多少緩くなり、歩きやすくなります。基本的にこの辺りまでは足に優しい土の道です。千枚小屋の分岐辺りからは道に石が加わってくるので森林限界が近いことを教えてくれます。

千枚岳から先は基本的にはザレと岩。特に丸山を過ぎて荒川岳へと向かう道は手も使う岩場のアップダウンがあります。道の細いところもあるので人が多い時には注意が必要です。
山頂付近は大きな岩のゴロゴロとしたなだらかな山頂で360°の大展望で南アルプスの山々から富士山、さらに遠くに槍が岳を見ることもできました。広くて休みやすい山頂なので多くの人で賑わっていました。

荒川岳から荒川中岳への下りは急なザレの下りなので落石の注意と足を滑らせないように注意が必要です。所々段差が大きい個所もあり、ストックがあるとかえって邪魔になりそうでした。
下りきってから荒川前岳山頂までは危険な個所もないのでここからしっかりとストックを使ってあげるのがいいと思います。

荒川前岳からは三伏峠への道は下り基調のコースです。山頂から高山裏避難小屋までの道は最初がガレの縁を進むかなり細い道。雰囲気は北アルプスの西鎌尾根に似てスリル満点!加えてすぐ下のカールが紅葉していたので、今回のコース上一番印象に残っているポイントです。

カールを下りきるとお馴染みの森の中コース。避難小屋まで岩と土のミックスされたゆるい勾配の道を走ります。小屋から小河内岳へと続く登り坂まではひたすら森の中を進みます。微妙に登り基調の道なので築かぬうちに体力を持ってかれます、要注意。
小河内岳への道は森を抜けてハイマツと岩の道を進みます。ここの山頂へ登ってしまえば残りの登りは烏帽子岳のみ。あとは登山口までは下りのみです。
小河内岳からは今回回ったコースをすべて見渡すことができるので、今回の旅の満足感にどっぷり浸かれるポイントです。

烏帽子岳までは森林限界の道ですが下り始めるとすぐに森に入り、三伏峠へは30分ほどで下りられます。三伏峠からの下りは6合目あたりまで丸太でできた階段や木道が何箇所かあるのでココで足を滑らせないように注意が必要です。


今回南アルプスの山を登ってみて、一つ一つの山が大きいなという印象。それだけ1つの山への登り下りが長かったように思います。そんな長い道のりを飽きさせない森と展望!また必ず登りに行きたいと思います。

フォトギャラリー

荒川岳への稜線

三伏峠への登り

本谷山山頂付近

塩見の小屋。改装中です

塩見岳最後の登り

山頂到着。

これから進む蝙蝠岳への稜線

振り返ると紅葉と塩見岳

いざ出発!

二軒小屋への道はキレイな森の中

日の出前に出発

富士山が顔を出してくれました

色づきだしてます^^

荒川中岳へ続く稜線

荒川前岳から高山裏避難小屋への下り。スリル満点の下り

カールがいい感じに色づいてました。

また森の中

イイ感じのトレイルと森!

鮮やかでした

小河内岳から。自分たちが走ってきたところが見えるっていうのは感慨深いものです。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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