ハーフドーム 「スネイクダイク 5.7」

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投稿者
高野 優
池袋西口店 店舗詳細をみる
日程
2019年09月18日 (水)~
メンバー
高野 他1名
天候
晴れ
コースタイム
ヨセミテバレー~(1:00)~バーナルフォール~(1:00)~リバティキャップ~(1:00)~ロストレイク(1:00)~スネイクダイク取り付き~(5:00)~ハーフドーム頂上~(3:30)~ヨセミテバレー
コース状況
Google Map
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感想コメント

ハーフドームのクライミングルートの中でもっとも簡単な「スネイクダイク 5.7」を登ってきました。
私が感じたこのルートのポイントは
・アプローチ、下山の距離がある。
・プロテクションが遠く、ランナウとする。(風が強いとかなり怖い)
・上部ピッチはライン次第でグレードが変わる。
・一般ルートの下降が危険で侮れない。
といったところです。

行動時間も一般的には
アプローチ 4~5時間
クライミング4~7時間
下山    3~5時間 と
最低10時間以上は見ておくべきかと思います。
さらにハイシーズンや土日などは渋滞の可能性もあります。

●アプローチ
ネバダフォールの左岸にあるリバティキャップの基部までミストトレイルを歩きます。
リバティキャップとマウントブロディックの間の谷を目指しますが、
谷の入り口まではリバティキャップの基部までミストトレイルを忠実に歩き、岩にタッチして谷へトラバースするのが分かりやすいと思います。
谷へ下りるのに最後はややクライムダウンします。
そこからはうっすらとあるトレースを頼りに谷を詰めていき、苔むした小川が現れてくるとロストレイクへと繋がる明瞭なトレイルにぶつかります。トレイルを数分歩けばロストレイクです。
※今回は水の軽量化のため、小型浄水器を持参しました。
 出発時は500mlのみとし、ロストレイクで2.5L給水(2人分)しました。
 この作戦は飲み水の心配もなくなり、正解だったと思います。
ロストレイクから岩場の基部まで高度を一気にあげていきますが、取り付きへのトラーバースの際にⅢ級くらいの岩場を通過します。

●ルート
個人的には1ピッチ目と3ピッチ目が精神的な核心部となると感じました。
1ピッチ目は5.6のスラブにラインをとりましたが、プロテクションが無いし、ホールドもない。
足のフリクションのみで上がっていくのですが、体が慣れていないので怖かったです。
傾斜は全然ないのですが(笑)…。
不安な場合は5.7のクラックトラバースラインからの方がカムでプロテクションをとれるので良いかもしれません。
3ピッチ目も5.7ですが2本目のボルトがかなり遠く、言葉を失います。
集中モードに気持ちを切り替えて挑めば、5.7なので問題ありませんでした。平常心、大事です。
ルートの名前の由来となるダイクまで到達すればホールドが顕著にあるので一安心です。
その後はスーパーランナントを楽しみながら、ぐいぐい高度を稼ぎます。
上部はカムも使える箇所が出てきますので積極的に使う事をお勧めします。
上部は傾斜も落ちラインも自由に選べるようになりますが、しっかりと傾斜が落ちるまでロープは使った方が良いでしょう。
歩くように延々ゆるいスラブを登れば平らな頂上です。

●下降
実は侮れないのが一般ルートの下降です。
ツルツルのスラブに設置された―ケーブルを掴みながら、2m置きに置かれた木の足場を頼りに下ります。
多くの人が通過しているので岩が磨かれ非常に滑りやすいです。
距離も長く、渋滞にもなるので個人的にはアプローチシューズをお勧めします。
(ほとんどの登山者がトレランシューズでしたが。。。)
ケーブルや足場がなければ間違いなくスネイクダイクよりも難しいルートになると思います。
ケーブルが終われば長い快適なトレイルを余韻に浸りながら下りるだけです。

参考ギア
ロープ シングル60m×1
カム  キャメロット0.3~2×1
クイックドロー×5
スリング120㎝×2 240×1
カラビナ適量

フォトギャラリー

ハーフドーム頂上

日の出前に出発。

リバティキャップ基部です。狭い所もありますが普通に歩けます。

12台から13台のルートがあります。日陰なので暑い時期に良く登られているそうです。

リバティキャップとマウントブロディックの谷を進みます。

今回活躍したMSRの浄水機「トレイルショットマイクロフィルター」

ザックはペツルの「バグ」 空港から岩場まで大活躍でした。

ロストレイク

取り付きを目指して高度を稼ぎます。

ハーフドーム南東壁

見たまんま、巨大な岩。デカイです。

このあたりをトラバース。

取り付きです。既に2パーティが取り付いています。

3ピッチ目(だと思います)。2本目のボルトクリップまでが怖いです。

顕著なダイクに導かれていきます。

上部はこんな感じ。不安な場合は傾斜がしっかり落ちるまでロープを付けた方がいいです。

絶景。

一般ルートの下降も侮れません。ゆっくり慎重に。

ここまで下りればもう安心です。

あとはひたすら降りるだけです。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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