念願の南アルプスへ~荒川三山から赤石岳
- 投稿者
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酒井 健
さいか屋藤沢店
- 日程
- 2019年09月03日 (火)~2019年09月05日 (木)
- メンバー
- 妻
- 天候
- 3日:晴れ 4日:晴れのち雨 5日:曇り
- コースタイム
- 3日:椹島ロッジ<170分>清水平<60分>見晴台<60分>駒鳥池<40分>千枚小屋
4日:千枚小屋<40分>千枚岳<70分>悪沢岳<70分>中岳<80分>荒川小屋<100分>小赤石岳<40分>赤石岳<100分>富士見平<35分>赤石小屋
5日:赤石小屋<100分>樺段<70分>椹島ロッジ
- コース状況
- ・千枚小屋までの登りはひたすら樹林帯の中を歩きます。風通しも悪く蒸し暑いのでこまめな水分補給をしてください。吊り橋を渡ってすぐの急登が足場が悪いです。
・千枚岳からの稜線歩きは所々細い岩場の登山道になるので注意。悪沢岳山頂から鞍部への下りもかなり急で滑りやすくなっています。
・中岳からの下り中腹あたりが柵に囲われたお花畑になっており、シーズン中であればたくさんの花が咲き乱れることでしょう。
・赤石岳分岐からの下りは滑りやすく急勾配です。それを下りきると細いトラバース道になります。足を踏み外して滑落しないように注意してください。冨士見平から赤石小屋がみえます。あと一息。小屋はすぐそこです。
- 難易度
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感想コメント
ようやく念願の南アルプスに足を踏み入れました!
椹島へのジェットコースターバスはすっかり寝ていてあまり覚えておらず(笑)
着いた椹島はリニアモーターカー工事の前線となっており、宿舎が立ち並び多くの工事の人が。ダンプカーも沢山行きかっていました。なんとも表現できないこの気持ち、、、
1日目
初日の登りはひたすら樹林帯の中を登ります。気温が高く湿気も多くとめどなく噴き出す汗。寝不足も手伝ってかなりキツイ。もくもくと歩き続け3時間近く。最初は気づかず通り過ぎてしまった見晴台(看板わかりずらいです)に上がるとようやく山並みを見ることができました。明日登る悪沢岳や中岳などが見えます。眺めとともにしばし休憩。
さらなる急登をこなしてようやく千枚小屋に到着。ここからどーーーん、と富士山!!が見えるらしいのですが今日は全く見えません。正面に見える大きな山は笊ケ岳。テラスが設置されているのでこの眺めをつまみにビールをいただいている方もたくさんいました。
我々はそそくさとテント場へ。テント場はここから少し下った木々の中にありました。地面は平坦に整っていてペグもしっかり効き張りやすいテン場でした。樹林帯の中で眺めはありませんが、場所によっては星空がよく見えます。
でも今日はとにかく寝不足がたたり夕焼けも星空も堪能することなく食べたら即就寝でした。
2日目。行程が長いので早朝出発。
ちょうど空が赤く染まり始めるところ。そして見事に富士山が見えました!昨日は全く存在がわからなかった富士のお山がすぐそこに。やはり日本一のお山、立派です。
小屋から一気に高度をあげ千枚岳に到着。陽が登り明るくなった青空と富士山、これから歩く稜線。そして遠く赤石岳の姿も。気持ちのいい朝です。
次なる山頂は悪沢岳。丸山への登りはヤセ尾根で足場が悪かったり梯子があったり。丸山からは悪沢岳へと続く登山道が見はっきりと見えてなんとも良い景色。展望に後押しされ30分ほど登れば北岳、間ノ岳に次ぐ南アルプス第3位の高峰悪沢岳に到着!が、次第に周りの山々に雲がかかり始め富士山の姿は見えなくなっています。でも気持ちいいことに変わりなし。しばし休憩ののち次なる中岳に出発。一旦コルまでぐぐっと下り、中岳に向けてググっと登ります。今日もアップダウンが激しい一日。
中岳避難小屋に着くころにはあたりが霧の中。展望も望めず、、、次なる荒川小屋を目指します。
最初はザレた急坂を下りますが、そのうち柵で守られたお花畑に。残念ながら夏が過ぎ花はあまり咲いていませんでしたが、最盛期は数々の花が咲き乱れるのでしょう。途中の水場で飲み水を補給し荒川小屋へ。立派なベンチでゆっくりと休憩を取りました。
さっ、ここからが後半戦。大聖寺平までは緩やかなトラバース道。ちょうど雲が流れ小赤石岳とそこへと続く登山道がよく見えます。大聖寺平からはジグザグと進むキツイ登り。すでに4時間以上アップダウンを歩いてきた妻は少しバテ気味。少しづつでも止まらずに歩を進め、いくつかのエセピークを乗りこえ小赤石岳に到着。すっかり霧に覆われ赤石岳も全く見えません。ここでも多めに休憩を取ってから最後の赤石岳へ。地図には稜線の空中散歩なんて書かれていましたが雲がかかったり流れたりの中での稜線歩き。40分ほどでようやく本日最後のピーク赤石岳に着きました!周りの展望がすっかり無くなってしまい非常に残念でしたが、奥深い南アルプス念願の赤石岳登頂です。
ここでこの時間なのでなんとか赤石小屋まで下りられそうです。最後の力を振り絞り(?)下山します。
水場の先にある砲台休憩所までは滑りやすい岩場の急な下りです。慎重にゆっくりと進みます。その後トラバース道になるのですが、ここがまたシブイ。細い細かなアップダウンのある登山道で、所々崩壊しているところには梯子が渡されていて【この板落ちない?】と少し不安(笑)さらに雲行きが怪しくなってきて雨粒がポツポツ、、、富士見平からダッシュ(のつもり)で下りました。赤石小屋について少ししたら雷を伴った雨が。危機一髪です。
南アルプスでは東海フォレストの経営する小屋利用が必須なので今回は赤石小屋にお世話になることにしました。夕飯は生姜焼きと具沢山の味噌汁!久しぶりの小屋泊で生野菜&肉!を堪能しました。
3日目
雲の切れ間から朝日にそまる赤石岳を堪能し下山開始。
すぐに樹林帯の中に入り展望が無くなってしまいました。スタートは緩やかな尾根歩きですが、小広場を過ぎると次第に急坂に。ジグザグと折り返したり、急な段差をしゃがみ込んで降りたりしながらどんどん高度を下げ、椹島ロッジに戻ってきました。余裕で11:30のバスに間に合いました。妻は楽しみにしていたソフトクリームを食べご満悦。
しかし最後に落とし穴が。なんとテラスにあったベンチの裏にハチが巣作りをしていてそれに近寄ってしまったらしく見事に刺されました!!それも2ヶ所。ちょーーー痛い。ハチに刺されたのは初めてで、こんなに痛いなんてびっくりでした。すぐにポイズンリムーバーで毒出し。1ヶ所は成功したのか全くなんともなかったのですが、もう1ヶ所が次第に腫れ始めました。売店の方に巣があることをお伝えすると、手当てをしてくれて足長蜂だから大丈夫だよ、と教えてくれました。その方もよく刺されているそうです(こわっ)
帰りのジェットコースタバスはしっかり起きて堪能し(?)無事駐車場まで戻ってきました。
次はさらに南下して聖岳、光岳に挑戦したいと思います。
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。



















