横尾本谷右俣 黄金平

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
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日程
2023年09月26日 (火)~2023年09月27日 (水)
メンバー
友人
天候
コースタイム
【1日目】上高地バスターミナル(100分)徳澤園(70分)横尾山荘(60分)本谷橋(210分)黄金平
【2日目】黄金平(200分)本谷橋(50分)横尾山荘(70分)徳澤園(100分)上高地バスターミナル
コース状況
・本谷橋から遡行開始。高巻きより沢の中が歩きやすいので下半身だけでも沢装備は必須です。
・大岩の右横にダケカンバからフィックスされた古いロープあり。登りは持参したスリングをお助け紐にして登り、下りは30mロープで懸垂下降しました。
・幕営は2300m付近の平らな場所に張りました。
・27日に河童橋周辺で熊被害があり。小梨キャンプ場が現在閉鎖中です。
難易度
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感想コメント

 上高地から横尾本谷の沢を登った先にある、穴場の紅葉スポット・黄金平に行ってきました。涸沢に負けないくらいの見事な紅葉を期待していましたが、時期が少し早かったのと薄暗い雨風に阻まれ、天狗池には抜けずそのまま沢を下降してきました。沢の経験がないと難しい場所なので、今回機会を得てチャレンジするもちょっぴり残念な結果に。名前の通りの黄金に染まった圈谷と薔薇色の峰々を見るため、来年またリベンジしたいと思います。

 一年ぶりの上高地からのスタート。朝から天気が芳しくなかったので上高地もさぞ空いてることだろうと予想してましたが、観光客はじめ沢山の登山者が行き交っていました。さすが秋の上高地、王道の賑わいを見せていました。
 槍穂高エリアは水不足が解消されたばかり。沢から水を調達する予定でしたが、念のため横尾で2Lずつ汲んで入山しました。実際は沢水は豊富で現地調達もできましたが、雨だと浄水が面倒なので持って上がって正解でした。

 本谷橋へ到着すると、これから登る人、下って一段落している人、たくさんの登山者がいました。我々はここで沢登りの準備です。洗濯したままの着脱式ハーネスがこんがらがって、装着に時間がかかってしまいました。こういうのは本当に時間のムダです。反省。
 気を取り直して出発。岸辺に踏み跡がありましたが、草で滑ってそこそこの藪なので沢の中を歩くことに。登るような滝は無く、バランス良く歩ける人なら沢装備が無くても行けると思います。しかしやはり季節は秋。少しでも濡れたり、天候悪化の場合は低体温のリスクが一気に上がります。荷物は増えますが、無難に沢装備で登るべきでしょう。
 標高が上がるに連れ、背後の屏風岩はみるみる競り上がり圧巻の景色。詰めまではこの屏風岩がハイライトとなります。沢幅が狭まり、そろそろかと期待して詰めあがると、黄金平らしき広大で平坦な場所に出ました。しかし上半分は真っ白くて濃いガス。黄色い絨毯はまだ完全ではなく、雨のせいでどんよりした印象。これは明日もあまり希望が持てなそうだ。本降りになる前にテントを立てて潜り込みました。

 景色を見ながらゆっくり晩酌も出来ないので、せめて持ち寄ったご馳走を堪能しました。美味しい牛鍋と、オードブルに最近はまっているヤオコーの点心シリーズ。白馬では春巻を食べたので今回は小籠包。いずれも弱火のフライパンで温めると、程よくカリっとジューシーに仕上がります。新調したプリムスの別置型ストーブ・ウルトラスパイダーでじっくりと焼き上げました。こちらのストーブは僅か192g。軽さと燃焼効率の良さで購入決めたものです。
 しとしと雨音を聞きながら明日の行程を相談。予定では、モルゲンロートを見ながら、天狗池で逆さ槍を見て満腹の下山。しかし雨でそれが難しそうな上、上部のルートがどんなかわからないので、気が進まないけど来た道を下降をすることに決定しました。

 翌朝テントの入口を開けるとやっぱり雨。しかも視界はあまり良くない。とても上に行く気にならないので、予定通り下降することにしました。
 危ない場所はロープを出したので特に危険はありませんでした。その代わり水量が増えていて、シャワーのようにびっちょり濡れる箇所もありました。つるっと体勢を崩して腰まで浸かることも。私は割りと温めの格好をしていたので寒さは感じませんでしたが、相方くんは寒い寒いと連呼し可哀想でした。本谷橋に着いたら装備を解除せずそのまま横尾までダッシュ。いくらか体も温まり難を逃れました。
 
 横尾で沢装備を着替えて落ち着いたら、お腹も空いてきたので徳澤でランチして帰りました。新メニューの美味しいピザと高菜の炒飯を食べた後、どうしてもソフトクリームに目がいってしまい寒さも忘れてついオーダー。予想通り冷えたので、上高地までまたダッシュで帰りました。

 訪ねた日は怪我をしてからちょうど一年の日でした。以前のようにはまだ歩けませんが、支えてくれる仲間がいて、変わらず山に行けてることにしみじみと感謝した山旅となりました。



【今回のレイヤリング】
(上)①ミレー/ドライナミックメッシュ②メリノウール150ベースレイヤー③ミレー/ティフォン50000ストレッチジャケット(雨天時)ミレー/ブリーズバリアージャケット(晴天時)

(下)①ファイントラック/ドライレイヤーウォームタイツ②ファイントラック/フラッドラッシュタイツ③ノースフェイス/マグマショーツ

○秋の雨天で沢に浸かるのでインナーはウォームのタイツを重ね着して、上はメリノウールで汗冷えを防ぎました。ウールと相性の良いミレーのドライナミックメッシュを合わせたら寒さはほとんど感じませんでした。
○雨が降っていない時はミレーのブリーズバリアージャケットが沢でも高撥水で快適です。
○テント内はダウンジャケット、ダウンパンツにて。シュラフはダウンの3シーズン用で寝ました。

フォトギャラリー

かっこいい屏風岩をバッグに。

例年より渇水してる梓川。ティフォンのレインウエアを着てちょうど良い気候でした。

上高地は熊が出たそうです。

横尾の橋を渡ります。

本谷橋から入渓。沢山の方が涸沢へ向かってました。

歩いてすぐにこんな目印がありました。

右俣を辿ります。

屏風岩が良く見えます。ここから下りてきた知り合いとすれ違いましたが一体どこから取付くのやら。

沢靴のフェルトが減ってるせいか滑ります。そろそろ買い替え時かしら。

念の為お助け紐にフォローしてもらいます。

源頭ぽい景色になってきました。

残念ながら黄金にはまだ早かったようです。

少し色付いてました。

できるだけ平らな場所を見つけて張りました。

トランギアのケトルデビュー。軽い上に110缶もスタッキングできます。

浦和パルコのヤオコーで調達した小籠包。焼いていただいたら最高でした。

翌朝はしとしと雨。視界も悪いので下降します。

際どい場所は懸垂して下りました。30mで十分な距離。

止まると寒いのでどんどん下ります。

徳澤園でソフトクリームを食べてさらに冷えてしまいました。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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