北岳に行ってきただけ~

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
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日程
2018年09月06日 (木)~2018年09月07日 (金)
メンバー
単独
天候
1日目 晴れ→曇/風 2日目 雨・風
コースタイム
【1日目】芦安駐車場(乗合タクシー60分)広河原(120分)白根御池小屋(25分)二俣(150分)八本歯のコル(往復20分)八本歯の頭(70分)北岳山荘

【2日目】北岳山荘(90分)北岳肩ノ小屋(60分)白根御池小屋(80分)広河原
コース状況
・大樺沢ルートは橋が壊れて通行止め、二俣へ出るには白根御池山荘経由のみ。 
・左俣コースは所々崩れて沢も増水してるので通行注意。
・北岳山荘 幕営800円、外トイレ多数、玄関前の水道と受付横にあるポットのお湯&お茶が無料、50張。
・芦安~広河原 乗合タクシー片道1200円、平日は便が少ないので注意。http://ashiyasu-kankou.co.jp/taxi_for_hill_climbing2
難易度
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感想コメント

 初めての北岳、お隣間ノ岳まで縦走する人が多いので私もそのつもりでしたが、生憎のお天気と寝不足のせいで北岳だけの旅となりました。
 転勤して南アルプスがぐっと近くなったので何時でも行けると思っていたら、季節はいつの間にか秋。ようやく重い腰を上げて久々のテント泊をしてきました。

 朝8時半、広河原はすっかり秋の空気でひんやり、吊り橋からは北岳もバッチリ見えたので幸先の良いスタートと思いきや、御池山荘で念願のソフトクリームを食べた後、左俣の沢に足を踏み入れてからは何だか足が上がりません。バットレスに見下されながら、崩れた岩場や急な木梯子をひぃひぃ登ってやっとこさ八本歯のコルへ。そこからは正面に間ノ岳、農鳥岳、左にはこれから目指す北岳があって、私のいる足元まで一本の道で繋がっていました。絶景を目の当たりにして元気が湧いてきたので、重いザックを下ろして八本歯の頭まで空身で行ってみました。立ちはだかる岩壁を越えて行くと今度は堂々とした富士山が。夏の思い出が沸々と蘇ってきました。

 再び重い荷を背負い、時折吹く強風に飛ばされそうになりながらよろよろと北岳山荘へ。風が強くこれからの天気も気になったのですが、悪天のテントは未だ経験が無かったので覚悟を決めました。風の向きに注意しながら飛ばされないようしっかりペグダウン。なるたけずっしりした石で張り綱を固定して、これでもかとケルンのように石で固めました。ちょっと神経質になって建てた今宵の我が家に潜り込むと急に眠気が。少しばかり眠り、一時間後に目を覚ますと麓の町の夜景が輝いていました。

 夜中、湿ったテントが顔に張り付いて再び目を覚ましました。まずい、早くもテント崩壊か?慌てて上半身を起こしてみるとどうやらテントは無事。そこで目にしたのは、激しく打ち付ける雨と唸る風に押しつぶされそうになりながら、健気に立ち上がり私を守ってくれているVS君の勇姿。これだけ濡れたのに下山後、車内で広げて帰ったらあっという間に乾いていました。ポリエステル素晴らしい!
 
 時計を見ると午前1時、外の嵐は収まりそうもないので、夜が明けてから行動することに決めました。今日はもう間ノ岳は諦めないとなー、北岳無事越えたら肩の小屋でお汁粉食べたいなー、つじまいは栂海新道入ったかなー・・・など浮かんでは消える考えを何度となく繰り返しているうちにいつの間にか眠りこけてしまいました。
 翌朝目が覚めると時刻は既に7時。降り続いた雨と強風でさすがのVSも浸水していました。勇気を出して外を覗くと、他に3張あったテントは既に無し。もう止みそうもないので私もさっさと撤収することにしました。雨具を着込んで取り敢えず解体、広がったままのテントはすべてトイレ棟に持ち込み雨を凌げる場所でパッキング。ペグも袋も全て無事に回収、思ったより早く撤収できてほっとしました。

 さて、ここからが山場、この雨風の中3192mの頂を越えて無事に下山せねば・・・。強張った顔で真っ白な行き先を見つめていると、1人、また2人と出かけていくではありませんか。皆強いなぁ。私も背中を押されて一歩踏み出すことにしました。
 西側の風が強烈で、煽られては立ち止まり岩にしがみつくのを何度か繰り返しました。そして厄介だったのが前方から吹き付けてくる風。登りで喘いでいるところへ風圧で口を塞いでくるもんだから息が出来ません。ピークを越えては巻いて、いつ終わるのやらとげんなり思い始めた頃、やっとそれ以上高い地面か無くなりました。
 雨は相変わらず降り続け、風も一向に止まないのでさっさと下山開始。肩の小屋を経由して小太郎尾根分岐まで来てようやく人心地着きました。草すべりを滑るように下り、すっかり水浸しになった道を広河原まで駆け抜けると、雨はいつの間にか小康状態に。先程まで雨風と格闘していたのが嘘のような穏やかさでした。

 初めての北岳はテント泊の楽しさと厳しさを両方教えてくれました。頼りになるマイテントと共に、間ノ岳、さらには農鳥岳まで足を延ばしてみたいです。
 

フォトギャラリー

北岳山荘からの富士山。雲の流れも速かったです。

スタート時。北岳バッチリ見えてます。

大樺沢の橋が壊れたようです。

勢いよく流れてました。空が青い!

下流方向には鳳凰三山。

これかバットレスかぁ。

八本歯のコルから。切り立ってたので登ってみたくなりました。

八本歯の頭から絶景富士山!

北岳。間近で見ると巨大で圧倒されます。

まだ咲いていたミネウスユキソウ。

行けなかった間ノ岳。

おニューのサレワ・クロウ。踵のフィット感とても良い感じ。

仙丈ヶ岳。南アで初めて行った思い出の山。

北岳山荘か見えてきました。風強かった~。

夜の北岳と灯りの灯る我が家。

夜景と微かに富士山。

一眠りしてお腹空いたのでガッツリ男飯。

残念な北岳山頂。やいやれでした。

橋が~。

無事下山。バス来るまであったかほっこり飯。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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