西丹沢 大滝沢中流 癒しの滝見遊山 ~ 丹沢屈指の名瀑“地獄棚”と“雨棚”を巡る (畦ヶ丸南面中川川支流)

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投稿者
伊藤 岳彦
横浜西口店 店舗詳細をみる
日程
2015年07月14日 (火)~
メンバー
単独行
天候
コースタイム
大滝沢林道駐車スペース(20分)大滝沢出合(40分)地獄棚(10分)雨棚(20分)一軒屋避難小屋下登山道(40分)大滝沢林道駐車スペース
コース状況
■ 地獄棚から登山道への詰めは踏跡明瞭。
■ 特に危険な箇所はありませんでした。
難易度
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感想コメント

西丹沢では名高い大滝「地獄棚50m」や「雨棚(あまんたな)50m」を懐に抱く「大滝沢」。
丹沢湖に注ぐ中川川の一支流で、周囲に急峻な谷を擁する畦ヶ丸(あぜがまる)の南面を流れる明るい渓として知られます。
本流である「鬼石沢」や支流の「マスキ嵐沢」は西丹沢沢登りの入門コースとして多くの遡行者を迎え入れる一方、同じく支流の「地獄棚沢」は登攀系の沢として滝ノボラーの方に親しまれています。
この大滝沢の中流はとても穏やかな渓相で、初めての沢歩きや気ままな滝巡りに最適♪
「地獄棚」と「雨棚」をハイライトに、大滝沢F1や沖箱根沢F1(右岸支流)もあり、滝見遊山的な沢歩きを満喫することができます。
それぞれの大滝の下に立ってマイナスイオンを全身に浴びれば、晴れやかな気持ちになれることでしょう。
ちなみに、これら以外にも畦ヶ丸の周辺には大滝が目白押しで、東面の西沢本棚沢には流量・落差ともに丹沢山地最大級の滝「本棚70m」、同じく西沢の下棚沢に「下棚(しもんたな)40m」、北面には盛夏の水遊びに最適なモロクボ沢に「モロクボ大滝30m」があり、西丹沢の沢登りを魅力あるものにしています。

厳しい暑さが続く7月平日、茹だるような都会の暑さから抜け出し、心と体のリフレッシュをするために西丹沢の沢歩きを楽しんできました。

大滝沢下流部は堰堤が続くので遡行の対象にはなりませんが、立派な釜をもつF1の大滝へまず寄り道してみたいところです。
マスキ嵐沢の出合が見えたら登山道を離れ、本流へ入渓。
こんな暑い日の入渓は今年初めてなので、冷たい清流を浴びる気持ちよさを久しぶりに感じました。
途中一つある堰堤は左岸から容易に巻き、沖箱根沢のF1に寄り道して、しばらく進むとハイライトの地獄棚が眼前にその雄姿を現します。
登った者が地獄を見るのかどうかは分かりませんが、インパクトあるネーミングに反して美しい大滝です。
大滝前は明るい花崗岩の広場になっており、豊かな緑のもとのんびりとくつろぐことができます。
普段日帰り遡行にストーブやクッカーは持っていかないのですが、今日はまったりすることが目的だったので、コンビニで買ったドロップポーションを何種類も味わってしまいました。
ここまで来たら地獄棚とセットでぜひ雨棚も見物していきたいところ。
雨棚手前に4m小滝がありますが、右壁を容易に登ることができます。
雨棚は左壁のトイ状V字溝を豪快に流れ落ちる大滝。
増水しているときは扇状に末広がる雨棚を見ることができるようです。
雨棚のある空間はまさに谷底。四方を岩壁に囲まれた感じがとても新鮮でした。
雨棚の高巻きはちょっと無理そうなので、セオリー通り地獄棚へ戻って、痩せ尾根を突き上げることにします。
途中4m小滝を下降しますが、こんなところで怪我をするのはみっともないので、左岸の立ち木を支点に、パパッと懸垂で降ります。20mロープがあれば十分でしょう。
登山道への詰めの痩せ尾根は出だしが急峻。あまり右に行かないようにしながら、忠実に尾根を這い上がると、残置ロープもあり踏み跡も明瞭になります。
この詰めが面倒に感じる方は、辿ってきた沢を戻ることももちろんできます。
今回は翌日に疲れを残さないために一般登山道にてサクッと下山してしまいましたが、余力のある方は一軒屋避難小屋から本流鬼石沢を遡行し、畦ヶ丸を目指すのもいいでしょう。

ガツガツ遡行するのではなく、のんびりとした沢歩きもたまにはいいものです。
大滝が与えてくれる安らぎは、何物にも代えがたいもの。
短い時間で本当によい心と体のリフレッシュを行うことができました。
地獄棚は冬の氷結も見事だと聞くので、次は厳冬期に訪れてみたいと思います。

フォトギャラリー

地獄棚は丹沢を代表する名瀑です

大きな釜をもつ大滝沢F1

とても穏やかな入渓点

水はとてもきれいです♪

沖箱根沢F1に寄り道します

沢歩きはとても涼しい♪

小さな釜がいくつかあります

緑も美しい

いよいよ地獄棚が見えてきました

迫力ある地獄棚の雄姿

大きさ分かりますか?

滝下は飛沫が飛び散ります

本流にあるナメ滝

まさに谷底の渓相です

雨棚前衛の小滝4m 右壁を登下降します

雨棚も美しい大滝です

雨棚を見上げる

真下に立って飛沫を浴びます

こんな暑い日はのんびりとした沢歩きが一番ですね♪

地獄棚から登山道まで痩せ尾根を辿ります

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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