槍ヶ岳 稜線上ビバークを経て北鎌尾根踏破
- 投稿者
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杉浦 恵理
ららぽーとTOKYO-BAY店
- 日程
- 2014年08月19日 (火)~2014年08月22日 (金)
- メンバー
- さいか屋川崎店 杉浦
他1名
- 天候
- 19日:小雨後晴れ、 20日、晴れのち曇り、 21日:曇り時々晴れ、 22日:晴れ
- コースタイム
- 19日:上高地→(240分)→槍沢→(30分)→ババ平テント場 ※計4時間半
20日:ババ平テント場→(80分)→水俣乗越→(100分)→北鎌沢出合→(150分)→北鎌のコル→(130分)→独標基部→(150分)→ビバークポイント ※計10時間10分
21日:ビバークポイント→(340分)→北鎌平→(60分)→槍ヶ岳山頂→(110分)→ババ平テント場→(150分)→徳沢 ※計11時間、うち2時間10分ロスト
22日:徳沢→(90分)→上高地
- コース状況
- 【水俣乗越~北鎌沢出合】大量のコバエに囲まれながら落石覚悟でガレた急斜面を下りていく。残置ロープもあるがあてになるかは怪しい。途中一部雪渓を下るがアイゼンは不要。北鎌沢出合は天井沢側にも貧乏沢側にも小さなケルンがあります。
【北鎌沢右俣~北鎌のコル】水量が多く、夏の沢登り感覚。常に右俣。途中で大きな倒木があります。最後の草付は明らかなトレースがあります。
【北鎌のコル~独標基部】樹林帯や岩場を登ったり下ったり。明瞭な踏み跡あり。基部からの巻き道は千丈沢側の緑色ナイロンロープが目印。
【独標~北鎌平】1箇所のみ天井沢から回り込む。正解かどうかは分からないが、稜線に出ることができた。
P14を越える際、トラバース後にルンゼを登り返すところ、間違って下ってしまいついにロスト!
支尾根(もはや独立峰)に手こずり、稜線に戻るまでに2時間以上ザレ場ガレ場のトラバース、ハイマツ帯の登り返し。“これは登れる!”と思われるところを全て登り、やっと稜線に戻る。『北鎌尾根は下るとロクなことが無い』これに尽きます。
【北鎌平~槍ヶ岳山頂】トラバースから北鎌平の大槍寄りにひょっこりと出る。ここからは落石の滑落のリスクが減る。大槍基部まで直上。どこでも登れそうだが、もっとも登りやすいところが正解。残置スリングが2つ並んでいる箇所は右側(白スリング)が正解。スリングの左側を登ると錆付いた『実工』看板がある。再び残置スリングの岩を登ると最後のチムニーに到着。チムニーに入りすぎないよう、右側の岩にホールドを求めながら登ると頂上の祠が見える。祠の右側から這い上がると槍ヶ岳頂上に到着。
- 難易度
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感想コメント
槍ヶ岳北鎌尾根。事前に各種記録と、山渓のDVDで研究を繰り返してから挑みました。
当初は「1日目に北鎌沢出合まで、2日目に北鎌沢~北鎌尾根~槍ヶ岳山荘、3日目に上高地へ下山、4日目は予備日」でしたが、1日目の天気が読めず槍沢(ババ平)に停滞。ここにテント及び不要な装備をデポし翌日日帰りで北鎌尾根、3日目に槍沢から下山という計画に変更しました。
初の北鎌尾根はそんなに甘くはありませんでした。
同行者の体調不良で北鎌尾根上P13でビバーク、翌日はP14でルートをロストし稜線に戻るまで2時間以上かかりました。
荷物を担ぎ上げる体力、クライミング力、ルートファインディング力、臨機応変に様々な力を要求されます。
記録では登山口から1日で回り切る猛者もいますが、自分の持っている登山の総合力を鑑みての計画立案を進めます。
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・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。