冬の赤岳(日本百名山)/長野県【八ヶ岳山域】
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2015年02月02日 (月)~2015年02月03日 (火)
- メンバー
- 天候
- 両日ともに安定した快晴。
- コースタイム
- 【1日目】美濃戸~北沢~赤岳鉱泉
美濃戸口⇒(60分)美濃戸山荘⇒(120分)赤岳鉱泉
【2日目】赤岳鉱泉~赤岳~美濃戸口
赤岳鉱泉⇒(35分)行者小屋⇒(60分)地蔵の頭⇒(10分)赤岳展望荘⇒(30分)赤岳⇒(45分)中岳分岐⇒(50分)行者小屋⇒(180分)美濃戸口
- コース状況
- ○積雪量は例年並~少なめ。
○赤岳鉱泉まではトレースも残り快調。
○地蔵尾根のナイフリッジの状態は少々不安定な雪質でした。
○稜線上は一部凍結あり。一部鎖の露出している箇所もあり。
※地蔵尾根は雪庇までには発達していませんでした。
- 難易度
-
感想コメント
今回の冬山の舞台は赤岳(八ヶ岳)です!
厳冬期でも営業小屋があったり、入山アクセスも至便に公共交通機関が整っており、本格的な雪山の世界を歩くには好条件の人気の百名山です!
そんな本格的な冬山に7人の侍ならぬ好日男子メンバーが集いました。
普段より交流のある仲間でしたが、ここまで集まれたのは初めて。快晴の天候も手伝い楽しい山行となりました。
1日目の赤岳鉱泉までは北沢コースでアプローチ。
直前に購入したスノーシューを試したくなり使用。踏み後もあり、例年の状況を考えると正直必要ないコースですが、踏み後のない新雪面を選んで歩くとツボ足との浮力差の違いが出て改めて納得と感心。
2日目は赤岳鉱泉より地蔵尾根を通り赤岳へのコースを選択しました。
いつも文三郎尾根より稜線へ上がっていたので、興味のあった文三郎コースを歩けるのは嬉しかったです。今回アイゼンは行者小屋より装着しました。
急な勾配の樹林帯を抜けると視界が広がり、鎖場や階段が出てきます。冬期は雪がそこに積もるので足元の状況が確認しずらいです。アイゼンを引っ掛けないように注意しながら歩きます。ここでミスをすれば危ない状況なので慎重に行動します。
そして、地蔵尾根のフィナーレと言いますか核心部と言われる切り立ったナイフリッジの通過が稜線に突き上がる前に出現します。ここは距離にすると短いのですが、今回は積もった雪質がけっこう不安定で先頭を歩いていましたが、ピッケルを使いつつ足元の状況を慎重に確認しました。雪山の場合こういった切り立ったような細い道では隠れている夏道を見つけつつ進むのが安全です。雪は積もると吹きだまるので(雪庇)足元が崩れてしまい危険だからです。
こうして危険箇所を切り抜けつつ稜線へ合流。メンバーの充実したような表情が印象的でした。稜線に出てからも安全という訳ではなく、赤岳山頂までも一部で凍結したり、アイゼン・ピッケルを使いながら進みます。風の通り道なので雪は締まっておりアイゼンがよく効きます。
赤岳の山頂では快晴で視界は360度の大パノラマ!周囲の峰々の美しい姿を堪能。今回は風もなく素晴らしいコンディションに恵まれました。
下山は文三郎コースへ。ここも岩場の通過なのでミスは良くありません、急な落ち込む場面ではクライムダウン姿勢やピッケルダガーポジションで下りました。
※赤岳を含めて特に南八ヶ岳の山域は岩場が多いので慎重に行動が必要です。
行者小屋まで下ってくれば残す危険箇所もなくなり、メンバー一同素晴らしい景色の余韻を残しつつ気分も高揚しながらの下山となりました。
入山口の美濃戸口にある八ヶ岳山荘では瓶コーラも販売されているので、登った後の乾杯コーラはオススメです(笑)。
帰路は山梨名物ほうとう鍋を打ち上げ食とし、解散となりました。
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。