全層雪崩に御用心! 樺戸山塊BC  

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投稿者
林 勇樹
大丸福岡天神店 店舗詳細をみる
日程
2015年02月06日 (金)~2015年02月06日 (金)
メンバー
サッポロファクトリー店 林
天候
晴れ
コースタイム
於札内川上流除雪終点(110分)橋(50分)C650m(5分)橋(100分)浦臼山(70分)除雪終点
コース状況
於札内沢林道は崩落、デブリで通行困難。
東・南斜面全域に多数のクラック。部分的に全層雪崩も発生している。
特に於札内川上流域は行くべきではないです。
滑走時はクラックに注意して決して転落しないように。
難易度
Google Map
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  • おとな女子登山部

感想コメント

樺戸(かばと)山塊(山地)は、暑寒別岳などの増毛山地の南部に位置し、最高峰のピンネシリこそ標高1000mを超えていますが、それ以外の山はほとんど1000mに満たない山で構成されています。
それにも関わらず無木立の白い斜面が広範囲に渡って広がり、下界から望むその姿は低山とは思えないほどの迫力があります。

今回は札幌からも比較的近いその樺戸山塊の、地形図とGoogleマップで見当を付けた斜面の滑走を目的に入山しました。

アプローチは於札内川上流の除雪終了点より於札内沢と並行する林道を使いました。
この林道がとにかく悪路で、山側が道の崩落やデブリ、谷側は崖となっており、少しも落ち着けませんでした。
やっとの思いで左岸に渡る橋を渡り一息。目的の斜面の一つはZ字に林道をたどった先(実際にはショートカットしました)の北西に延びる谷です。
そのまま谷を直登するかと考えましたが、近づいてみると、斜面にシワが寄っていて雪庇の下に横一線にクラックが…。
谷を詰めるのは危険と判断し、右岸の尾根を登りましたが、尾根までクラックは及んでおり、稜線直下650m付近で万事休す。尾根筋を滑って橋まで戻りました。
今回は複数の斜面を狙っていましたが、もう帰ることしか考えてませんでした。

さて帰りですが、劣悪極まる林道をまた通るのは絶対に嫌だったので、橋から南東に延びる尾根をたどり一旦浦臼山まで出て、そこから北東へ滑って林道の安全区間へ至るルートを選択。

浦臼山までの急登は正直堪えましたが、稜線からの景色は絶景でした。
浦臼山の稜線は南東面に雪庇が大きく張り出し、さらには全層雪崩の起きている斜面もありました。

浦臼山からは490m地点まで下り、そこから北東に延びる沢筋を滑りましたが、比較的下部でもクラックは発生しており、この山域全体雪の状態が脆くなっている印象でした。

とにかく無事に下山できてよかったです。もう少し早い時期の方が良いのかもしれません。

今後気温上昇や降雨があると一気に雪崩のリスクは上がるので、気象の経過に注意が必要です。

フォトギャラリー

スタート。天気は非常に良い。

崩落してます。上部を慎重に。

上からの雪崩が怖いです。

橋に到着。

この斜面を滑りたかった!

近づくとシワとクラックが...

尾根を詰めますが、無理でした。

雪が良ければ最高の斜面だと思います!

悪い

尾根を滑走

浦臼山へ

ピンネシリかな?

雪庇に注意

稜線に出ると絶景が!

しかし横を見ると全層雪崩の跡が

浦臼山山頂

北斜面は雪良さそうですが、下部の林道のことを考えると登り返しが基本です。

北東斜面を滑走

ここにもクラック。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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