絶景 鏡平残雪 ~ 静寂の北アルプス

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投稿者
伊藤 岳彦
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日程
2014年04月22日 (火)~2014年04月23日 (水)
メンバー
単独行
天候
曇 → 快晴
コースタイム
▼ 4/22(火) 曇
新穂高温泉(150分)左俣林道終点(330分)鏡平

▼ 4/23(水) 快晴
鏡平(60分)弓折岳(30分)鏡平(60分)左俣林道終点(120分)新穂高温泉
コース状況
■ 左俣林道 … 大部分雪に覆われ、つぼ足では想定外の時間を費やします。
4月中は林道手前最大デブリまでスノーシューを使った方が望ましいでしょう。

■ 水場 … 中崎橋の先、わさび平小屋前、林道手前デブリの狭間、林道終点左俣谷本流で流水が得られます。

■ 秩父沢 … 周辺では例年より規模の大きなデブリが見られます。シシウドガ原より下部は滑走に適していないように思えます。

■ 鏡平~弓折岳 … 斜度がややキツい部分もあるので、下降時は滑落注意。23日朝は冷え込んだので、アイスバーンのような状態になっていました。
難易度
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感想コメント

春山シーズンを間近に控え、人の賑わいを取り戻しつつある北アルプスのなかにあって、鏡平双六方面のエリアは比較的メジャーな山域でありながら、春は営業小屋がないため訪れる人は極めて少なく、とても静かな山旅を満喫することができます。
低気圧の去った4月の平日、春らしい陽気のなか、青と白に彩られた輝く世界を、縦横無尽思うままに歩いてきました。

22日は左俣林道のアプローチから鏡平へ。
豊富な残雪のなか力強くほとばしる左俣谷の奔流が、春の訪れをひしひしと感じさせてくれます。
しかし前日に降り続いた雨の影響で雪の状態が悪く、想定外の時間を費やしてしまい、車にワカンを置いてきたことを少し後悔しました。
小池新道の大斜面に入ってからは、例年以上に規模の大きなデブリと立ち込めるガスによる視界不良にやや難儀しましたが、記憶のなかの地形を頼りに何とか鏡平に辿りつくことができました。

翌日は氷点下まで気温は下がったものの、雲一つない快晴。
アイゼンを効かせて辿り着いた弓折岳の山頂平原からは、白銀の北アルプスの大眺望をほしいままにすることができました。

それにしても、春の鏡平から見上げる槍ヶ岳の凄絶な美しさはいつ見ても絶品!
小槍と大槍、そして光り輝く飛騨沢の大斜面が織りなす構図は、反対側の常念岳山頂から望むスマートな容姿とは異なり、異彩を放っているかのように思えます。
その気高い雄姿に独り対峙すると、日頃与えられた役割と職責を全うするのと同じくらいに、「自分のための、自分らしい山」をやることが人生において大事なことであると、静かに諭されたような気がしました。

フォトギャラリー

鏡平は槍穂高連峰の絶好の展望台です

左俣林道終点から ほとばしる清流が春の訪れを告げるようです

雪の大斜面を登ります 正面が弓折岳

秩父沢のデブリ

秩父小沢より上部のデブリ帯を通過します

夜明け前の槍穂高連峰

西鎌尾根から日が昇ります

遠く乗鞍岳を望む

弓折岳への登路 この日はやや固い雪面でした

広々とした山頂

双六方面へ連なる稜線

鷲羽岳を望む

堂々とした双六岳

抜戸岳を望む

穂高連峰を望む

新穂高方面を見下ろす

鏡平への下降は慎重に

樅沢岳と西鎌尾根

鏡平山荘はまだ雪のなかです

槍ヶ岳を見上げる 飛騨沢にたっぷりと雪が残っています

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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