谷川岳(日本百名山)/群馬県【谷川山域】

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2013年12月25日 (水)~2013年12月25日 (水)
メンバー
天候
晴れ
コースタイム
谷川岳ロープウェイ天神平(30分)天神山分岐(90分)熊穴沢避難小屋(60分)天狗のたまり場(30分)肩の小屋下(150分)天神平
コース状況
当日の雪の状態はつぼ足状態が山頂まで続き、稜線上でもけっこうラッセル気味に進みました。結果的にはアイゼンは装着せずワカン、スノーシューで歩けました。
谷川は本格的な雪山ですので、積雪状態によって10本爪以上のアイゼン使用が妥当な山なので、この日はある意味例外だと感じました。
雪質は水分の含んだ少し重たい感覚で、ワカンに付着した雪が少し凍っておりました。
初の谷川の冬でしたが、やはり日本海側の湿気を含んだ雪質になっていると改めて感じた次第です。
難易度
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感想コメント

去年に吉田店長と同時期に谷川へ行きましたが、天候不良のためロープウェイが運休、付近を雪訓して帰宅したほろ苦?山行のため今年こそ!な気持ちで再びこの地を訪れました。今回は新たに藤沢の上原さんも誘い3人で登りました。

今回は日帰り日程なので時間短縮の為ロープウェイを利用して天神平スキー場からハイクアップスタート。こういった文明の利器を使うと瞬間移動が可能で素晴らしいです(笑)。運賃は2000円でした。

まずは柵沿いに登り詰め、天神山分岐あたりで樹林帯へ進みます。
この日も別グループの方が雪山訓練をされていたり、二張りテントがありました。幕営山行ならば熊穴沢避難小屋までが緩斜面で風を防げる幕営適地と思われます。

天候も良く日差しが熱く感じられるくらい、山が優しい表情を見せてくれました。お陰様で薄着で登れるくらい温かく感じられました。熊穴沢避難小屋までは木々があるので風よけになりましたので、実際にメンバー内でもアルパインジャケットを脱いで登った者もいました。

熊穴沢の小屋は雪に完全に埋まっており、評判通りの豪雪の山だと最認識。ここから先は稜線を登り詰めて進みますので、風を防げるアルパインジャケットを着るのがオススメです。凍結していればアイゼン装着のタイミングでしょうか。

小屋より先は視界が広がり、雪の積もった広々とした稜線歩きに変化。今回は雪質が柔らかくわかんのみで進めました。凍ってしまうと当然アイゼンが必要なので幸運だったと思います。ただ、足が沈むのでなかなか思ったより進めません。日帰り山行なので行動時間もあまり長くないので、どちらが良いかは判断に困ってしまいます。

空もよく澄み、谷川周辺の山々の景色が素晴らしく気分は最高でした。
山頂までは進めず肩の小屋があと僅かの場所で時間切れ。ピークは踏まずに引き返します。ロープウェイの時間もあるので帰れないのは冗談では済まされません。登る路面の状態としては良かったのですが、ここはピークを我慢します。山は逃げないので、撤退が得策でした。

自分はけっこう登っている山の形を想像しながら登山をするのが好きなのですが、雪山は積もった雪の上を進むので、谷川岳レベルになると夏山の形が判断しにくくなります。登山者は不安定な道を踏みしめ、ラッセルし、自分たちのトレースを作っていくのが雪山の魅力的な部分、醍醐味とも言えますが、逆を言えば不安定な状態を雪崩れないかなど予測しながら進みます。そういった考えが頭をよぎった瞬間、そんな中を歩いている自分が妙に不思議に感じたものが心に残りました。
雪山は美しい雪峰の世界ですが、ある程度の積雪量のある山域ではリスク享受をする…夏山より更にオンリスクの世界…とも自分では捉えています。
これからも“無事是名馬”のように、無事しっかりと歩き終えて帰ってこられる登山者であり続けたいと、帰り道中に気高い峰々を振り返り見つつ感慨にふけりました。

フォトギャラリー

谷川岳へはロープウェイ利用がオススメです。ロープウェイの下はラッセル地獄です。

まずはスキー場の柵沿いに登ってゆきます。

谷川は雪上訓練でもよく利用される山なのです。

テント山行の入山もされていました。

少しガスがかかっていますが、おおむね快晴の空模様。

道中、雪庇もわずかながら発達してました。踏み抜き要注意です。

先行者が入っていましたが自分たちもラッセルが続きます。

熊穴沢避難小屋は完全に雪の下に埋没してました。この柱の下が小屋です。

目指す頂はもう少し…のようで遠いですね。

今回は稜線でも適度に足がつかる雪質。やや水分を含んだ軟雪でした。

ラッセル道具①ワカンジキ。沈みやすいですがキックステップ可能で小回りがききます。急な登りで効果を発揮。

ラッセル道具②スノーシュー。軟雪でもある程度までしか沈まず楽に歩き続けれます。ただし小回りがききにくく、急峻な登りの場面で使うには慣れが必要。

ワカンとスノーシュ、それぞれに特性があるので路面状況により選びたいものです。今回はどちらでも大丈夫でした。

雪は山を大きく見せます。迫力満点の景色に出会いました。

ライペンのザックはシンプルで無骨なところが気に入っています。

下山の時間を逆算すると山頂まで進むのは時間切れと判断。でも途中でも素晴らしい景色にたくさん出会え良かったです。

けっして焦って下りたくはないです。登り同様慎重に進みます。

ここまで来ればホっと一息。お疲れ様でした!!

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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