春日山原生林と奈良盆地一望の若草山

奈良公園背後にあるなだらかな若草山（わかくさやま・342ｍ）、その背後（東側）や南側に位置するのが世界遺産（特別天然記念物）の春日山原始林で、約250ヘクタールあります。春日大社の神域として古来より狩猟や伐採が禁止され、積極的な保護により原始性を保ってきていて、原始林内に点在する１６００本余りの春日杉は直径１ｍ以上２５０年～４００年生の老杉です。またもみじの木も多く、春は新緑・秋は紅葉で美しい。
春日山原生林には春日大社を起点とする9.4ｋｍの周遊道があり、ほぼゆるやかな未舗装林道を歩くに終始しますが、森林浴にはもってこいの場所で、時より出てくる大木に癒されます。単調なので、首切り地蔵までは東海自然歩道の旧柳生街道滝阪の道を歩いたほうが味があるかもしれません。
今回は最後に若草山からゆっくり下りる反時計まわりで春日山遊歩道を巡ってきましたが、どちらでもあまりかわらない気がします。今日は気温が高かったものの、ずっと森の中で汗ばむことはありませんでした。すれ違った方はまれで、また奥山ドライブウェイの車もなく、非常に静かに歩けました。
若草山（わかくさやま・342ｍ）は山全体が芝生でおおわれており、三つの笠を重ねたようなので三笠山ともいいます。広さは３３ｈａあり、山内のあちらこちらで鹿を見ることができます。一重目・二重目、三重目（山頂）と各々展望がよく、奈良市街が一望で、山麗の東大寺や春日大社がよくわかります。新若草山ドライブウェイで山頂まで行けるので、夜景のスポットとしても有名です。開山期間が３月第３土曜日か１２月第２日曜日で、時間は9時～17時までで期間外は春日山原生林からアプローチが可能です。