新緑 安倍川 黒ん沢遡行 ~ 圧巻の七ツ釜を訪れる 【静岡県の沢登り/安倍奥下渡】

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投稿者
伊藤 岳彦
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日程
2014年05月02日 (金)~
メンバー
単独行
天候
コースタイム
林道終点(5分)入渓点(180分)七ツ釜下(40分)980m作業道遡行終了(45分) 林道終点
コース状況
■ 下渡林道 … 一部荒れているものの終点まで車で侵入可能。
■ 入渓点まで … 踏み跡を辿り、急下降します。ヒルいます。
■ 490m二俣上 … 踏み跡なしの大高巻き。灌木伝いに登ります。
■ 七ツ釜 … 残置トラロープあるものの、右岸を小さく巻けます。
■ 下降路 … 顕著な作業路を利用しました。一部複雑に入り組んでいます。
■ 地形図 … 湯の森、篠井山
難易度
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感想コメント

浜松に赴任して早3ヶ月。
私にとって静岡県の沢は全く未知の世界ですが、沢登りを志すお客様に少しでも有益な情報をご提供できるよう、可能な範囲で地元の沢を勉強していこうと思っています。

静岡県には天下に名だたる「大井川」「天竜川」「富士川」などがありますが、今回まず注目したのは遡行対象となる沢が多いらしい!?「安倍川(あべかわ)」です。
静岡県と山梨県の境にある、大谷嶺・八紘嶺・安倍峠に源を発する大河川でありながら本流・支流に一つもダムがない珍しい清流で、源流部に梅ヶ島温泉があるといえばイメージできる方も多いのではないでしょうか。

今回訪れたのはその安倍川上流の小さな支流「黒ん沢(くろんさわ)」です。
「静岡県 沢登り」で検索した際、たまたま知りましたが、ハイライトに圧巻の!?「七ツ釜」をもつというところに大変興味を覚えました。
地理的には、十枚山から連なる青笹山のさらに南のピークの西面に位置する沢で、新静岡ICから僅か30分ほどで行けるとのこと。
途中に道の駅「真富士の里」があるので、前夜仮眠に最適です。


初夏を思わせる陽気のなか、眩い新緑に魅せられながら、未だ水温の低いドМな沢登りを楽しんできました。
ハイライト「七ツ釜」の迫力は確かに圧巻!
思わず声を張り上げてしまうほど圧倒的な光景がまなかいに飛び込んできました。
急峻な斜面に滝と釜が連続する壮観な風景が、人里からそう離れていない低山の山中に人知れず広がっていることは驚きであり、静岡の山はとても奥が深いということを思い知らされた気がしました。
とはいえ、七ツ釜だけでなく、二俣10m滝上の連瀑帯など核心部を直登するのは大変困難であり、多くの場合厄介な高巻きを余儀なくされてしまうので、決して初級者向けとは言えないのが残念です。
さらに惜しむらくは、最近の崩落による倒木が極めて多いことと、ヒル被害でしょうか。
今後安倍川水系を訪れるなら、「ヒルは友達!?」くらいのメンタルが要求されそうです。

フォトギャラリー

黒ん沢はとても静かな沢です

何となく鬱蒼とした入渓点

しばらくは穏やかな渓相が続きます

とても低山とは思えない山深さです

水温はまだまだ低めです

490m二俣10m滝

右俣にかかる3段25m滝

右岸の大高巻きを強いられます

巻きすぎてしまったのか、懸垂なしで滝上に出てしまいました

滝が続きます

右壁を登ります

7m滝

ハイライト七ツ釜に到着!

中段から 残置トラロープがあります

高巻きしながら 意外に斜度があります

自然の造形美はスゴイですね

765m二俣で今回は終了

石垣の上に作業道がありました

明瞭な作業道を辿って下山します

新緑がまばゆい安倍奥の低山 まだまだ知らない世界がたくさんあります

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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