西上州 赤岩尾根 赤岩岳~1583峰まで

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2015年12月29日 (火)~2015年12月29日 (火)
メンバー
天候
快晴
コースタイム
上落合橋駐車場(八丁峠登山口前)→30分→赤岩口登山口→60分→赤岩峠→40分→赤岩岳→60分→1583峰→120分→赤岩峠→60分→赤岩口登山口→30分→上落合橋駐車場
コース状況
■赤岩峠までは登山道も比較的明瞭ですが、峠からの尾根は尾根の分岐点や、ピークへのルートをみつけるルートファインディング力が必要な個所が出てきます。
■29日時点では、凍結場所、積雪は無し。
■赤岩峠からの尾根は、北からの強風があり、晴れていても体感温度はかなり低くなります。
■上落合橋の駐車場のすぐ近くにある八丁峠の登山口に登山届のポストがあります。
難易度
Google Map
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感想コメント

西上州のバリエーションルート、赤岩尾根。
奥秩父の両神山の西に派生するこの尾根は、「藪岩魂」にも紹介されている人気ルート。
まだ雪のついていない冬の晴れ間に行ってきました。

上落合橋の駐車場に着いた6時30分頃は乾いた小さな雪がハラハラと舞うほどの冷え込みの厳しさ。
30分ほど林道を下り、赤岩峠への登山口のあるニッチツ鉱山住宅跡へ。
廃墟の中を道なりに進み、赤い「山火事用心」の下をくぐれば杉林の登山道が始まります。薄暗い森をジグザグに登り、枝尾根に上がると、地図どおり、東西で針葉樹、広葉樹と分かれ、やがて広葉樹の広がる明るい斜面へと変わります。

赤岩峠に出ると、冷たい烈風が吹きぬけます。今までの明るい南側斜面から、冷え込みが厳しい尾根の北側を巻いて行き、ルンゼ状の斜面をつめるとコルに到着。ここでハーネスとヘルメットを装着。じっとしていると、革靴を履いていても足先が痺れるような寒さ。コルから北の小岩峰を攀じ、展望の良い開けた小ピークへ。
足元には朝方の雪が溶けずにうっすらと残っていました。
大パノラマを見てから、コルまで戻り、南側の岩を登り、赤岩岳に到着。
赤岩岳から先は南側斜面が切り立ったやせ尾根を行きます。
晴れていて日差しは明るいが、時折吹き抜ける風が痛いくらい寒い。岩に取り付く手先が痺れてしまう。
「あ!」
ふと辺りを見ると、いつの間にかキラキラと輝くダイヤモンドダストが。
どうりで寒いわけだ。
日があるうちでこれだから、日が落ちた後の冷え込みを想像すると…
寒さに弱い自分には耐えられそうにありません。

しばらくやせた樹林帯の尾根を進むと目の前に岩峰が現れてきました。
1583峰までの岩には要所要所にロープが張ってあり、ピークへは色々とルートが取れるようですが、単独で確保も取れないので、右側のスラブ状岩壁を右へトラバース気味に上がることに。
気持ちいい岩面で、ホールドもスタンスも落ち着いて探せば沢山あり、快適。
上り詰めると標石があり、赤ペンキの木が。ここが1583峰のピーク。
その先に十四の標石があり、いわくの十二の標石が出てきました。今回参考にさせていただいたレポートの中に、一二の後がちょっと分かりにくいといくつか出てきた例の場所。ここから尾根を下るのですが、ここで結構南に延びる枝尾根に引っ張られてるようなんです。いったん南へ降りて、そのあとまた東へ延びる尾根に戻るらしいのですが、何回降りてみてもいまいちルートに確信が持てない…どんどん急な下りになって、降りようと思えば降りれるけど、一人で登り返せるか不安。一二の標石まで戻って何回かルートを探るが、折り返しタイムが迫ってきたので先に進むことを断念。来た道を戻って下山することにしました。

先に聳える岩峰に後ろ髪をひかれつつ、先ほどのスラブ状岩壁のピークへ戻る。温かいサーモスのお茶と行動食を口に入れて深呼吸。
先ほど登ってきた岩壁を懸垂下降し、後は道をもう一度確かめつつ下山しました。
赤岩峠からの下りでは、積もり積もった落ち葉に足を取られて何回か滑りつつ、林道をもう一度登りなおして、上落合の駐車場に戻りました。無事に自分の車を見た時には心底ほっとしました。

普段登山道が整備されているルートを歩いている時いは気づかない、自分の足りないところが身に染みて実感できました。でも得るものもありました。
今回、一人で無事に下山する為に必要かなと用意していったギアは結構フルで使いました。
今まで教わった技術を一人であれこれ考えながら山で実践することで、神経をギンギンに使いました。
お世話になったクライミングの大先生が「大きい岩を登るときは、脳みその筋肉もすごい使うよ、あと、スピードが大事」って言っていた事、思い出しました。
まさに。
今回は自分の実力不足でできませんでしたが、またしっかり準備して、今度は八丁峠まで繋げたいです。

フォトギャラリー

尾根から望んだ大ナゲシ

登山口はこの先です

山火用心の赤い旗の下をくぐっていきます

尾根に出たら、下の方から物音が…く、熊!?

明るい広葉樹の森を登っていきます

噂どおり、北からの強風が吹きあげてました

尾根から望んだ大ナゲシ

北側を巻いてルンゼを詰めます

コルから少し詰めると赤岩岳

ダイヤモンドダストが舞っていました。寒いわけだ。

1583前峰の最初の岩場

1583峰

1583峰のてっぺん

浅間も見えました

落葉がすごい

やっと車が見えて、ホッとしました。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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