新穂高温泉からテント泊で黒部五郎岳
- 投稿者
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本田 康之
イオンモール各務原店
- 日程
- 2024年09月25日 (水)~2024年09月26日 (木)
- メンバー
- イオンモール各務原店 本田
他1名
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- ①9月25日 4:41発 14:35着
新穂高温泉第四駐車場(55分)わさび平小屋(16分)中崎橋(100分)シシウドヶ原(35分)鏡平山荘(43分)弓折乗越(60分)双六小屋(110分)三俣蓮華岳(80分)黒部五郎小屋T.S
②9月26日 3:15発(黒部五郎ピストン)7:00着7:53発 16:30着
黒部五郎小屋T.S(120分)黒部五郎岳(85分)黒部五郎小屋T.S
黒部五郎小屋T.S(108分)三俣蓮華岳(100分)双六山荘(82分)鏡平山荘(95分)中崎橋(15分)わさび平小屋(55分)新穂高温泉第四駐車場
- コース状況
- アプローチ
・公共交通機関は新穂高温泉までJR高山駅より路線バスになります。
季節によっては名古屋や大阪から直通バスが設定されています。
・マイカーは国道471号栃尾から県道475号で新穂高温泉へ
①新穂高温泉駐車場はP11までたくさんあり、一般的なのは深山荘前のP5無料駐車場、満車の場合は一番遠い鍋平になります。一番近い第四駐車場(深山荘登山者駐車場)は2024年から予約制で一日2600円で、出入り自由。
②新穂高センターにトイレ・新穂高登山指導センター(計画所提出場所)があります
③笠新道入口に水場がありますが、出ていないこともあります。その場合はわさび平小屋で吸水のこと。わさび平小屋は7月~10月中旬で水は豊富、食事可能でテント指定地。
④小池新道に入り、中崎橋よりシシウドヶ原までは岩場は平たい岩が敷き詰めてあるなどかなり歩きやすいです。沢沿いになり、数回、橋で沢を渡ります
⑤シシウドヶ原~鏡平山荘までは一転してトラバース道で最後は湿原帯です
⑥鏡平山荘は7月~10月中旬で水は500mlで100円、食事可能でテントは張れません
⑦鏡平山荘からしばらくは樹林帯ですが、弓折中段から弓折乗越までは長いトラバースで、鏡平を見下ろす形で進みます
⑧弓折乗越からハイマツ帯の主稜線で、弓折乗越。花見平にベンチがあります
⑨双六山荘は7月~10月中旬で水は豊富です。食事可能でテント指定地
➉双六山荘~三俣蓮華岳は双六岳経由・中道・巻道があります。今回は中道を通りましたが、双六岳を巻いているだけであまり楽ではありません。なお巻道もトラバースだけでもなく、距離が長くなります。
⑪三俣蓮華岳から黒部五郎小屋は前半はザレ場伴うハイマツ尾根の下りで、2620ⅿピークから方向が変わり、ひたすら下降していく後半がつらい
⑫黒部五郎小屋は7月~10月中旬で水は豊富です。食事可能でテント指定地。
⑬黒部五郎小屋~黒部五郎岳はカール経由が一般的、沢沿いに歩きますので給水可能。カール内はガス時は迷いやすいですが、マーキングが細かくあります。カールから黒部五郎の肩までやや急坂、落石注意。
⑭新穂高温泉の立ち寄り湯は中崎山荘が800円(8:00~20:00、無休)。他に深山荘、ホテル穂高などでも入浴可能です
- 難易度
感想コメント
黒部五郎岳(くろべごろうだけ・2840m)は立山連峰に属し、日本百名山・花の百名山に選ばれています。黒部五郎という名前は人名に由来するのではなく、「大きな岩がゴロゴロした場所」を意味するが、それは富山県側の名称で、岐阜県側からは中ノ俣岳という別称がある。
太郎兵衛平から北ノ俣岳を経て続くなだらかで広々とした稜線の先に、大きな圏谷・黒部五郎カールを抱く美しい山容を見せ、黒部源流部を構成する。
北アルプスでも奥深い位置にあることから日帰りが困難な山ということで今回はテント泊で計画しました。もう20年前くらいに1度、折立より縦走で通過していますが、今回は新穂高温泉から1泊2日のピストン。それでも片道22㎞と一筋縄ではいきません。
私はここ数年、小池新道を使う機会が多く、勝手知る登山道であるという事とわさび平・鏡平・双六という小屋がいい位置にあり、水の補給が可能だという事で長い距離でも安心して歩けるというのがこのルートです。
新穂高温泉から小池新道入口の中崎橋までは林道ですので4:45にヘッドランプ行動で出発、3年前に比べて、ガタガタさが改良されたのかさらに歩きやすい感じですいすいと進みます。本日は水が確保できるので双六山荘まではほとんど水を持たず、それでも笠新道入口で水を飲むと冷たくおいしいです。小池新道は歩きやすいのですが、それでも秩父沢~シシウドヶ原間が急になりしんどい区間。しかし8時30分に鏡平山荘に到着し、年をとっても数年前より早く歩けたので安堵します。
今まで天候が悪い時に来ていたこのあたりですが、こんなに景色が良いとは思わず、これから進む行程も見渡せ、感動しました。この先、双六山荘までもいいペースで10:30に到着。前回も双六山荘で大きく休憩しましたが、黒部五郎への目途がたったので、今日もケーキセットを注文して、ゆっくりします。
ここでようやく水を補給しましたが、ここに水があるのがわかっているので気が楽です。
それにしても何度きてもいい場所ですね。
さて、前回、双六岳は登っているので今回はパスして、中道で三俣蓮華岳を目指します。
この中道は双六岳を登らないだけで、ショートカットにはなっていませんが、双六台地から見る槍ヶ岳もまたきれい。今日は全くガスで隠れることなく、かっこいい姿がずっと拝めて満足です。ただ、紅葉はほとんど進んでいない感じで、これは以前と違うとこです。
中道から目の前にある形の良いピークが三俣蓮華岳と思いそうですが、実は丸山。前回はガスっていて、こんなピークあったかなと感じました。このピークがあるおかげで、結構時間がかかります。
途中、稜線から黒部五郎岳が見えてきましたが小屋は見えません。三俣蓮華岳から見る鷲羽岳や水晶岳もきれいな姿です。数年前に登った時を思い出しながら、三俣蓮華岳で一呼吸。ここからは下りですが、予定通リにガスが発生し、前方が見えなくなってきました。
黒部五郎小屋はずいぶん下がったコルにあって、この界隈から全く見えません、地図ではそれほどの標高は下がりませんが、なかなか遠い感じです。稜線の方向が変わる箇所からハイマツ帯を抜け、最後は急下降で池塘群へ下りますが、今まで道が良かったせいか、この下りが今回は一番しんどい感じです。ここで結構、時間を喰い、行程は約10時間でした。
黒部五郎小屋は2回目ですが、形は昔と変わらず、静かなところです。テント場は少し離れていますが、水も蛇口からでますし、安心のテント場です。今日は10張程度で、平日にしては多い気がします。
次の日は黒部五郎岳をピストンした後でテントを撤収し、下山しなければなりませんので、早々と就寝。次の日は3時出発のヘッドランプ行動です。朝、ひんやりしています。カール内はマーキングが頼りで何とか日の出前に山頂に到着。しかしながら、ガスで何も見えません。日の出の時刻、うっすら太陽が覗き込みしたが、山肌は何も見えず、しばらく粘ってもだめでした。ここで油をうっている暇はありませんので、急ぎ帰ります。カールまで下ると、ガスが晴れたりするので、カールの先の黒部五郎岳がきれいに見えます。
なんだか残念ですが、仕方ありません。これから登る人とかなりすれ違いましたが、この人たちは山頂に到着頃には展望が効くのだろうとうらやみました。
カール内は今回で一番、紅葉が進んでいるように感じました。遠くに雲の平が見え、きれいな光景です。
テント場に戻るとさすがにテントはほぼなくなっており、黒部五郎岳往復は私達のみでした。すぐさま、撤収して、急ぎ帰ります。
今日の難関は最初の登り返しだと思いましたが、下りと違って随分、歩きやすく、すいすいと三俣蓮華岳まで戻れました。昨日、ガスが出ていた箇所の撮影もしっかりできて、今度は笠ヶ岳も見え、素晴らしい光景です。来た道をそのまま戻りましたが、三俣蓮華岳からはもしかして、一番下の巻道が楽だったかもしれません。私には長くて、岩場の登り返しがあるのでいい印象はないですが、みなさんそうしているような感じでした。
帰りもいい天気で、槍を見ながらの下山。
丸山付近では雷鳥3羽に出会えました。今日は天候がよかったので鳴き声はしてませんが、たまたま入ったハイマツ帯で発見しました。なんと運が良い・・・。
内一羽は砂浴びをしていたので全く動かずで、しっかり撮影できました。
鏡平山荘で13時台と、余裕ができたので名物のかき氷を食べて、大きく休憩。
鏡池でも槍の絶景がようやく見れて、大満足。
慣れた小池新道はすいすいと下山でき、新穂高温泉には16:30に到着しました。
ここ数年新穂高温泉・折立・飛越新道と同じ時期にずっと計画してきましたが、悪天候で断念してきた経緯があり、行く前の1週間は天候に踊らされて、他の山も用意していましたが、好条件で登れてよかったです。
本日の服装(晩夏のアルプス)
まだまだ暑い。テント泊なので朝晩は冷えましたが、それでもジャケットは着で行動はしませんでした。
①ウエアー
インナーは(アイスブレーカー)メリノウール半袖 (マムート)長袖ジップシャツ
ボトムスは(ミロ)トレッキングパンツ
②ギア
登山靴はノースフェイス・S4K
ザックはオスプレー・エーリエル65
テントはアライ・エアライズ2
シュラフはイスカ・エアー630
フォトギャラリー
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。