新緑 大黒茂谷遡行 (大菩薩嶺北面 多摩川水系泉水谷)

このエントリーをはてなブックマークに追加
投稿者
伊藤 岳彦
横浜西口店 店舗詳細をみる
日程
2013年05月06日 (月)~
メンバー
単独遡行
天候
コースタイム
三条新橋ゲート(60分)大黒茂谷出合(150分)二俣(70分)大菩薩嶺下登山道(20分)丸川峠(120分)三条新橋ゲート
コース状況
■ 三条新橋ゲートの駐車スペースは10台ほどです。
■ 水温は低めでした。
■ 二俣までに2本の作業道があるので、エスケープとして利用できそうです。
■ 二俣では心理的に水量のある右俣に入りたくなりますが、本流は水量の少ない左俣です。
■ 二俣より先(左俣)は暫く水のないゴーロ歩きが続き、単調です。
■ 最後の詰めは、奥二俣の間の枝尾根を詰めた方が効率がよいと思います。鹿の通り道になっていました。
難易度
Google Map

より大きな地図で 大黒茂谷 を表示
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

東京都の水道水源として大変重要な多摩川の源流部。
奥秩父・笠取山(1,953m)山頂の南斜面下「水干」(みずひ)を源とする一之瀬川が本流となりますが、柳沢峠から流れ込んでくる柳沢川と合流し、丹波川(たばがわ)と名前を変えて奥多摩湖に注ぎます。
その丹波川に流れ込む一大支流に、泉水谷があります。
緑豊かな大菩薩嶺北面に広がる大きな谷で、訪れる人も少ない静かな山域です。
泉水谷の沢登りルートとしては、美渓として名高い「小室川谷」が筆頭にあがりますが、さらに上流に位置する「大黒茂谷(おおくろもだに)」は日帰りで入渓でき、危険個所もなく、静かな沢歩きが楽しめる初級コースです♪
アプローチ1時間、遡行4時間、下山2時間で行けるので、シーズン初めの足慣らしやトレーニングに最適なのではないでしょうか?
ハイライト的な大滝などはありませんが、カラマツ林が織りなす苔むした緑いっぱいの世界で、いくつかのナメ滝を堪能しながら、清流と戯れることができます。
ただ倒木が昨年よりも増え、やや景観を損ねてしまっている点が残念でした。

光り輝く残雪のフィールドを縦横無尽に歩くのも気持ちよいですが、新緑まばゆい清流のなかを無心で突き進むのもまたよいものです。
5月は場所を選べば、雪と水、どちらのフィールドでも様々な遊び方ができる、とてもよい時期であると、毎年のことながら思ってしまいます。

泉水谷林道の入口(国道411号沿い)には、「尾崎行雄水源踏査記念碑」がひっそりと立っています。
明治42年(1909年)5月、当時の東京市長である尾崎行雄は、多摩川の荒廃した水源地帯を踏査し、これを買収して水源の涵養を自ら行うことを決断、給水百年の計を樹立しました。
この記念碑は、昭和38年(1963年)、尾崎市長の功績に対し東京都民の感謝の意を永遠に伝えるために、市長が踏査したこの地に設置されたものだそうです。
おかげで現在私たちは水道から安全でおいしい水を飲むことができるということを、多くの都民がもっと知っておくべきであるように思いました。

フォトギャラリー

大黒茂谷はナメの多い静かな沢です

新緑まぶしい泉水谷

約1時間のアプローチ

大黒茂谷の入口 立派な標識があります

橋を渡って入渓点へ

最初は巨岩ゴーロを越えます

概ねこのような穏やかな渓相です

小ゴルジュ入口

小ゴルジュ上の斜滝

3段連爆帯 倒木が残念です

6m幅広滝

階段状の小滝

中流部のナメ滝

二俣 ここは左へ

大滝15m

続いて斜滝12m

8m滝

滝上から振り返る 遠くの山並みが見えます

最後は苔むした沢床に階段上の滝が続きます

鹿の通り道を詰めて登山道へ

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

この記事を見た人は次の記事も見ています

アクセスランキング

横浜西口店 - 登山レポート

同難易度の登山レポート

  • スタートナビ
  • おとな女子登山部