かおりんと行く秩父札所巡り⑨ 水と大地の鼓動を感じるジオトリップ
- 投稿者
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るんちゃん(おとな女子登山部)
浦和パルコ店
- 日程
- 2020年06月23日 (火)~2020年06月23日 (火)
- メンバー
- おとな女子登山部広報担当 吉野香織さん
- 天候
- 雨→晴
- コースタイム
- 西武秩父駅(バスで36分)泉田バス停(30分)ようばけ(20分)第三十三番・菊水寺(25分)兎田ワイナリー(10分)旧武毛銀行(10分)椋神社(15分)子ノ神の滝(15分)道の駅龍勢会館(20分)白砂公園(15分)奈良川橋バス停(バスで46分)
- コース状況
- ・ようばけは落石が頻繁に起こるので対岸にいても要注意です。
・子ノ神の滝へ下る階段は、苔や落ち葉で滑りやすくなっています。スリップしにくい靴がおすすめです。
・白砂公園頂上は露岩を登った先にあります。雨の日は滑りやすく滑落の危険もあります。
・お寺は夏時間なので御朱印がいただける時間は午前8時~午後5時まで、昼12時~30分まではお休みです。
- 難易度
感想コメント
秩父札所巡り再開しました。今回は難所の三十二番をとばして三十三番とその周辺の名所巡りへ。3月の武甲山ぶりだったので鈍った体を動かすにはちょうど良いコースでした。
朝のうちは生憎の雨、バスに揺られながらお喋りに夢中になっていると、降りるべきバス停をいつの間にか通過し終点へ到着。幸いにも折り返しのバスがすぐ来てくれたので、早速乗り込み目的地の泉田バス停へ。ドタバタしている間に雨が止み、かえって乗り過ごして良かったね、とお互い胸を撫で下ろしました。
秩父は地質学的にも恵まれた土地で、実は至るところでその片鱗を見ることが出来ます。最初に訪れたのは荒川の支流の赤平川が、太古の昔に削り出した崖・ようばけ。この地方のことばでよう=陽の当たる、ばけ=崖、というそうです。迫力の岩壁に見入っているとカラカラ、コロコロと小さな落石が。驚きつつ後退り、少しずつ形の変わっていく武甲山と姿が重なり何となく寂しさを感じました。近くには化石館があり恐竜の骨格展示などを見学できるのですが、残念ながらこの日は休館日でした。
目的地の菊水寺に着いたのはお昼前。白い大輪の紫陽花が印象的なお寺でした。手を合わせ御朱印をいただいて一安心、ここまで大した距離ではないですが、如何せん蒸し暑くてそれだけで体力を奪われます。少しだけつまみ食いしてからランチへ向かいました。
この日は葡萄畑の広がるワイナリーに併設されたレストランへ。秩父はワインも有名なのです。私はお酒が得意ではないのでせっかくの名物を味わえず。でも美味しそうに白ワインを嗜むかおりんを見てすっかり満足、小鹿野名物わらじカツ丼も堪能して後半戦の英気を養いました。
午後はレトロな土蔵や洋服建築が立ち並ぶ吉田の街中を散策してから、昔歴史の授業で習った秩父事件の舞台となった椋神社へ。この神社では毎年秋に、龍勢と呼ばれるロケットを打ち上げるお祭りが開かれており、近くにはその発射台の櫓もあります。秩父には夜祭りをはじめ様々なお祭りがあるので、ぜひ一度目にしてみたいものです。
神社を抜けると、梅雨雲が晴れ渡り夏空が広がりました。暑い日差しを避けるため次に向かったのは子ノ神の滝。子という名前から小さな可愛らしい滝を想像していましたが、轟音と共に飛沫を上げる落差13mの滝は圧巻過ぎて、驚きを通り越して二人とも笑いが止まらず大はしゃぎ。午後の光に照らされキラキラと輝く滝の流れは、ずっと眺めていても飽きない程美しく、この日一番の癒しの時間となりました。
滝を後にして道の駅で小休止、最後の目的地の白砂公園へ。ここも大昔の地層が露出した砂岩の台地で、頂上は武甲山はじめ秩父一帯を見渡せる好展望が広がっています。秩父がジオパークと言われる所以を体感できる絶好の場所ですが、蚊が多く早々に退散することになりました。
今まで巡った札所も岩盤の上に建っていたり、岩をくり抜いてお堂が置かれたりと、思い返してみると岩山を信仰の対象としている寺院が多いことに気がつきます。長瀞の岩畳もそうですが、秩父は自然と信仰が強く結び付いた、貴重なスポットであると改めて感じました。
次回の三十二番はまさに、岩と信仰の究極のような札所。恐らく秩父札所の中でも最難関だと思われるので、安全第一、心して挑んできたいと思います。
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