静寂の中央アルプス
- 投稿者
-
るんちゃん(おとな女子登山部)
浦和パルコ店
- 日程
- 2017年08月21日 (月)~2017年08月23日 (水)
- メンバー
- 友人一名
- 天候
- 曇→雨→晴
- コースタイム
- 1日目 駐車場(10分)登山口1365m(70分)池山水場(120分)大地獄(100分)空木平分岐(15分)空木平避難小屋(60分)駒峰ヒュッテ
2日目 駒峰ヒュッテ(10分)空木岳(100分)南駒ヶ岳(90分)仙涯嶺(90分)南駒ヶ岳(70分)空木岳(5分)駒峰ヒュッテ
3日目 駒峰ヒュッテ(20分)駒石(20分)空木平分岐(70分)大地獄(90分)水場(15分)池山(45分)登山口(10分)駐車場
※のんびりコースタイムです。
- コース状況
- ・駐車場10台ほど駐車可。登山口から500m来た道を戻り左手の地蔵下の階段から登ります。トイレなし。こまくさの湯の駐車場上のヤギ園のトイレを借りました。
・大地獄は崖の鎖場。慎重に通過すれば問題なし。
・空木~仙涯嶺は岩場の稜線歩き。ガスだと道がわかりにくいですが赤ペンキ、赤テープを見落とさず歩けば問題無し。西側の強風に注意。
・南駒~仙涯嶺間の摺鉢窪避難小屋は改修中、利用不可。
・周辺の越百小屋・木曽殿山荘共に予約制の小屋です。特に越百小屋は前日までに必ず予約しないと泊まれないようです。
【駒峰(こまほう)ヒュッテ】
食事なしの小屋。シーズン中のみ地元山岳会が管理人として入る。寝具完備(シュラフ、銀マット)、寝具付き4500円、寝具なし3500円、ビール、コーヒー、バッジなども販売。
【水場】
池山の水場、空木平避難小屋の前の沢、駒峰ヒュッテで500mlのペットボトル200円で購入可。
- 難易度
感想コメント
空木(うつぎ)という名前に何となく惹かれ、導かれるように中央アルプスまでやってきました。
お天気は生憎の曇り。お隣の賑やかな木曽駒ヶ岳とは対照的に、静かな森をひたすら歩く池山尾根から入山しました。霧がかった森の中を歩いていると、この山のミスリアスなイメージに一層拍車がかかり、この世の者ならぬ何かが出てきそうな雰囲気でした。いつまでたっても森林限界を越えず、ひたすら森の中をだらだら登り、登り、時折下る。ダケカンバが出てきたと思ったらまたブナが出てきて心が折れる。そんな繰り返し。アルプスらしい風景は一向に現れず、別の山域にいるような錯覚を覚えながら、森を抜け出すその瞬のを辛抱強く待つこと約6時間。ようやく見えた空木岳山頂はガスに巻かれ、辛うじて見えた駒峰ヒュッテが、お疲れさんとでも言うように圏谷の上から見下ろしていました。
最後の登りを終える頃、ヒュッテの中から管理人さんがわざわざ外に出て出迎えてくれました。夕暮れ時に疲れ切った顔の怪しい登山者二人を見て、さぞ心配になったのでしょう。人の暖かさに触れ、あぁここまで来て本当に良かったと心から思いました。小屋の中は意外にも大賑わい、食事の提供が無いにも拘わらず混雑していたのは団体さんがいたからでした。とりあえずビール!ではなくなっちゃん(オレンジジュース)で乾杯。疲れを明日に残したくないので早めにシュラフにもぐり込みました。
翌朝もガスは取れず、時々強い風が吹く中を行けるところまで縦走することに。視界がきかない中、ペンキマークを見落としてしまい道を間違えることもしばしば。晴れていれば何てことないのに、こんな心細い所一人で歩くのは御免です。午後は雨予報だったので、今回は中央アルプス屈指の岩場と謳われる仙涯嶺まで。ヒュッテに戻り小一時間もしないうちに雷雨となり胆を冷やしました。
最終日、雨は朝方まで降り続き、もう展望は望めないと半ば諦めながらの下山となりました。せめて空木のシンボル・駒石と戯れようとザックを放り投げて写真を撮ったり登ったりしていると、雲が勢いよく切れ晴れ間が覗きました。待ち望んでいた瞬間。わずかに空木山頂部分と、正面に南アルプスが見渡せて思わず歓声をあげました。終わりよければ全て良し、最後に青空が見れたので大満足です。
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。