初冬の笠新道

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
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日程
2023年11月14日 (火)~2023年11月15日 (水)
メンバー
友人
天候
晴/曇
コースタイム
【1日目】新穂高温泉(70分)笠新道分岐(320分)杓子平
【2日目】杓子平(220分)笠新道分岐(50分)新穂高温泉
コース状況
・深山荘横の無料駐車場に停めました。
・笠新道は雪がしっかり付いてます。岩場混じりなので始めのうちはチェーンスパイクが歩きやすいです。たまに出てくる鉄板に乗ると滑るので注意。稜線手前から12本アイゼンに切り替えました。杓子平は雪が深く腰まで潜りました。
難易度
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感想コメント

 昨年はお休みしていた雪山。今回足慣らしのつもりで訪ねた山はよりによって笠ヶ岳。数年前の夏に登った時は、山頂が見えているのになかなかたどり着かずに苦労しました。暑い日が続いていたので雪はまだひどくないだろう考えてましたが、やはりそこは北アルプス。登るほど雪は深くなり、荷物の重さも重なってなかなかペースが上がりません。アイゼン、ワカン、ピッケルにショベル、念の為ビーコンも入れたフル装備で約15kg。スピードは出ませんが先行者がワカンで道を切り開いてくれたおかげで、いくらか歩きやすくなっていました。

 稜線に出るまで登ること数時間。青空が覗いたかと思えば雪が散らつき、辺りはいつの間にか真っ白に。時々垣間見える対岸の槍穂高連峰に励まされながら、稜線に辿り着いたのはもう15時を回っていました。雪は深さを増しツボ足だと腰まで潜ります。この先抜戸岳の岩稜を越え山頂に行くまで数時間はかかります。余裕を持って登るにはあと1日必要だと判断し、今回の登頂は諦めることにしました。
 そうとなったら早速テントを立てて鍋パーティーの準備に取りかかりました。晴れているとはいえ、外での作業は寒さが身に染みます。雪を踏み踏みショベルで段差を無くして手際良く整地したらいくらか温まりました。後は素早くテントを設営して潜り込むだけ。アイゼン、ピッケルなどのギアは外に置いても、靴だけは凍らないように中へ。
 ダウンを上から下まで着込んだら次は水作り。バーナーの炎で暖を取りながら雪を溶かして水を作ります。夏山のように水を運ばなくて良い分、燃料は多めになります。雪山での作業は協力しながらてきぱきと。ブランクがあったので思い出しながら作業を進めていきました。

 早起きした眠気も相まって、寒さを気にせず眠りに就きました。翌朝も穏やかなお天気、下るだけなのでゆっくりと目覚めました。昨日のキムチ鍋の残りに麺を入れて、熱々のラーメンを流し込んだら歩き出す元気が湧いてきました。
 まずは撤収。結露がないのでテント収納も楽々です。順調に片付けを終えたら、少し雲のかかった笠ヶ岳に別れを告げて下山。東に出るとこちらも雲のかかった槍穂高連峰。急な箇所もあるので見とれ過ぎずに慎重に下りました。昨日積もった雪はいくらか溶けて、いくぶん歩きやすくなった笠新道。3時間ちょっと歩いて無事林道まで下りました。

 今回は山頂は踏めませんでしたが、天気は穏やかで雪の生活に慣れるにはちょうど良いコンディションでした。今後は寒さ対策をさらに充実させて、より快適に雪山に臨みたいです。

【着用ウエア】
○メリノウールインナーにミレーのアルファライトスウェットを重ねて登りました。翌朝はミレーのティフォンウォームジャケットで防寒、パンツはノースフェイスのアルパインライトパンツに夏用のゴアテックスパンツを重ねました。アンダーは上下ともファイントラックのドライレイヤーウォームでした。
○シューズ、ゲイターは雪山用を着用。行動中はウール手袋のみ。整地、テント設営・撤収時にはテムレスグローブを重ねて着用しました。顔回り、耳の防寒にネックウォーマー&ニット帽は欠かせませんでした。

フォトギャラリー

笠ヶ岳のパノラマが見える位置に贅沢に設営。

うっすら雪景色の新穂高温泉。

長い林道も雪が付いてます。

ここから笠新道の始まり。

最初のうちはアイゼン履かずに丁寧に歩きます。

雪が次第に深くなります。

アイゼン履いて登ります。稜線まであと少し。

ようやく稜線に到着。笠ヶ岳は...?

見えました!小屋までくっきり。

山頂アップ。あそこまで行くには時間が足りない。

杓子平付近はさらに雪深く。

良い場所に張りました。

穂高連峰。北穂、涸沢、奥穂の峰々。

槍ヶ岳尖ってます。

乗鞍も白くなってます。

太陽の存在感。

今夜はお肉たっぷりキムチ鍋。

翌朝。笠ヶ岳の地層が分かります。

アイゼン装備中。

開放的な下り。さらさら軽い雪でした。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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