しっかり雪が残っている白山

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投稿者
酒井 健
さいか屋藤沢店 店舗詳細をみる
日程
2017年05月16日 (火)~2017年05月17日 (水)
メンバー
金沢西インター大通り店 酒井留奈 酒井
天候
晴れ時々曇り
コースタイム
16日;一ノ瀬ビジターセンター<85分>別当出合<50分>中飯場<100分>甚之助避難小屋<75分>黒ボコ岩<40分>室堂ビジターセンター
17日:室堂ビジターセンター<30分>白山山頂 御前峰<30分>室堂ビジターセンター<35分>黒ボコ岩<40分>甚之助避難小屋<50分>中飯場<35分>別当出合<20分 自転車使用>一ノ瀬ビジターセンター
コース状況
十二曲りから黒ボコ岩経由のコース以外はルートが分かりずらい。翌日観光新道を通ってきた夫婦に会ったが、ルートが全くわからず地図とコンパスを駆使して行ったり来たりした末タイムアウトで途中の避難小屋で泊まったそうだ。下山に観光新道を考えていたが小屋の方にも止められた。
アイゼン&ピッケルはしっかりと装備して欲しい。特に十二曲りのトラバースが核心。ノンストップで通過した方がいい。
難易度
Google Map
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  • おとな女子登山部

感想コメント

金沢店に勤務になり接客をしていて最も多く聞く山の名前が今年開山1300年を迎える“白山”だ。この貴重な年にこの山に登ることができて本当に光栄だと思う。
さて、数年ぶりの3000m級の山ということもあり体力的に若干の不安を感じている自分。久しぶりの残雪登山にウキウキの妻。荷物を車の詰め込み、いざ出発。

まだこの時期はマイカー規制で“一ノ瀬ビジターセンター”までしか入れない。ここに車を止めて、登山口になる“別当出合”までは車道を歩いて登ることになる。今回は自転車を用意。所々漕いでみるも結局はほとんど押して歩くこと、約1時間ほどでようやく“別当出合”に到着。これからが登山なのになんか物凄い疲労感を感じている。大丈夫なのだろうか・・?

別当出合~中飯場 
吊橋を通過し、いつも通りスタートは体が慣れるまでゆっくり登る。だんだん雪が登山道を覆ってくるがグズグズなのでアイゼンを付けなくても靴がしっかり食い込む。踏み抜かないように注意しながら久しぶりの雪を足の裏で感じる。ほどよく体が温まってきたところで“中飯場”に着く。トイレはあるがこの時期は閉鎖している。

中飯場~甚之助避難小屋
完全に雪道となるが今まで同様グズグズなのでキックステップであがっていく。しかし傾斜がきつくなってくるのでストックがあると非常に楽だ。下から見上げる角度だとピンクテープが見にくく(下山ではたくさんのピンクテープがあるのがわかった)またトレースもあちこちにありどこを行ったらいいか迷う。

甚之助避難小屋~黒ボコ岩
ここで12本爪のアイゼンを装着。小屋から非常に傾斜のキツイ登りだ。南竜からエコーラインを行く予定だったが分岐が分からず、、、十二曲りから黒ボコ岩方面へは10m間隔で竹旗が立っており結局気づけばそこコースに入っていた。急な登りのあとは急な斜面のトラバースになる。ここが落石や雪崩の危険地帯。慎重に歩を進めつつもなるはやで通過、もちろんここでの休憩は避けるべき。と、今度は黒ボコ岩まで“マジか?”という急斜面。前爪のある10本爪以上のアイゼンでないと厳しいと思われる。雪がクズクズなので滑ることはないが、慣れていない人はピッケルも必要。

黒ボコ岩~室堂ビジターセンター
急斜面を登りきると弥陀ヶ原にでる。うってかわって広大な平原。目的地はまだまだ先だ、、、と思い知らされる(笑)ガスってしまったら方向がわからなくなりそうだ。竹旗さん、ありがとう。五葉坂は途中から雪がまったくなくなる。アイゼンを脱ぐべきか否か?結局迷った末アイゼンを外したらすぐそこがビジターセンターだった、、、妻はアイゼン装着のまま室堂まで歩ききった。

本日はまだ食事の提供がないので自炊小屋での宿泊。上下2段の寝床と自炊用のテーブル。とても広くてキレイ。マットに毛布4枚が用意されていた。小屋の板張りはとても冷たいのでやはりぞう足を持ってくるべきだったと後悔、、、寝る時にナルゲンにアツアツのお湯を入れて湯たんぽ代わりにした。

室堂ビジターセンター~御前峰
早起きしてご来光を目指し山頂アタック。ハイマツ帯まではまだ雪が残っており早朝でカチカチなのでしっかりアイゼンを付けて出発。ハイマツ帯を抜けると夏道が出ていて石段になる。早々にアイゼンを外し石段を上る。急げ!日の出は4時57分。太陽が昇るラインに北アルプスがしっかり見える。白馬連山から立山連峰、どこから見てもはっきりとわかる槍ヶ岳、そして穂高岳。すこし離れて乗鞍岳と御岳。感動の景色だ。夏のシーズン中は山頂の奥宮で神官が日供祭を行うらしい。次はそれに参加しよう。

【今回のスタイル】
残雪期ではあったが天気が良く気温は高め。登りともなると汗が噴き出てきた。初日はウールのベースレイヤーにファイントラックのニュウモラップだけで歩き切った。下は薄いウールのタイツにオールシーズンのパンツ。室堂でのコーヒータイムにはインナーダウンをプラス。早朝のご来光ではさらに上下レインウェアを着た。就寝時は毛布4枚のおかげで全く寒くなかったが足だけは冷えてどうにもならなかった。ダウンシューズをなぜ持ってこなかったのか後悔。ナルゲンの湯たんぽのお世話になる。

下山時、ぜぇぜぇ言って自転車を上げてきた苦労が報われたのは言うまでもない。

フォトギャラリー

相棒を引っ張って、、、

別当出合。吊橋を渡ってスタート

急な石段に息があがる

中飯場

いい天気 まだまだキックステップであがれます

甚之助避難小屋 1階の入り口はしっかり出ていました

雪崩や落石の怖いトラバース

弥陀ヶ原 視界が悪くなったら赤旗がないと一歩も進めません

室堂ビジターセンター直下は雪が全くなくなります。アイゼンを脱ぐのか脱がないのか、、、

室堂ビジターセンターの到着

山頂が見えます

海に沈む夕陽

やっぱり山はやめられない

夕陽に染まる別山

本日の寝床

早起きしヘッドランプを点けて出発

白山比咩神社奥宮にお参りをして

山頂到着!!

日の出 やっぱり山はやめられない

カモシカに出会いました

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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