北アルプス 剱岳 八ッ峰 上半 登攀

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投稿者
田渕 幹敏
日程
2012年08月08日 (水)~2012年08月10日 (金)
メンバー
ららぽーと横浜店 髙野 (TL)
ららぽーと横浜店 田渕
天候
08/08 晴 ⇒ 08/09 晴 ⇒ 08/10 晴
コースタイム
【08/08】 全体で6時間 (休憩込)
黒部ダム ⇒ 黒部川 ⇒ 内蔵助谷 ⇒ 内蔵助平 ⇒ ハシゴ谷乗越 ⇒ 剱沢 ⇒ 真砂沢ロッジ (テント泊)

【08/09】 全体で8時間半 (休憩込)
真砂沢ロッジ ⇒ 長次郎谷 ⇒ 八ッ峰 5-6のコル ⇒ 八ッ峰の頭 ⇒ 池ノ谷乗越 ⇒ 長次郎谷 ⇒ 真砂沢ロッジ (テント泊)

【08/10】 全体で7時間半 (休憩&釣り込)
真砂沢ロッジ ⇒ 剱沢 ⇒ ハシゴ谷乗越 ⇒ 内蔵助平 ⇒ 内蔵助谷 ⇒ 黒部川 ⇒ 黒部ダム
コース状況
黒部ダムから内蔵助谷の分岐までは、旧日電歩道を行く。
整備はされているが、崩落ヶ所や少し歩き難いロープ場もある。
雨天時には、木道や土の路面は滑り易いので注意。

内蔵助谷からは沢沿いのゴーロで、歩き難いが大きな危険ヶ所は無い。
悪天時には道迷いに注意。
ハシゴ谷乗越の梯子は、かなりガタがきているので盲信しない方が良い。
剱沢に入り暫くすると雪渓が出てくるので、スリップ及び時期によってはクレバス等に注意。

長次郎谷はアイゼン/ピッケル必携。
上部はかなり急傾斜になる。
また、クレバスへの転落やシェルンドの踏抜きにも要注意。
落石については、雪渓の落石は音がしないので特に上方と左右をこまめに目視確認すると良い。

八ッ峰は、"槍ヶ岳 北鎌尾根/前穂高岳 北尾根"と並び日本三大岩稜と呼ばれる事もある名クラシックルート。
RCCグレードで3~4級の登攀が安定してこなせるクライミングの技量が必用。
加えて、ラペルを含む正確なロープワーク/的確なルートファインディング/気象判断/雪渓の登降と岩稜の登攀を同時にこなせる体力/有事の際の判断力…等の総合的な力量が問われる。
また積雪量や雪面の状況によってアタック自体の可不可などを判断する必要がある為、雪の知識は必須。
バリエーションとしては人入りも多いので、ルート自体は比較的安定している。
但し、落石や脆い岩もあるので注意が必用。
難易度
Google Map

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感想コメント

「剱岳 八ッ峰」の登攀は、僕にとって長らく目標の1つでした。
クライミング自体はそれ程難しく無いのですが、アルパインクライミングとして高い総合力が必要なルートでけして易しくはありません。
独りで登る人は少なく、ソロをベースに登って来た僕には中々チャンスがありませんでした。
好日山荘で働く様になり、今回一緒に登攀した当店スタッフの髙野氏と言う素晴しいパートナー(実際はパートナーと言うより師匠ですが…^^)に巡り会ってようやく実現する事が出来ました。

黒部の自然は本当に素晴しいです。
厳しいが華やかで、険しくも優しい。
雄大にして繊細で、癒しと緊張を同時に与えてくれる。

黒部ダムから入山し、美しい黒部の渓谷と山々を辿り真砂沢へ。
剱沢から長次郎谷へと雄大な雪渓を遡り、見る者を圧倒する様な八ッ峰へ取り付く。
そして、名クラシックの名に恥じぬ美しくも峻険な岩稜を満喫する!!!
夕刻には真砂沢の霧に包まれて珈琲を沸かし、夜は満天の星空へ想いを馳せる。

その一連の行程全てが、八ッ峰登攀の魅力であり素晴しさなのです。

今回はパートナーの髙野氏に連れて行って貰った様なもの。
僕は初めての八ッ峰を楽しむ事にひたすら専念していました。
思えばワガママな相方ですね…、よく愚痴も言わずに付き合ってくれたものです(笑)

昨年の晩秋に剱の本峰を登った時には、悪天候と翌日の仕事に因る時間制限で慌しい山行でした。
強風でテントポールが曲がる様な天候で、雨の中を登りやはり雨の中を走って降りた様に記憶しています。
今回は天候に恵まれ時間も余裕、美しい黒部の自然と剱の岩壁を満喫出来ました!

帰りは黒部川でテンカラ釣り。
それなりに魚影も見られ僕もパートナーもアタリがあったのですが・・・、けっきょく釣果はゼロ^^;
テンカラの合わせは難しいですね、もっと練習しないと!

剱は不思議な山です。
飛騨山脈の中でも、何か神秘的な雰囲気を持っています。
見る者を圧倒する様な山容がそう思わせるのか、数々の逸話が畏怖の念を呼び起こすのか。

交通は不便でおまけに費用も高い…中々に行き辛い山ですが、それでもまた足を運びたいと思わせる魅力があります。
今年の冬はスキーで出かけられたら嬉しいですが、果たして行けるでしょうか?
当分は狭山の人工スキー場での練習が必要そうです(笑)

フォトギャラリー

黒部ダムから出発!!観光放水のせいで岩魚が逃げてしまうのが残念。

美しい黒部の渓谷。

旧日電歩道には時折こう言った崩落ヶ所やロープ場があり、特に荷物が重い場合は注意が必要。

ハシゴ谷乗越の梯子は自然に還りつつある。

剱沢に合流!ただ川から汲んだだけの水が最高に美味しい!!

これから2晩のベースキャンプ。テントに寝泊りし、ツェルトはギア類の倉庫になる。

雄大な長次郎谷。圧倒的なスケール感が素晴しい。

1-2峰間ルンゼ。当初はココから下半~上半を縦走する予定だったが、予想より雪が多い上に大きなクレバスが口を開けている。頼れるパートナーの判断で上半のみに変更。

八ッ峰の稜線より。遠く剱沢のテン場が見える。

見ているだけで血沸き肉躍るカッコ良さ!!!

クレオパトラ ニードルとパートナー。どちらもカッコ良い(笑)

八ッ峰の頭。ココが八ッ峰の最高峰!

最後の懸垂下降。稜線上では、数回のラペルがある。

池ノ谷乗越。ココから長次郎谷 右俣が始まるのだ!写真では崖の縁に立っている様に見えるが、実際に降り始めはかなりの急傾斜。

写真では分かり難いが最初の一歩はちょっと怖い(笑)僕はフルアイゼンにピッケル持ちでも慎重に降りたが、タフ過ぎるパートナーは変態的なバランス感覚で駆け降りた。

クレバス帯を避けて雪渓の端を降る。

途中にはこんなトンネルもあった!

セードの跡の様な長い長いラインをずっと辿ってみると…、巨大な岩が!こんな巨岩が延々と雪渓を転げた跡を見ると落石の恐ろしさを思い知る。

でも、折角なので記念撮影(笑)

無事に真砂沢に戻って天日干し大会。この後は心地良く惰眠を貪った^^

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