ひとりでトコトコ山行脚 大塔山(和歌山県 1121.8m)編
- 投稿者
-
渡部 嘉章
グランフロント大阪店
- 日程
- 2021年05月14日 (金)~
- メンバー
- グランフロント大阪店 渡部
- 天候
- 曇り時々晴れ
- コースタイム
- 大塔橋登山口>22分>四辻>5分>植魚の滝>13分>張尾の滝>3分>四辻>50分>「大塔山 2km」の指標>135分(そのうち100分はコースロストの為彷徨ってました・・・)>主稜線出合>15分>大塔山山頂>10分>主稜線出合>35分>「大塔山 2KM」の指標>60分>四辻>25分>大塔橋登山口
- コース状況
- ・コース上、とにかく滑ります。緑色っぽい石は全てうっすら苔が付いていて滑ります。沢付近の石も同様です。中盤エリアはザレ気味で滑りやすい急坂ですし、上部エリアは堆積した落ち葉が滑る・・・。とにかく足元注意です。
・古座川源流部から先は踏み跡が不明瞭です。目印を頼りに迷わないよう気を付けて下さい。一カ所、大きな樹が倒れている場所が「大塔山 2KM」の指標の先に有ります。本来、ここを涸れた沢を右岸側へ渡る感じになるのですが、直進方向に目印が有る為登ってしまいます。そして途中で目印が無くなります。ここは迷いやすいと思います。(私は迷ってしまいました・・・。)ご注意ください。
・山中では殆ど携帯電話もつながらず、GPSも受信しにくいので慎重に行動して下さい。
・植魚の滝付近はヤマビルがいますので、対策を講じた方がいいでしょう。また、増水していると滝に到達できませんので、沢靴もしくはウォーターシューズを持って行くのも良い手だと思います。(私は裸足で突破しましたが・・・。)
・前半の渡渉箇所も上記同様です。登山靴のみでは結構厳しい箇所が多かったです。
・お手洗いはありません。アクセス途中の道の駅、コンビニエンスストア、集会所、いずれかで用を済ませておいて下さい。
- 難易度
-
感想コメント
・関西100名山完登まであと少しなのに、新型コロナ感染症による緊急事態宣言発出で思うように山に行けない。県を跨いでの移動も自粛しなければ・・・。この状況下で、「一切誰にも会わずに登れそうな山」なら!と思い、地元以外では(トイレ以外)誰にも会わずに登れそうな山として大塔山を選んでみました。
・地元から高速道路を使っても約3時間半。午前2時半に出発し、登山口に6時過ぎに到着。案の定誰もいない。天気は今一つだけど久々の登山を楽しむことに!
・大塔橋の袂から沢に下りコンクリートでできた道を歩きます。しかし、沢の水がメチャクチャきれい!!平坦な沢沿いのコースを歩いていくと、地図にはない滝が左岸に出現。これは降雨状況によって出現したものなのかな?この滝の手前で最初の渡渉。増水気味なので飛び石で渡れるところを探すのにも一苦労です。
・何度か渡渉を繰り返し、「植魚の滝 ハリオの滝」の道標に従って歩く事約20分。少し登った先に四辻が有りました。左に行けば植魚の滝、右に行けば張尾の滝です。まずは植魚の滝へ立ち寄ります。
・やや下り気味に進んでいくと沢の先から轟音が聞こえてきます。が、沢の水量が多くて登山靴のままでは行けそうにない・・・。どうしようかと考えながら歩いていると、「アッ!」と思った時には沢に足が・・・。仕方ない、濡れてしまった靴と靴下を脱いで滝の見える場所まで沢の中を歩いて行きます。ここは沢靴かウォーターシューズを持ってくるべきでした。
・洞窟の中に流れ落ちる植魚の滝は迫力が有り、なかなか見栄えのする滝でした!でも、足が冷たいので長居も出来ず、写真を撮って引き返します。石の上に座って靴下をはいていると手の甲に異物感・・・。そう、ヤマビルです・・・。「のわぁ~!」と情けない声を出しながら岩に擦り付けて引きはがし何とかセーフ。よく見ると靴にもついとるがな・・・。ヒル除けスプレーを忘れてきた事に後悔しながらそそくさと滝を後にします。
・そのまま張尾の滝へ。こちらも趣は違いますが苔に覆われた岩肌と大きな釜が印象的な素晴らしい滝でした。こっちは登山靴のまま難なく見物できます。
・四辻を直進して進みます。張尾の滝の方向にも尾根コースが有りますが、こちらは下山コースにするつもりだったので、楽しみにしておきます。
・一旦沢から離れ、再度沢筋に戻り水量が減った沢沿いのコースを進みますが、沢の流れはそこそこ早いし、増水気味の上、岩がメチャクチャ滑ります・・・。足の置き場に苦労しながら渡渉を繰り返し進みます。
・しばらく行くと涸れ沢状態になり、樹林帯の登りになって行きます。ここまでがあまりに楽だったので、やっと「登山」の雰囲気が出てきた感じです。
・踏み跡がだんだん不明瞭になっていきますが、目印が多く有ろので、これを生命線にして登って行きます。念のためGPSも持ってきていましたが、衛星情報を受信できず、携帯電話も圏外。慎重に進みます。
・木の根元に「大塔山 2KM」の看板を発見。徐々に急になって行く登りを淡々と進んでいきますが、いきなり目印が無くなってしまいました。一旦戻って再度歩くもやはり同じ所で目印を見失う。左手にも歩ける道があるが倒木が有り、「行っちゃダメ!」の合図に見える。しばらく行ったり来たりするも、埒が明かないので、沢登りと同じ様に稜線目指して歩いてみることにしてみました。
・踏み跡らしきものはある(様な気はする)ので進んでいくと前方に現れたのは巨大な岩壁・・・。右も左も突破できそうなところを発見できず、あきらめて撤退・・・。地図を確認し、ショートカットして登山道への復帰を目指すことに。ここで大幅に時間と体力をロスしてしまいました。地形図を買っていなかったことに後悔。とほほ・・・。
・約1時間で登山道に復帰し、30分後に主稜線に到着。結構バテました・・・。主稜線までは急なつづら折れの登りが続きますが、主稜線に出るとやや楽になります。前方に柵が見えて来たらもう山頂です。
・山頂は柵に囲まれ、展望もほぼありませんでした。展望とシャクナゲの花を期待していた山なので、「ガイドブックと違うやん!」とちょっとがっかり・・・。調査不足が祟りました。
・少し休憩してリスタート。赤倉辻を経てシャクナゲ咲く(であろう)稜線から尾根道を使って下山予定でしたが、迷った部分の確認の方が気になったのでピストンに予定変更。そのまま下山開始です。
・来た道を戻りますが、急な坂道に堆積した落ち葉がまた滑る事!注意しながら下ると今度はザレ気味の地質に変り、やはり滑る・・・。足元注意の山です…。
・樹林帯が一旦切れ、涸れ沢筋に出ます。ここで、「なるほど・・・。」と実感。大木が横倒しになっていてどう見てもコースに見えない状態に。また左手上方にも赤テープが点在しており、このコースは天候被害によるエスケープコースになっている様でした。
・倒木の下をくぐって、先に進むと見覚えのある雰囲気になり、やや下ると「大塔山 2KM」の指標を発見。やはり迷ったのはこのポイントだったと判明し納得。大阪府の四石山でのミスを繰り返した感じでした。全く成長しない自分が情けない・・・。
・気分もすっきりしたので、後は美しい古座川源流の流れを楽しみながら登山口に向います。何度か「ザバ~ン!!」と沢の中に突っ込みたい衝動に駆られましたが、今回は「人に遭わない登山」なので、風呂の用意も着替えもないので諦めました。
・大塔橋に着き、上半身を着替え、靴を脱いでサポートタイツから解放されようとしたとき、・・・やられました。靴下の上からヤマビルがアキレス腱に喰いついてました。反対側の靴は靴紐に一匹。ため息しか出ません。
・ヤマビルに吸い付かれた部分の止血をし始めたところに一台の車。どうやら植魚の滝を見に来られたようです。距離を置いてコースの説明だけして見送ります。結果、残念ながら「誰とも遭わない登山」は不成立になってしまいましたが、結局この方以外には誰にも合わずに帰宅しました。
・最近では「3密」どころか「2密」でないとダメみたいな事も言われ始めています。皆様も大変だとは思いますが、出来るだけ様々な事に配慮しながら登山を楽しんでください!
早くコロナ感染症の問題が解消し、気兼ねなく登山に出掛けられる日が来ることを祈る日々です。お疲れ様でした!!
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・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。



















